こんにちは、中国漢方ライフアドバイザーのredzingercolor(紅生姜)です。 風邪といえば葛根湯、そう思い込んではいませんか?けれど実際には、葛根湯は風邪の初期、症状が出はじめのときにしか効きませんし、セキ・喉にもあまり効きません。 この記事では、風邪の症状別に、合う漢方薬を紹介していきます。 漢方薬以外にも風邪薬はありますが、漢方薬は眠くならないという大きなメリットがありますので、ぜひ使い分けてみてください。 ●喉が痛い→桔梗湯 桔梗と甘草でできた漢方薬です。どちらも抗炎症作用があるため、喉の腫れや痛みを抑えます。桔梗は痰も出しやすくしてくれます。 ●頭と喉が痛くて痰がでる、口がかわく→銀翹散 金銀花と連翹(写真は連翹の花)という生薬を中心に作られた漢方です。金銀花・連翹ともに熱を取って、膿を出す作用があるため、喉の炎症を抑え、痰を出すのを助けます。 ●さらさらした鼻水や痰が多い→小青竜湯 サラサラした鼻水が出る人は体が冷えていることが多いため、体を温める生薬が多く配合されています。そのため、この漢方薬を飲んだ後は体を冷やさないようにすると効きが良くなります。 小青竜湯には、水分代謝を良く…
こんにちは、薬膳コーディネーターのRedzingercolorです。そろそろ秋も深まってきました。もうすぐ風邪に気をつけなければいけませんね。 実は、ウイルス性の風邪には特効薬というものはありません。消化の良いものを摂って休んで、自力で治すしかないのです。 今回は、そんな風邪を治す助けになる薬膳茶や薬膳を紹介します。 ●寒気がある熱の出始めに:薄荷パクチー茶 パクチーと生姜には体を温めて発汗させる作用があり、薄荷には体の悪いものを発散させる作用があります。 材料:パクチー3本 ペパーミント5g 生姜1片 作り方: 材料すべてを細かく刻む。ペパーミントは市販のハーブティーのティーバッグで代用可能。 細かく刻んだ材料を急須に入れ、熱湯を注いで5分蒸らせば完成。 ●熱に:りんご葛茶 りんごも本葛粉も体の熱を取ってく
私はかつて、製薬会社で開発部員として働いていました。血圧を下げる降圧剤の評価法に疑問を持っていました。降圧剤はある一定期間の血圧を下げれば効果があるとされていました。同一時間測定した血圧を患者さんに記載してもらって、それを判断材料にしていたからです。 今回は、高血圧への降圧剤投与は基本的に予防で、全てに保険適用する意味はないということに関してお話しします。 余り知られていませんが、健康保険で償還される(いわゆる健康保険がきく)のは治療薬です。予防薬は健康保険の対象にはなりません。 早々に余談になりますが、インフルエンザの治療に使う場合には健康保険の償還の対象になりますが、インフルエンザの予防には健康保険の償還の対象とはなっていません。これは高齢者施設でインフルエンザが発生した場合に、他の入居者にも抗インフルエンザ剤を飲ませて感染拡大を抑えたいと思っても、10割負担する必要があるの、インフルエンザの感染拡大が起こってしまう可能性も否定できません・・・。今話題のCOVID-19のワクチンも保険収載されても健康保険では償還されません。でも、感染の広がりを止めなければ、経済的に国が回らなくなるので、…
喫煙する場所が少なくなりました。路上喫煙は間違いなく悪いことです。 建物の中もほとんどが禁煙です。 パートナーと買い物に行くとき、特にパートナーが洋服を買うときには間が持ちません。以前なら出口のベンチで待っている場所で煙草を吸うことができました。例えできなくとも出入り口の付近に灰皿が設置されていました。しかし、今はかなり探さないと灰皿があいません。遠くまで行かないときに限って、パートナーは早めに買い物を終えて待ち合わせ場所に戻っています。そして、「どこ行っていたの、煙草ぐらいがまんできないの」と罵声を浴びることになります。 「健康のために禁煙すべき」というのが家族が禁煙をすすめる時の決まり文句になっています。 禁煙外来というのもできています。煙草を止めることは治療として扱われているということを示しています。ある条件を満たせば煙草を止めさせる治療には健康保険が使えます。 こんな状況なら、禁煙してみようと考えていませんか? 今回は健康保険が使える禁煙方法を紹介します。 禁煙外来でよく用いられる禁煙補助薬であるチャンピックスにまつわる医師と厚生労働省の戦い、そして治療中の注意点をお話ししたいと思います。 禁…
