もはや生活する上では、欠かすことのできない携帯電話。しかし、通信費は高額になりがちで、毎月の生活費を圧迫しているのが実情です。人によっては、月1万円を優に超える方もいるでしょう。 そんな中で注目されているのが、格安で利用できるMVNOです。「Mobile Virtual Network Operator」(仮想移動体通信業者)が正式名称で、頭文字をとって「MVNO」と呼ばれています。 2019年1月にNTTドコモモバイル社会研究所では、スマートフォン利用者のMVNO利用率について調査を行いました。その結果、スマートフォン利用者の約18%はMVNOを利用していると伝えました。すべての世代で昨年に比べ上昇傾向にあり、30代以降では約20%という伸び率を示しています。(参照 NTTドコモモバイル社会研究所http://www.moba-ken.jp/project/others/mvno02.html) キャリアでも料金の見直しが続く中、MVNOの需要は高まる一方です。とはいえ、キャリアとMVNOの違いをどれだけご存知でしょうか。双方にメリットとデメリットが存在し、適切なサービスを選択しないと、後悔する可能性があります。 今回は、そんなキャリアとMVNOの、金額だけではない違いについて解説していきます。 キャリアとMVNOの根本的な違い キャリアキャリアとは、自社で通信環境(基地局)を設け、整備と増強を行い、消費者や他の事業者に通信サービスを提供する事業者です。要するに、携帯電話の電波を飛ばすアンテナを所有している会社を指しています。事業者には、ドコモ、au、ソフトバンクがあり、この三社を「キャリア」あるいは「大手キャリア」などと呼びます。 ちなみに、「キャリア」は一般的な通称で、正式には「Mobile Network Operator」(移動体通信事業者)といい、頭文字をとって「MNO」と呼ばれています。 MVNOMVNOとは、キャリアが設けている通信環境を借りて、消費者向けに通信サービスを提供する事業者です。キャリアをビルオーナーに例えるなら、MVNOがテナントといえます。 一般的には「格安スマホ」や「格安SIM」という呼び方が、馴染み深いかもしれません。 「貸す」キャリアと「借りる」MVNOのサービスの違い 一見すれば、同じ通信サービスを提供しているように見える両者ですが、契約者…
テクノロジーの目覚ましい進化が取り立たされる昨今。2020年の春頃に5Gのサービスを開始すべく、各社が入念に準備を進めています。その後に東京オリンピック・パラリンピックが控えており、5Gのポテンシャルを最大限発揮したサービスが披露されると期待されています。 5Gとは、「5th Generation」の略称で、日本語では「第5世代移動通信システム」と呼ばれています。1Gから4Gまで、約10年周期で携帯電話の回線は切り替わっていて、来年はまさにその節目となっています。ですが「そもそも5Gとは何なのか?」わからない人も少なくないことでしょう。今回は、5Gに何ができ、どのようなことが期待されているのかを解説したいと思います。 5Gの3つの特徴 今回新たに開設される5Gは、現行の4Gよりポテンシャルの高い通信システムです。より快適な通信環境を提供してくれるインフラとして、期待が高まっています。そのような5Gの注目すべき点について見ていきましょう。 高速大容量5Gの特徴として、まず注目すべきは通信速度です。今までの4Gでも十分高速ではあるのですが、5Gの通信速度は4Gの100倍になるとされています。これは2時間の映画を3秒でダウンロードできる速度といわれており、動画コンテンツの高精細化が期待できるでしょう。さらにVRやARを使った、今まで技術的に難しかったコンテンツの配信が可能になっていくと考えられます。 多数同時接続5Gは4Gに比べて、膨大な数の機器がネットワークに接続できます。理論上では100万台/㎢まで接続可能であり、スマートフォンやパソコン以外に家電、自動車、ドローンなどの機器と接続が可能です。これからは人がインターネットをするだけではなく、機械もインターネットをする時代を迎えます。これを「IoT」(Internet of Things)と呼び、遠隔医療や自動運転システムには欠くことができないものとなっています。 超低遅延利用者がネットワークを利用する際、タイムラグを意識することがなくなります。通信時のタイムラグは4Gに比べると1/10になるとされ、遠隔操縦や制御がリアルタイムで行えるようになるでしょう。これにより、外で作業していたことが自宅で行えるなど、働き方などにも大きな影響があると考えられており、5G技術の中核を担っています。 5Gに秘められた可能性 5Gの通信システムは、AI…