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パシフィックアイランダー。ラグビー界を支える彼らに、未来はあるのか。

2020/05/27
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パシフィックアイランダーとは?


パシフィックアイランダーとは、太平洋諸島の人々のことを言います。

photoAC

ラグビー界では、特にパシフィック・アイランダーズという合同チームを結成したフィジー・サモア・トンガの三ヶ国が有名です。
パシフィック・アイランダーズは、欧州や南半球の強豪に対抗するため上記の三ヶ国で結成されましたが、経済的に有益でないと判断され、現在は活動を停止しています。

ラグビー界では、5人に1人が上記の三ヶ国にルーツを持つと言われています。
ラグビーワールドカップ2019年大会でも、パシフィックアイランダーが強豪国のスコッドに名を連ねています。


現役のパシフィックアイランダー代表選手


オールブラックス
  • ネポ・ラウララ-サモア
  • オファ・トゥンガファシ-トンガ
  • シャノン・フリゼル-トンガ
  • セヴ・リース-フィジー


ワラビーズ
  • トゥル・ラトゥ-トンガ
  • タニエラ・トゥポウ-トンガ
  • イシ・ナイサラニ-フィジー
  • サム・ケレヴィ-フィジー
  • テヴィタ・クリンドラニ-フィジー
  • マリカ・コロイベティ-フィジー



強豪国の主力になる実力を持つパシフィックアイランダーの国々が、ティア2に甘んじている理由。

そして、パシフィックアイランダーに未来はあるのか。


アイランダーの歴史


ラグビー界でのアイランダーの歴史は、100年以上前から続いています。

フィジー・サモア・トンガの三ヶ国は、1924年8月に初めて国際試合を経験しました。
三ヶ国が対戦する形で初の国際試合が行われたのです。

三ヶ国はその後1982年にパシフィック・トライネーションズを開催するなど、互いにしのぎを削りました。
パシフィック・トライネーションズは、現在パシフィック・ネーションズカップとなり、日本も参加しています。
ティア2の国々の強化を目的とした大きな大会へと発展しました。



ラグビーワールドカップへの参加


フィジー・トンガの二ヶ国は1987年に開催された第1回ラグビーワールドカップに参加し、フィジーはベスト8に進出しました。
フィジー代表は2007年の第6回大会でもティア1の強豪国ウェールズに勝利し、再びベスト8進出を果たします。



サモアは第1回大会には参加していませんが、第2回、第3回大会でベスト8に輝き、存在感を見せたのでした。
トンガ代表はベスト8に進出することは出来ていませんが、2011年大会でフランスに歴史的勝利を挙げるなど、三ヶ国はいずれもワールドカップで大きなインパクトを与えました。




近年のワールドカップ


近年のワールドカップでは、三ヶ国の成績は低迷しています。
2000年代までワールドカップで好成績を修めることもありましたが、ここ2大会はティア1に勝利できず、思うような結果が残せていません。

とはいえ、フィジーはティア1の国と接戦を演じるなど、最もティア1に近い国のひとつと呼ばれるだけの実力があります。
2015年大会ではオーストラリア・ウェールズ・イングランドと対戦する死のプールに所属しながら、プール戦を勝ち抜いたオーストラリア・ウェールズ相手に2トライ差以内の好ゲーム。

2019年大会もオーストラリア・ウェールズと戦い、ウェールズ相手には17-29の好ゲームを演じ、オーストラリア戦では番狂わせが期待されるなど、世界が認める強さを持っています。



対日本


フィジー・サモア・トンガの三ヶ国は、過去の対戦成績でいずれも日本代表と互角以上です。
トンガは9勝9敗の五分ですが、フィジーは14勝4敗、サモアは11勝5敗と大きく勝ち越しています。
近年まで日本は三ヶ国に苦戦しており、フィジー・サモアに対しては接戦こそすれ勝てない時期が続いていました。

現在も、フィジカルを全面に押し出すアイランダーのラグビーは日本代表を苦しめています。
ただ、ワールドカップの成績が向上している日本と比べ、三ヶ国は結果を残せずにいるため、歯がゆい思いはあるでしょう。

困窮にあえぐ、パシフィックアイランダー。


国の経済規模の小ささは、パシフィックアイランダーを苦しめる大きな問題です。
強豪国にパシフィックアイランダーが存在する理由は、経済状況も関わっています。
国内のラグビークラブで活動するより海外でラグビーをする方がはるかに給料が高く、母国の家族のためにも優秀な選手はこぞって海外に移籍します。


海外でプレーする、パシフィックアイランダーたち


2019年大会のフィジーの代表選手は、8割が海外でプレーしています。
サモア・トンガに至っては、9割の選手が海外でプレーしており、国内選手はほぼいません。
ワールドカップの際には、海外に散らばった選手たちは直前に召集され代表としての練習を開始します。

240日に及ぶ合宿で心身ともに鍛え上げ「ONE TEAM」となった日本代表と比べると、代表としての密度が濃いとはいえません。

『ラグビーに奇跡はない。』 最も番狂わせが起きないスポーツ、ラグビー。 その理由とは?
この記事で紹介したようにラグビーは総合力が肝心です。
海外でプレーする選手が多いことは、三ヶ国が勝利できない要因となっています。


代表入りを阻む、海外クラブのプレッシャー


パシフィックアイランダーの選手は、海外クラブでの出場機会が減少することを恐れています。
フランスなどのプロリーグは、ワールドカップ期間中もシーズンのため試合は継続して行います。
そのため、欧州でプレーする選手はワールドカップで母国の代表に召集されるとプレーする機会を失います。

トンガ代表は20人もの選手が代表を辞退したといわれ、有力選手を集めることが出来ませんでした。
選手の立場が弱い現状を変えない限り、この問題は解決しません。

2023年大会に向けて、代表への召集がプロリーグでのプレーに影響を与えないようになることを願うばかりです。


パシフィックアイランダーの未来は?




パシフィックアイランダーの未来は、今後のワールドラグビーの改革によっては大きく変わるはずです。
これまでもフィジー・サモア・トンガに対しては、ワールドラグビーが経済的な支援を行ってきました。
ワールドラグビー会長選では、フィジー国内でテストマッチを行うことが約束され、国内のラグビーが活性化することも期待されます。

欧州リーグと、国内リーグの給与格差が無くなることは正直不可能なことだと思いますが、
母国の代表に堂々と選出される仕組みが作られれば、三ヶ国の代表のレベルは更に向上します。

非常に高い個人能力を持つ選手たちがひとつのチームとしてまとまり、ティア1の国々と互角に戦う姿を夢見て、
今後のパシフィックアイランダーに期待します。




#ラグビー, #ラグビーワールドカップ, #フィジー, #サモア, #トンガ, #ティア1, #ティア2, #パシフィックアイランダー, #ワールドラグビー
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