※重要※2020年3月7日現在、新型コロナウィルスの影響によりマレーシアは14日以内に北海道に滞在していた場合は入国拒否の対象としています。今後何らかの追加措置が加わる可能性があるので渡航の際には改めて情報等確認をお願いします。 グマスから先は非電化 前回はクアラルンプールからグマスまで電車特急で2時間ほどの旅でした。 これでクアラルンプールと目的地ジョホールバルとの中間点についたわけですがここから先は非電化区間ということでディーゼル機関車に牽引された客車特急の登場です。それにしても写真の青い機関車、なかなかのビンテージものです。実はこの1機以外同一の機関車に遭遇したことがないのです。 そしてこの機関車、実は日本社製です。 写真の右下を見ると見覚えのある文字が見えませんか、そう、HITACHIです。それにしても本当に走れるのか心配になるくらい古い外観ですがこの後所々猛疾走するので心配無用です(笑)。 マレー鉄道の客車です。号車表示が1,2,3ではなくR1,R2,R3....となっています。仕組みはよく分からないのですがグマス以南の列車はどうもそのように表示されるようです。続いて車内の様子を見てみましょう。 シートピッチがやや気になりますが座席自体は特急踊り子で使われている旧国鉄185系のようなフカフカな座り心地です。 乗り心地としては総じて日本の旧国鉄特急に近いかも知れません。フカフカな座り心地はいいものの、足を思い切り伸ばせるかというとそうでもないのが難点です。シートテーブルについては上にスライドして取り出す仕組みになっています。 前回乗った電車特急(ETS)ではTV画面と自動音声による案内がありましたが今回は比較的古い車両なので電光掲示板もなければ自動音声による案内もありません。 ですので車掌の車内放送を聞き逃すとどこにいるのか全くNo ideaな状態になってしまいます(笑)。とは言っても今回は終点まで乗りとおすので耳をふさいでも問題はないのですが...。それにしても内部も内部で年季がしっかり入ってます。 グマスは何もない(笑) グマス駅では乗り継ぎが1時間ほどありましたが駅構内はこ
これまで旅行のことを中心に書いてきました私kinpirafishでございますがついにグルメの領域にも踏み入れることにしました(笑)。 それはさておき、今回はシンガポールのソールフードとして知られている料理のひとつ、「ラクサ」についてマレーシアとシンガポールを舞台に食べ比べしてみました。それにしても筆者が初めてラクサを食べたのがこともあろうにマレーシアなんですね(笑)。 そもそもラクサって何? ラクサ(Laksa)とは端的に言えばココナッツミルクベースのスパイシーなスープに麺やその他おかずが入った熱帯湿潤気候にマッチした料理になります。出汁は基本的に魚介類ベースで豚は一切使わないのでムスリムの方々からも支持の厚い食べ物になっています。麺については米粉(ビーフン)や小麦ベースの麺など、バリエーションは豊富です。 さらに詳しく説明するとラクサはいわゆるニョニャ料理の一角をなしています。 この語彙を理解する上で地域の歴史が大きく関係するのですが、要するは中華系移民と結婚したマレー人のことをニャニャと呼んでいます。つまり、彼らの料理がニョニャ料理になるんですね。余談ですがシンガポールやマレーシアでよく「プラナカン文化」という言葉を耳にすることができますがこれはババ(マレー半島に移住した中華系)とニョニャの子孫を指す言葉がプラナカンになります。 ともあれ、ラクサは文化の垣根を通り越すどころかブレンドして生まれた料理と言えそうですね。 ジョホールバル:筆者の祝ラクサデビュー(笑) 筆者が初めてラクサに出会ったのはシンガポールの対岸にあるマレーシア南部最大都市のジョホールバルでした。 ジョホールバルはマレーシアとは言ってもシングリッシュ(シンガポール独特の英語)が飛び交っているなんとも不思議な場所です。 ジョホールバルは夕方になると路地に突如としてホーカー(マレーシアやシンガポールでは屋台をこう表します)が軒を連ねている光景が見られます。屋台だからといって侮ってはいけません、レストランも顔負けな本気のグルメ激戦区と筆者は勝手に表しています(笑)。 そして何よりコスパ最強です。 ということで7リンギット(140円前後)払って早速いただきました。 ジョホールバルでの初ラクサでしたが、なんとも不思議なコンビになってました。 麩の類ならラクサによく入れられていますがさすがにパンまで入れるとは驚きでしたね。これは稀に…
