「異世界について」というと、なんともオカルトっぽさが出てきてしまうが、今回は真面目な話である。 つい最近、異世界についてド真面目に語る大人2人を見て、「これはすごい」と思ってしまった。 私は幽霊やお化けといった類のものはあまり信じない派なのだが、異世界やパラレルワールド系となると、結構信じる。 なぜなら、言葉では説明できないほど広い宇宙空間の中で、生命体は人間だけだなんて到底思えないからだ。 別の生命体が存在していたり、異世界が存在していたりする可能性はあるはず。 むしろ、「人間だけしか存在しない!この世界しか存在しない!」と断定している人に対し疑問しか生まれない。 異世界は、存在していてもおかしくないのだ。 そして。 私の友人、とはいっても10個以上歳上の方なのだが、最近、焼肉を一緒に食べる機会があった。そこで、なんとも奇妙な話を聞いた。 まずざっくり言うと、スイスに大型ハドロン衝突型加速器(CREN)という原子を操る装置が設置されたことで、この世界に歪みが生じているという。 日本ではあまり聞かないが、海外の方では、異世界から紛れ込んでしまった人や、異世界の記憶を突如持ち始める人が多数出現しているらしい。 CRENは宇宙の崩壊を招くなんて言われたりもしている。 さて、その影響なのか、日本でもポツポツ異世界からの刺客が現れているというのだ。 私の友人を仮にIさんとしよう。 Iさんは池袋のシステム会社に勤務しているマネージャーなのだが、つい最近40代の男性が転職してきたという。 1週間、2週間と普通に時間は過ぎ、とくに何ら変わりない平穏な日々だった。 しかし、ある日突然、その転職者が泣きながらIさんのところに来たという。 転職者は、「おかしい。なんかおかしい。ここは私の知ってる世界じゃない。微妙に違う。間違って来ちゃったのかもしれない」と泣き叫び、Iさんが色々話を聞くことになった。 どうやら、ある日を境に別世界から今の世界(私たちがいる世界)に来てしまったらしい。 Iさん曰く、おそらくCRENによって生じた歪みが関係しているとのこと。 転職者には家族もいるのだが、そのある日を境に意思疎通が全然できなくなったという。 さらに、文字表記なども一部おかしく、頭がイカレそうだ、と。 どういうことかというと、例えば誰もが知っている固有名詞の「ドラえもん」が、異世界の方では「ドラうもん」みたいに、微妙に違うらしい。 そうい…