私は格闘技の選手をやっており、選手としての活動をしながら格闘技指導で生計を立てていました!
引退後、選手としてがっつりやってきた自分に社会で生活する上で、有用なスキルがないことに愕然としました。巷でよく言われるセカンドキャリア問題です。
そこからプログラミングを学習し、現在はセカンドキャリアでWebエンジニア、Webライター、ブロガーとして活動しております。
それらの経験からみなさんに役立つ情報を共有したいと思います。
○エスキモーに冷蔵庫を売る
あるセールスマン(物を売る人)のお話を通じて、アスリートが学べることがありますので紹介していきます。
"セールスマンは北極に住むエスキモーに冷蔵庫を売った。最初は誰しも、北極に住む人が冷蔵庫を買うわけがないと思った。でも、セールスマンは「冷蔵庫があれば、食べ物が凍らずに保存できますよ」と提案し、エスキモーは喜んで冷蔵庫を買った。"
これは価値の話ですね。従来は、
「冷蔵庫は食べ物を冷やして長期間保存する」
と考えていましたが、このセールスマンは、
「冷蔵庫は食べ物を適切な温度で長期間保存する」
と定義しました。元々、北極の人々は冷蔵庫は使用しませんでした。
十分に寒かったので、従来の価値の定義である「冷蔵庫は食べ物を冷やして長期間保存する」という冷蔵庫に価値を見出せなかったんですね。 でも、このセールスマンは冷蔵庫の価値を「冷蔵庫は食べ物を適切な温度で長期間保存する」と再定義しました。
エスキモーの人々は、あまりにも寒い北極の地で食べ物がすぐに凍ってしまい、溶かすのに苦労していました。このセールスマンはその点に目をつけ、「冷蔵庫があれば、食べ物が凍らずに保存できますよ」と提案しました。
エスキモーの人々は喜んで冷蔵庫を買い、セールスマンは十分なお金を受け取ったというお話です。
この話はセカンドキャリア問題を解決するヒントがあります。
○アスリートや格闘家の価値とは
私でいいますと、格闘家は強さというのが本質的な価値ではありません。
何万時間をかけて鍛えて強くなっても、素人が数時間練習したピストルには敵いません。
どんなに大きな屈強な男でも、後ろから女性に刃物で襲われたら負けてしまいます。 格闘技でいう強さとはそんな脆いものなのです。 それでも未だに格闘技の人気は衰えません。
格闘技の価値は、「勇気がもらえる」、「感動する」、「強さの憧れ」などです。
○自身の本質的な価値を知る
引退し、社会に出て次のキャリアを歩まなければならない時に、競技力というのは、社会にとって全く必要がありません。でも、
- 「目標を達成する力」
- 「結果を出すために努力を惜しまない」
- 「成長するために素直である」
というのは社会に必要な能力であり、価値でもあります。
自身の本質的な価値とは何か。今一度、自分は社会にとって、どんな価値を提供できるのか自問してみましょう。
すると、一見競技とはかけ離れた自分自身の価値に気づくかもしれません。自身の価値が明確になれば、セカンドキャリアにおいて歩むべき道が見えてくることでしょう。
○アスリートはマインドが高い
社会に出て感じることは、アスリートは総じてマインドが高いことです。
マインドとは、物事を達成させるために必要な考え方ですね。例えば、目標を達成する力、そこに至るプロセス。粘り強く努力を継続できる。これらをひっくるめてマインドです。
私の経験で言いますと、Webエンジニアとして転職する前は専門のスクールに通っていました。専門スクールは、未経験者の方が集まり、Webエンジニアとして転職するためにスキルを磨く場所です。
学び始めの段階では、右クリックすらわからず悪戦苦闘していたことを覚えています。
私は受講生の中で、出来ない側の人間でした。
一定の課題をクリアして、実力をつけてスクールを卒業できるのが6割程度です。実際、転職に成功できるのは3〜4割程度です。
私は右クリックすら出来ないレベルから、Webエンジニアとして転職することができました。出来ない側の私が転職できたのは、アスリート時代に培ったマインドのおかげでした。
アスリートのマインドは自分で思っている以上に大きな強みとなっています。大変な練習を乗り越える、気分が乗らない時でも毎日欠かさず積み重ねる、長い下積み期間に耐えられる。これらを平然とできるアスリートは相対的に見て普通のことではありません。
アスリートの高いマインドに社会で通用するスキルが身につけば、鬼に金棒です!
自分自身の価値を改めて見極め、それに伴ったスキルを身につけることで、市場価値が高い人材になることができます。
市場価値を上げることこそが、セカンドキャリア問題を解決する鍵になります。
関連サイト