※注意※2020年3月21日現在、マレーシアは外国人の入国禁止措置を、シンガポールは入国後14日間症状の有無にかかわらず隔離措置を実施しています。 新型コロナウィルス(COVID-19)の感染状況が「パンデミック」になってから本来なら旅行シーズンの春休みが狂わされているという方が多いのではないでしょうか。これから先当分出国できない状況が続くと思いますが、時間が経過してこの記事が目についた時には収束しているとなお嬉しいものです。 ということで、筆者の旅の備忘録も兼ねてマレーシアのジョホールバルからシンガポールまでの路線バス旅を共有したいと思います。 ジョホールバルからシンガポールまでのアクセスは3通り 1.バス一口にバスと言ってもマレーシア各地から運行されている長距離バスと路線バスがありますが、今回はジョホールバルからなので路線バスがメインになります。ジョホールバルからはラーキンバスターミナルとJBセントラルから乗車でき、ウッドランズ国境検問所(CIQ)から先のシンガポールの主要MRT駅や中心部まで結んでおり、路線も東京メトロも顔負けなほど多いです。 2.鉄道マレー鉄道がJBセントラル駅からウッドランズCIQ駅まで10分で直結しています。ひと昔前であればCIQのその先にあったシンガポール駅まで乗り入れていましたが廃駅に伴ってCIQが終点になっています。 3.タクシー一口にタクシーと言ってもマレーシアでよく目にする赤いタクシーではなく、黄色い車体の越境タクシーになります。車内には入国書類も備わっていて乗れば最強な交通手段ですが見つけるのは大変です(笑)。シンガポールですとクイーンズストリートバス停の一角で暇そうに戯れているのでみつけやすいです。 筆者が路線バス推しの理由 筆者は路線バス推しですが最初に警告しますと朝夕の渋滞はヤバいです(笑)。何もなければ10分以内で通れるところを2時間もかける羽目になりますからね。ですので朝夕のラッシュ時だけは予約してでも鉄道を使うことをお勧めしますが、それ以外は路線バス推しです。 1.とりあえず安いジョホールバルから乗車すると片道一律3リンギットですので日本円にして60円前後、安いです。とりあえず路線バスが一番安いということを覚えておいてください(笑)。 2.予約とは無縁マレー鉄道を利用する場合、どうしても全席指定席である関係で予約が必要になります。その…
※重要※2020年3月21日現在マレーシアは外国人の入国禁止措置をとっています。 新型コロナウィルスのせいでまともに外に出ることすらかなわないという人が急増中です。 外出自粛など、こうなると確かにどうしようもないですからね。そうであっても世界には興味を引くものが数えきれないほどあるのもまた事実です。沈静化したらそんな場所を早速訪れたいものです。 それはそうと、先月マレーシアを訪れた際に大変興味深いモスクが南部ジョホール州都のジョホールバルにあったのでさらに少々調べてみました。そのモスクの名はアブバカールモスクです。 外見はモスクというよりヨーロッパ式の宮殿? 何も言われないでこの写真を見せたらむしろヨーロッパ式の宮殿と答えたくなるところですが、これぞ今回紹介するアブバカールモスク(正式名称はMasjid Negeri Sultan Abu Bakar)です。このような外観がヨーロッパ式のモスクは世界的に極めて希少な存在で、このような外観からマレーシアで最も美しいモスクのひとつとして賞賛されています。 それにしてもモスクというと大きなドーム状の屋根があるアラブもしくはオスマン、ペルシャ様式の建築のイメージが先行しますがどうしてここだけ異端児と言っても過言ではないモスクができたのでしょう?そこにはマレーシアの歴史が深くかかわっています。 1892年のマレーシアと英国ビクトリア様式 さて、1892年という数字ですがこれは建設されたときの年になります。1892年というとそこから18年遡ると1874年に英領マラヤが成立しています。つまり、マレーシアはこの時すでに英国統治下にあったことを示しています。 英国統治は第2次世界大戦時の1942年に一時旧日本軍により放逐されますが(その後さらにジョホールバルからゴムボートでさらにシンガポールから英軍を放逐したのも有名です)戦後返還されると1957年まで統治が続きました。 この英国統治こそ重要なキーワードのひとつになります。 冒頭部でヨーロッパ式の宮殿のように見えると述べましたが実はこの建築様式そのものが宗主国だった英国からもたらされたものです。 敢えて専門用語を用いるとビクトリア様式を採用しており、これは1837年から1901年にかけて在位したビクトリア女王の時代に確立されたものです。厳密には中世のゴシック様式に当時画期的だった近代素材をブレンドさせてできた…