2020年2月27日、日本中にこのようなニュースが報じられました。 「トイレットペーパー、なくなる」 このニュース、1973年に起きたオイルショックの時と同じ出来事なんです。今回は、日本人が失敗を繰り返す理由を3つ挙げてみました。私の意見ではありますが、最後まで見てくださいね。 目次 【1】説明が不十分 【2】過去の教訓が生かされにくい 【3】コミュニケーション不足 【4】終わりに 【1】説明が不十分 1973年に起きたオイルショックですが、学校の教科書にも載ってるので多くの人が知ってるのは事実です。この時に起きたトイレットペーパー騒動の模様も教科書に載ってますが、ツイッターなどを見てますと「説明が不十分」だと思いました。 1973年に起きたトイレットペーパー騒動の模様が写ってる写真の下を見ますと「石油やそれを原料とする製品が値上がりし、それを見こした買いだめも行われました」と書いてあるんです。 ところが、1973年に起きたトイレットペーパー騒動は2つの理由から起きてしまいました。 1つ目は当時の産業大臣である中曽根康弘さんの発言です。この時、原油価格が70パーセント引き上げを決めたため紙の節約を呼びかけたことが、騒動が始まるきっかけの1つになりました。 もう1つは、10月下旬に載ったスーパーのチラシです。それを見ると「紙がなくなる」と書いてありました。 実際はトイレットペーパーのセールを行ったことによりなくなっただけなんです。説明が不十分だったことを知らずに来たお客様がトイレットペーパーを大量に買っただけでなく、新聞に載ったため全国でトイレットペーパーがなくなるという騒動が起きてしまいました。 2020年に起きたトイレットペーパー騒動も「製造元が中国です」と書いてあるだけで根拠は薄いです。冷静になって考えると「中国で何パーセント製造してるのだろう?」などと疑問に思うところがいくつもありました。 それだけでなく、私はこのツイッターを見た瞬間笑いそうになったんです。「トイレットべーバーとティッシュベーバー」と書いてあるからです。現在は削除されてますが、よく読んだらおかしいところがいくつもありました。このような時には深呼吸を1回してから読みましょうね。 それと私から注意が1つあります。デマを流したことによって逮捕される時があるんです。2016年に起きた熊本地震の時「ライオンが逃げた」とツ…
こんにちは! 「手書きPOPライター」として4年半ほど働いていた経験がある、ぴおっぷと申します。現在は、フリーランスの主婦です。 「手書きPOPライター」の具体的な仕事内容については【文字で接客!手書きPOPライターの仕事内容とは?】をご覧ください。 今回は、手書きPOPライターが抱える問題の一つ、「コミュニケーション問題」とその対処法を紹介していきます。 POPライターが抱えるコミュニケーション問題photoAC POPライターの仕事の流れとして、まず食品、生活用品などの、各売り場の担当者と相談しながら 「どのような売り場にするか」「どのようなイメージの手書きPOPを作成するか」 などを話し合います。 (※どのような売り場にするかや、キャッチコピーなどは自分で考えて書くPOPライターさんもいます。) 商品のことを全く知らない私たちよりも、毎日商品を見て商品のことをよく知っている売り場の各担当者がキャッチコピーなどを考えていました。 そして、新人の頃の私は担当者とのコミュニケーションで苦労しました。 その例をいくつか挙げましょう。 早番の私は遅番の担当者と勤務時間が合わず、話す機会がなかったのでどのようなPOPにするか困った経験がある。 手書きPOPのことをあまり重要視していない担当者がいて、「全部適当にしといて」などと言う人がいる。 POPを作り、売り場に「飾ってください」と言っても、全く使ってくれない人がいる。 これらの問題は、同じ職場で働いていたベテランさんも経験がありました。手書きPOPライターによくある問題だと思います。 コミュニケーション問題の解決photoAC 【よくある問題1】早番の私は遅番の担当者と勤務時間が合わず、話す機会がなかったのでどのようなPOPにするか困った経験がある。 【解決策】手紙、メモでやり取りをし、どのような売り場の展開にするかのイメージを教えてもらう。 手紙やメモは文章だけだと堅苦しくなるので、少しイラストを添えるなどをして印象を良くすることが大事です。人づてに聞くことも考えましたが、本人との齟齬が生まれる可能性があったので、本人と直接やり取りをしました。 【よくある問題2】手書きPOPのことをあまり重要視していない担当者がいて、「全部適当にしといて」などと言う人がいる。 【解決策】全て一人でPOPを作ってしまうのではなく、担当者に自分が作成したい…
おっせかいが防いだある事件 何をヘラヘラ笑っているんだ。何が楽しいんだ。生きるってなんなんだ。もう、こんな世界は終わりにしたい。でも、自分一人が消えるのはなんか違う。誰でもいいから一緒に。 青年は、その定食屋に初めて入った。 誰かいるか、自分より弱いヤツ。食べ始めてしばらくすると、突然、前の席で一人で食べていたちょっと派手なオバサンが、青年に勢いよく話しかけてきた。 「若いんだから、もっとちゃんと食べなきゃだめよぉ。」 なんだ、このオバハン。 「あれ。やっぱり若い人はこんな油モンばっかり食べるんだよね。野菜もちゃんと食べなきゃ。これ、この煮物おいしいからあげる。ちゃんと食べなさいよ。若者!」 若い女性が店を出ていった。青年も後を追うように店を出た。外は雨が降っていた。少し空を見上げていると、あのオバハンも店の外に出てきた。 「あら、雨。あなた傘持ってないのね。じゃ、これあげるから。はい。あ、いいのいいの。うち近いからぱーっと走ればすぐだから。ビニール傘だから気にしなくていいのよ。じゃね。野菜もちゃんと食べるのよ」 気がつけば、手の中に傘があった。若い女性もオバハンも、もうどこにも見えなかった。 「なんだ、あのオバハン。」傘を見つめた青年は少し笑った。 これは、20年程前に観た名取裕子主役の人気ドラマシリーズのワンシーンです(脚色していますが)。 市井の人たちの日常を切り取った脚本がなんとなく好きだったシリーズですが、特にこの回は今も事あるごとに思い出されます。 青年はこの後、犯罪を犯すことなく去っていきます。何でもないおばさんのおせっかいが、一つの犯罪を防いだというお話です。しかも、功労者たる本人(名取裕子)は、そんな役目を果たしたとは思っていません。これが、日常のコミュニケーションの意義ではないかと今でも思います。 相手を知ろうとする気持ちと手間哲学者内田樹氏が、自身の著書「街場の共同体論」(潮出版社)の中で、コミュニケーションとは何かを問いかけています。 フランスで暮らしていた内田氏が、ある日スーパーでレジの女性に話しかけられます。しかし、フランス語に慣れていなかったせいか上手く聞き取れず、何度か聞き返します。そのうち女性は、もういいと手を振り拒絶しますが、諦めたくない内田氏はカウンター越しに身を乗り出して、もう一度ゆっくり話してほしいとお願いします。すると今度はちゃんと話の内容が…