数多くある市販の花粉症治療薬のなかで、薬局で特に売れているのが「アレジオン20」と「アレグラFX」です。
購入者の多い両薬剤ですが、花粉が飛散する季節になると特に、お客さん(患者さん)から「アレジオン20」と「アレグラFX」はどう違うのか?という質問を多く受けます。
そこで本記事では両者の違いを比較していきたいと思います。
●アレジオンとアレグラは用法が違う
アレジオン(成分名:エピナスチン)とアレグラ(成分名:フェキソフェナジン)は用法が違います。
用法というのは、そのお薬を1日何回、1 回何錠飲むのかという「お薬の飲み方」のことです。
市販のアレジオン20の用法は1日1回就寝前に1回1錠 服用です。
対して市販のアレグラFXの用法は1日2回、1回1錠の服用です。
どちらが優れていると一概には言えませんが、お薬を飲む習慣がない方からすると服用する回数の少ないアレジオンのほうが飲み忘れのリスクは少ないと言えます。
●効果の強さが違う
効果の感じ方には個人差がありますが、基本的に抗アレルギー作用の強さを比較すると、アレグラよりもアレジオンのほうが強いとされています。そのため、抗アレルギー薬をあまり飲んだことない方は効果のマイルドなアレグラをおすすめします。
また、お薬の効き方には個人差はあるので一概には言えませんが、アレジオンを服用している方がアレグラを服用した場合はあまり効果を実感できない場合があります。そういった場合は、医療機関へ受診して頂き別の抗アレルギー薬を処方して頂く必要があるかもしれません。
●副作用が違う
アレジオンとアレグラはどちらのお薬も第二世代抗ヒスタミン薬という分類のお薬です。昔から使われている第一世代抗ヒスタミン薬と比較して副作用が少ないと言われています。
そんななかでもアレジオンとアレグラでは副作用に関して若干の違いがあります。
アレジオンは眠気の副作用があるため車の運転など機械操作はなるべく控える必要があります。対してアレグラには車の運転などの機械操作を控えなければならないという指示はありません。
●効能・効果は同じ
いくつか違いのあるアレジオンとアレグラですが、効能・効果は同じです。
アレジオン20の効能・効果
⇒花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:鼻みず、鼻づまり、くしゃみ
アレグラFXの効能・効果
⇒花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:くしゃみ、鼻みず、鼻づまり
上記からわかるように、効能・効果は両薬剤とも同じです。
●値段の違い
アレジオン20 希望小売価格
12錠(12日分)税込2178円
1日あたり約182円
アレグラFX 希望小売価格
28錠(14日分)税込2075円
1日あたり約148円
アレグラFXは同成分の後発商品、アレルビというものも発売されています。
●どちらも長期服用できる?
一般的に抗アレルギー薬は花粉症のシーズンに長期で服用することのある薬です。そのため長期で服用して極端に薬の効果が薄くなることはないです。ただし、患者様からは前の薬が効かなくなったから変更してもらった…という話もしばしばあります。そのため、自論ですが同じ薬を続けることで体が薬に慣れてしまい、初めよりも効果を感じにくくなってしまうことはあると思います。
第二世代抗ヒスタミン薬であるアレジオンとアレグラは副作用が少なく長期服用しやすいお薬です。
ただし市販薬の場合は基本的に服用に関しては自己判断になりますので効果を感じられなくなった場合は、服用を中止して医療機関を受診して頂くことをおすすめします。
●アレジオンとアレグラの違いを比較|まとめ
本記事では、アレジオンとアレグラの違いについて比較しました。
【アレジオンはこんな方におすすめ】
アレジオンは1日1回というところが最も魅力的です。また、しっかり効きます。そのため、飲み忘れの心配がある方、生活リズムが不規則な方におすすめです。また、鼻水・鼻詰まりなどの花粉症の症状が強い方もアレジオンがおすすめです。
【アレグラはこんな方におすすめ】
アレグラはその副作用の少なさから、仕事や通学などで車などの機械操作をする方、眠くなると困る方におすすめです。また、花粉症の症状が比較的軽い方もまずはアレグラをおすすめします。
どちらにも言えることは、お薬を服用しても症状が辛かったり、目の痒みなどがある場合は病院に受診していただく必要があることです。
医薬品の開発も日々進歩しているので、市販では買えない飲み薬や点眼薬、点鼻薬などを処方していただけると思います。自身に合った医薬品を選択して、より快適に過ごしましょう。
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