不妊治療の一環でプロゲステロンの補充が必要になった時、補充の仕方はいくつかあるようでが、一番経済的で効果的と言われるのが、筋肉注射です。
見た目の恐怖
まず、注射針の長さと太さに驚かされます。筋肉にきちんと届くにはこの長さが必要で、オイルに混ざったプロゲステロンをスムーズに注入するためにこの太さが必要だそうです。
確かに、細い針では、全くもって注射器にさえ吸い上げられません。
日本人の細身体型の場合、針のサイズは0.6mmx25mm(23ゲージx1インチ)ぐらいで十分です。これは、太さが0.6ミリ、長さが2.5センチということです。
同じ太さで、長さが4センチつまり、0.6mmx40mm(23ゲージx1.5インチ)の針もあります。
間違っても、プロゲステロンが入った瓶からプロゲステロンを吸い上げる為に使う針で自分に注射しないでくださいね。吸い上げ用の針は、より太いものです。1.2mmx40mm(18Gx1.5インチ)がよく使われます。どう見ても人に突き刺すものではありません。
自己注射する部位の決め方
筋肉注射で使われる部位は、腕やお尻、そして太ももの前側が代表的ですが、プロゲステロンはお尻か太ももを選ぶことになります。
太ももの前側は自分で注射しやすいので一番に選びたいところですが、やめましょう。かなり痛いです。
2) 左右どちらかのお尻が、縦半分になる線よりも外側
加えて、家族や友達などに毎日注射してもらえればいいですが、ほんとに自分一人でしなくてはいけないときは、
1)注射するお尻り側の手を自然にパーにし、その親指をお尻側の腰骨に充てる。
2)親指を軸(ピボット)にして、上から少し下に手の位置を移すと、親指と人差し指の間の空間がちょうど注射に良い位置になります。
注射する時のコツ
注射を打つのは利き手です。まずは鉛筆のように持ちます。
注射する側の足とお尻はリラックスさせます。
落ち着いて、息はいつも通りにし続けててくださいね。
注射を刺したら、利き手とは別の手でシリンジを抑え、利き手の親指を使って注入していきます。
痛みを少しでも和らげる方法
プロゲステロンは室温にしておく
シャワーやお風呂に入って、又は湯たんぽなどを当ててお尻を温めておく
消毒がよく乾くのをまってから打つ
針は素早く入れ素早く抜く
プロゲステロンの注入はゆっくり(オイルなので元々注入しずらいですが、焦らずゆっくりしてください。)
ところで、プロゲステロン注射はよく朝の同じ時間にしなければいけないことが多いですが、仕事や家族の世話をしている人たちにとっては特に、朝は少し気ぜわしくなりがちですので、時間や準備と気持ちに余裕を持つ意味でも毎日の注射時間をよく考えておく必要があります。
注射の後のケアが重要
この時点でもお尻にプロゲステロンを感じることは多々あると思いますが、この揉みと足の運動が、その後に筋肉痛の様な痛みの軽減になります。
選択としての筋肉自己注射
筋肉自己注射、できるならばもちろん続けたくはありませんが、この経験は、結構な勇気が必要なだけあって、自分自身にプラスに変えていけるものです。私の場合、3日坊主で注射嫌いの私が毎日毎日続けられたのはどうしてか。その答えがこの経験をプラスに変えるヒントになりました。
不妊治療の結果がどうであれ、その事実は変わりません。
さあまずは、下のビデオで注射全体の流れをつかんでみてください。
調製と投与 プロゲステロン オイル(ビデオ)
- 準備
- ステップ1 吸い上げ
- ステップ2 針 の取り替え
- ステップ 3 注射