新型コロナウイルスの第3次感染拡大で色々な情報が錯綜しています。 専門家の話第1次、第2次感染拡大とその消失に関して総括がなく、一般論、悲観論、楽観論の立場でワイドショーの司会者の質問に答えているだけです。新聞や雑誌あるいはネット記事に専門家が執筆している記事も掲載されていますが、ワイドショーと同じか数値が入っているぐらいです。 私は免疫学の専門家ではありませんが、医薬品の開発に関してはいくつかの仕事をしてきました。。抗ウイルス剤に関しても検討を行ったことがあります。 ウイルス感染→症状発現→重症化に関して、今までのウイルス学で説明できる部分とCOVID-19特有のものがあります。 今までのウイルス学に関しては、ウイルスそのものの研究、ウイルスの病原性に関する研究、ウイルスによって発症する症状の発生機序の研究、疫学的研究が合わさったものが必要です。 現在マスコミにあらわれる専門家はどれか一つの専門家の場合が多いです。もちろん全てに関して詳しい方もいらっしゃいますが、自分の専門外のことに関しては仮説を事実のようにしゃべる方もいらっしゃいます。 その観点で現在のCOVID-19・新型コロナウイルスについて知っておきたいことを話してみたいと思います。 なぜウイルスの話が分かりにくいのか 日本の知識レベルは大学進学率をみれば世界有数です。しかし、生きていくために必要なことに関しては知らないひとが目立ちます。 これは小中学校の教育が悪いと思います。今はプログラミングや英語が小学生の教育範囲に入っています。 しかし、割と単純なことが抜けていることがあります。今回話題にしているワクチンに関してその教育に対しては、こんな研究があります。 カンボジアと日本の中学校と高校でウイルスがどの程度取り上げられているかを比較したものです。結果はカンボジアでウイルスを取り上げている量は日本と比べものにならないほど詳しく取り上げられているということです。健康や衛生、食物、農業、人の生殖と発生などをひっくるめて、カンボジアでは詳しく教えられています。 日本ではCOVID-19の感染が少ないようにいわれていますが、これは東アジア共通です。G7に所属している国で日本だけが感染が少ないので取り上げられているだけで、下の図のように東アジアの感染は少なくなっています。 従って、今回の話はウイルスの基礎の話から始めたいと思います。 ウ…