風邪などの感染症や中耳炎になると処方されることの多い抗生剤。実は一部の抗生剤は牛乳との飲み合わせが悪いことを知っていましたでしょうか? 日常的に飲む方も多い牛乳ですが、知らないうちにしっかりとお薬の効果を得られにくくなってしまっている場合があります。本記事では牛乳と抗生剤との飲み合わせについて現役の薬局薬剤師であるまっちが解説します。 牛乳と抗生剤の飲み合わせに注意が必要な理由 牛乳と一部の抗生剤の飲み合わせに注意が必要な理由は、牛乳の成分であるカルシウムと抗生剤が反応して(結合して)キレートを形成するためです。キレート結合した結果、薬が体に吸収されにくくなり、せっかく薬を服用しても十分に効果を得られにくい恐れがあります。 注意すべき飲み合わせがある医薬品の場合、医療関係者向けの薬の説明書(添付文書)に注意書きがあります。 本剤の吸収が低下し、効果が減弱されるおそれがある。 両剤の服用間隔を2〜4時間とすること。(ミノマイシン顆粒 添付文書より引用) 対策としては、薬を服用後2時間以上は牛乳の摂取を避けることが望ましいです。また、薬は基本的に水または白湯で服用することも大切です。 ●カルシウムを豊富に…
「目がかゆい」「鼻がムズムズする」「くしゃみが止まらない」…春先になると毎年こういった花粉症の不快な症状に悩まされてる方は多いと思います。 日本人の4人に1人が花粉症と言われる現在、いくつもの製薬会社から花粉症治療薬が販売されています。 そこで今回は、数ある市販薬のなかから現役の薬局薬剤師であるまっちが、おすすめの市販の花粉症治療薬を紹介したいと思います。※医薬品の分類に関しては2021年12月時点のものです。 現役薬剤師がおすすめする市販の花粉症治療薬 【内服薬】 おすすめの花粉症治療薬3選 ● 眠くなりにくいおすすめ市販薬「クラリチンEX」 大正製薬のクラリチンEXは眠くなりにくいので仕事や勉強、運転、機械操作などをする方にもおすすめしやすいお薬です。また、1日1回の服用なのもうれしいですね。2021年1月に第一類医薬品から第二類医薬品へ移行になり、薬剤師の常駐していないドラッグストアなどでも購入できるようになりました。 ● しっかり効果を得たい方には「アレジオン20」 エスエス製薬のアレジオン20は1日1回で長く効くタイプのお薬です。2015年に医療用と同じ要領の20㎎という規格が発売されま…
数多くある市販の花粉症治療薬のなかで、薬局で特に売れているのが「アレジオン20」と「アレグラFX」です。 購入者の多い両薬剤ですが、花粉が飛散する季節になると特に、お客さん(患者さん)から「アレジオン20」と「アレグラFX」はどう違うのか?という質問を多く受けます。 そこで本記事では両者の違いを比較していきたいと思います。 ●アレジオンとアレグラは用法が違う アレジオン(成分名:エピナスチン)とアレグラ(成分名:フェキソフェナジン)は用法が違います。用法というのは、そのお薬を1日何回、1 回何錠飲むのかという「お薬の飲み方」のことです。 市販のアレジオン20の用法は1日1回就寝前に1回1錠 服用です。対して市販のアレグラFXの用法は1日2回、1回1錠の服用です。 どちらが優れていると一概には言えませんが、お薬を飲む習慣がない方からすると服用する回数の少ないアレジオンのほうが飲み忘れのリスクは少ないと言えます。 ●効果の強さが違う 効果の感じ方には個人差がありますが、基本的に抗アレルギー作用の強さを比較すると、アレグラよりもアレジオンのほうが強いとされています。そのため、抗アレルギー薬をあまり飲んだ…