いまだ世界各地には、貧困等の問題により、日々の生活にも苦しんでいる人々がいます。
そして、このような記事を読む人のなかには、その現状を認識しているものの、どのように行動に移していけばよいのか、わからない。という人も多いのではないかと思います。
今回は、私自身が海外ボランティアに参加した経験をもとに、みなさんが1歩を踏み出す、助けになればと思います。
世界が抱えている貧困問題
世界銀行による調査では、
貧困率 1990年:36% 2015年:10%貧困層の数 1990年:18億9500万人 2015年:7億3400万人
※世界銀行は、2015年10月、国際貧困ラインを2011年の購買力平価(PPP)に基づき、1日1.90ドルと設定しています。
上述のように、減少傾向にはあるものの、いまだ貧困層の方が多くいるのが現状です。
また、このような貧困層として生活を送っている人々は、アフリカが中心と思うかもしれませんが、アフリカのみでなく、中央アメリカや東南アジアにもいまだ、多くの日々の生活にも困っている人々がいます。
どのようなボランティア団体を選ぶか?
しかし、上述の地域に、個人で渡航するのは、困難もありますし、言葉の壁を含め多くの問題が発生します。
その時に、一緒に活動できる存在が、NGOやNPO組織です。
ボランティア団体の探し方
実際に、”海外ボランティア ワークキャンプ”や”海外ボランティア スタディツアー”と、検索すれば、多くの団体が出てきます。
一方で多くの団体がありすぎて、どの団体がよいのか判断がつかない。というのが本音かもしれません。
これについては、実際に、知っている人から、話を伺ってみるしかないかと思います。
- 大学のボランティアセンターなどで、情報がないか聞いてみる(著者の大学の場合、ボランティアセンターに相談すると、参加経験のある人から、お話を聞けるような場をセッティングしたりしています)。
- グローバルフェスタや横浜国際フェスタなど、国際協力NGO・NPOなどが参加する行事に行ってみる(集まっている団体は、ワークキャンプやスタディツアーを行っている団体だけではありませんが、10を超える団体からお話を聞いて、比較できる良い機会です)。
- ”海外ボランティア 合同説明会”に参加してみる。毎年東京と大阪で、10~20の団体が集まって合同説明会をしています。
- もし友人や知人で、海外ボランティアに参加したことがある人がいれば、話を聞いてみる。
ボランティア団体を選ぶ基準とは?(著者の基準ですが)
チェックしたい点は2つです。
- ボランティアすることだけが目的となっていないか?
→海外のワークキャンプやスタディツアーへの参加は、きっかけに過ぎず、その後が大切です。ボランティアに参加する前の研修(現地の状況をちゃんと知ってから行く)、帰ってきてからの振り返りや、プログラム終了後も国内での活動を含め関わりを継続できる団体もあります。
- 行く現地の体制が十分か?
→現地に駐在のスタッフはいるでしょうか?中には、募集のみを行って、現地では活動をせず、募集したボランティアを現地のNPOなどに丸投げという団体もゼロではありません。募集を行っている団体と、現地でボランティアに参加する団体の関係性を見極め、可能なら同一団体により運営されているものを選ぶのがよいでしょう。
実際に参加してみて
どれだけ貧困な、日々の暮らしが大変であったとしても、食事をするときは笑顔です。
それまでは、なんとなく農学部で学び、食にかかわる仕事に就けばよいかな。との考えを持っていました。
しかし、このことをきっかけに、自身の目指す職業観が大きく変わりました。世界では気候変動に伴い、食糧生産に大きな影響が出始めています。もし、食糧不足になれば、貧困層から影響が出始めてしまうことは間違いありません。
なんとか、この人たちの食や笑顔を守ることができないか。そのようなことから、実は著者、大学院に進学し、食糧の安定供給に関するような研究を行うに至りました。このことから、この時の経験は、私の人生に対し大きな影響を及ぼしました。
また、もう一点、たくさんの仲間ができたことが、今の私にとって大きな財産となっています。
国際協力分野の学部に通っている人もいれば、法学部や商学部、医療や保健系の学部、私のような理系学部まで、さまざまな分野の人が、”海外で起きている問題に対し、なにかできないか”と集まってきています。
このような幅広い分野の友人と出会えたこと、そしていまでも頻繁に相談し合える仲間ができたこと、このことは、単に大学に通っているだけでは得られなかったと思います。
まとめ
海外に行けば、新たな文化に触れあえるとよくいわれます。
しかし、単に海外旅行に行くのもよいかもしれませんが、少し変わった渡航方法もあります。
海外でのボランティアを通して、自分の新たな未来に向けて、一歩を踏み出してみませんか?
(なお、執筆している2020年は、コロナ禍の影響もあり、海外ボランティアも大きな影響をうけ、中止が相次いでいますが、コロナ後に向けて、準備を進めているそうです。)