「どんな病気・疾患で摂食・嚥下障害になるんですか?」 「摂食・嚥下障害に関係する癌(がん)とは?」 今回は、摂食・嚥下に直接影響を与える疾患と、各疾患に対する摂食・嚥下リハビリテーションの基本的な方針について説明したいと思います。 写真AC 摂食・嚥下障害を引き起こす原因は大きくわけて3つになります。 疾患・病気が原因 加齢が原因 医原性が原因 ※医原性とは、医療行為が原因となることです。 今回は1番『疾患・病気が原因』を解説します。 ◆これまでの記事 【シリーズ】摂食・嚥下障害をわかりやすく教えます【解説】~摂食・嚥下障害の受け止め方~【シリーズ】摂食・嚥下障害をわかりやすく教えます【解説】~嚥下のしくみ~【シリーズ】摂食・嚥下障害をわかりやすく教えます【解説】~食べ物が通る段階を知ろう~【シリーズ】摂食・嚥下障害をわかりやすく教えます【解説】~症状とその影響を知ろう~ 摂食・嚥下障害の原因になる病気・疾患には何がある? 脳梗塞や嚥下に関係する部位の癌、神経疾患など、病気・疾患が直接摂食・嚥下機能に影響を及ぼすケースです。摂食・嚥下障害に直接影響を及ぼす疾患は、 脳血管障害 神経疾患 頭頸部癌(とうけいぶがん) の3つの疾患が代表されます。 その1. 脳血管障害 脳血管障害は、脳梗塞やくも膜下出血、脳内出血などの脳血管のトラブルにより引き起こされます。脳血管障害は別名・脳卒中(stroke)と呼ばれます。 脳血管障害の発症初期は、意識障害や薬剤の副作用による摂食嚥下障害があります。しっかりと栄養管理されたうえで、できるかぎり早期に安全な経口摂取へ移行することが重要