その一生懸命な姿を見て、私も保護者として出来る事は何かを考えるようになり、地域懇談会の後に私は敢えてこのように声をかけました。「お疲れ様でした。一番大きな声で、立派でしたね」と。先生は、嬉しそうに「ありがとうございます。お疲れさまでした」と笑いました。母親のような気持ちで(^^; 今もずっと見守っています。 残るのは、本人の「心意気」だけだ それから5年、あっという間にその先生は、リーダーシップを発揮しなければならない大事な6年生の担任へと、スピード出世していきました。「すごいスピード出世ですね、流石ですね!うちの下の子(弟)もお願いします!」と行く度に褒めて声をかけています。 おべっかではありません。「自分を信じて子供を預けてくれている保護者がいるんだ」という事実は、いつか彼が困難を乗り越える時の助けになるだろうーと、私は経験上知っているからです。 私が会社で困難に直面した時、思いもよらない人が私を助けてくれました。普段は黙って見ているけれど、普段から文句も言わずに一生懸命やっている人が困った時、社会では誰かが助けてくれるものなんです。 だから、誰も見ていなくても、全力投球していきましょう。そのあなたを、きっと誰かがいつか認めてくれる筈ー。 日本の関東の公立の小学校は、体力的にもやる事の多さの面でも、相当過酷な現場です。 ハンディキャップのある子供も、授業以外は一緒にみんなでという場面もあり、勉強以外も相当の忍耐力が要求されます。 沢山の生徒を抱えて多忙な中、怒りの表情も無く、ゆっくり丁寧に気持ちを紐解こうとしている姿は、5年間その先生を見守って来た私からは、嬉しい瞬間でした。 着任して早々、嘘をついた生徒を、廊下で怒鳴りつけてしまった事もあった新任の若い先生ー。生徒達から物凄く怖い先生だと、早々にレッテルを貼られてしまった事もありました。 でも失敗を繰り返しながらも着実に、「丁寧な先生になろう」と努力している。それが分かる現場でした。 経験値は確かにものを言います。ただ、同じ経験をしても飛躍的に成長する人と、そんなに変わらない人がいます。 それは、本人の「心意気」以外の何物でもないのです。 お金を稼ぐ人が一番偉い??私は長らく中~大企業の商社勤務をしていました。男性社会である事もあり、大企業に属する事で、仕事で使えるお金の大きさや、貰えるお給料の上であぐらをかいて、社内では上司のご機嫌取…