ブロガー、ユーチューバー、旅人、フリーランス、経営者・・・などなど。
もちろん、カンタンになれるわけではありませんが、それでも生き方の選択肢は人類史上、もっとも多いでしょう。
いろんな生き方ができるようになったのに、ほかの人と同じように生きることがもとめられます。
強制的にクラス分けされた小学校、中学校、高等学校と通い続けることが求められ、
大学に進学して、4年生になったら喪服のような、まっくろのスーツを身にまといながら、
何度もなんども「いらない」と言われて続けて、就職活動をして、
就職したら1日の大半を労働に当てながら、45年間働き続けることがもとめられます。
ほかのひとと同じような進み方をすれば生きていくことはできます。
これだけ手厚いレールを用意されているのは、めぐまれている言えるかもしれません。
それでも、それだけ手厚いレールを敷かれているのに、ほかの人と同じようにすすみ続けれない人もいます。
学校に行くことがいやだったり、会社に入って働き続けることが嫌だったり。
理由は様々ですが、進み続けることに疲れてしまう人がいるのは事実です。
そうして社会全体が生きづらさを感じるのは、
いろんな生き方ができるのに、ほかの人と同じように生きることを求められること、にあると思います。
***
生きづらさを覚える社会を緩和するには、”よわい人”を受け入れられる社会になることではないでしょうか。
ここでいう”よわい人”とは、社会が作り出した弱い人です。
つまり、ほかの人と同じことができない人です。
ほかの人とおなじことをできない人をくくり出し、引きこもりやニートというような”よわい人”を生み出します。
そういった”よわい人”を受け入れられない社会というのは、”よわい人”が生きづらさを覚えます。
ただ、ここで述べたいことは、
そういう社会によって、”よわい人”だけでなく、社会を形成する人全員が生きづらさを覚えてしまうということです。
なぜなら、”よわい人”をくくり出してしまう社会というのは、違いを受け入れられない社会であり、社会を形成するひとりひとりが違いを受け入れられない社会であるからです。
***
”よわい人”が生まれてしまうのは、ただの現象にしか過ぎません。本質的に問題であるのは、
”よわい人”を生み出してしまう社会の構造にこそ原因があります。
つまり、違いをみとめられない社会です。
その歪んだ構造を持つ社会に生きる人が生きづらさを覚えるのは無理もありません。
”よわい人”に対して私たちと同じように生きることを求める一方で、私たちも社会の人々と同じように生きることを求められているのです。
***
生きやすい世の中にするためには、私たちひとりひとりが変わる必要があると思うのです。
そして、私たちひとりひとりが変わるというのは、それほど難しいことではありません。
お互いが違うということを認め、自分と同じようにあることを求めないことです。
決して他人にアドバイスをするなということではありません。
その人自身を批判するのではなく、その人が思考停止をしていたら助言をしてあげることが重要です。
例えば、職場の同僚が急にユーチューバーになりたいと言い出しても、頭ごなしに止めるのではなく、
なぜユーチューバーになりたいのかを一緒に考えてあげましょう。
周りの人と自分との違いを受け入れ、思考停止をしていたら助言してあげる、という小さいコミュニティでの文化を形成していけば、自分自身も周りと同じである必要がないと気づきます。
そうすれば生きづらさが徐々に和らぎ、生きやすいと感じれるようになるはずです。
***
かとういう私も、関係を持つ全員の人の弱さを受け入れられているかというと、弱さを受け入れられない時があります。
議論をしている時に、強い口調になってしまう人が苦手で、建設的な議論ができないと感じてしまいます。
そういった強い口調になる人も、一種弱さの一つですが、どうしても苦手意識から遠ざけてしまうことがあります。
それでも、自分が許容できる範囲で、他の人の弱さを受け入れるということを意識し始めてからは、相手と認め合えることが増え、自分自身が生きやすさを感じれるようになりました。
まずは自分が他の人の弱さを認めることによって、自分自身の弱さを受け入れられるようになります。そうして、小さな社会から弱さを認めることができる生きやすい社会を作っていけるのではないかと思います。
***
私たちひとりひとりが違いを認めることを続けていけば、いつか必ず社会全体が違いを認めることができ、生きやすい社会になると信じています。
文化の形成は、初めは小さなコミュニティから始まります。それでも、小さなコミュニティが同時多発的に生まれれば、やがて大きな文化を形成していきます。
生きづらさをつねに感じる社会を変えていけるのは、民主的に私たちひとりひとりが違いを受け入れることが大切です。