病院で受け取った処方箋。あなたはどこの薬局に持っていきますか?
病院に隣接した薬局?
それとも買い物ついでにドラッグストア?
処方箋は全国どこの薬局にでも持ち込むことができますが、薬局には種類があり、尚且つ調剤代にちょっと違いがあることを知っていましたか?
まず病院の「内」か「外」か
「院内処方」と「院外薬局」という言葉を聞いたことはありませんか?
前者は文字通りに病院内で処方されることを指します。身近な例として、歯医者さんにて、お会計時にその場で痛み止めが処方された場合が挙げられます。
後者はその病院の外で薬の処方をお願いすること。詰まる所、よく見かけるあの薬局というわけです。
そんな薬局も、「門内薬局」「門前薬局」「一般薬局」の3つに大きく分けられます。
3種類の薬局はその「立地」が違う
基本的には、「自宅に近い」「買い物のついでに」「通勤・通学の道中に」や、支払い方法や貯まるポイントといった理由で薬局を決めているかと思います。
前述した院外薬局を分ける3種類の薬局は、実はその立地によって分けられます。
- 門内薬局 …病院の敷地内にあるものの、病院が経営していない薬局。
- 門前薬局 …病院の目の前にありながらその病院からの処方箋の受付け率が高い薬局。
- 一般薬局 …それ以外。街中にある薬局。ドラッグストア内に併設された薬局も含む。
立地で何が違うかというと、端的にいうと「調剤基本料の加点」が異なります。分かりやすく言うならば、病院から遠く離れれば離れる程(調剤基本料の加点が)大きくなります。
多くの人が利用しているであろう院外薬局において、
最も安いのは門内薬局の30円
次に門前薬局の75円
最後に一番高いのが一般薬局の123円
この時点で既にジュース1本分の違いがありますね。
また、門前薬局の中でも大手チェーン薬局ならばさらに安い場合があります。グループ全体での処方箋回数が4万回を超える場合は60円、更に40万回を超える場合は45円まで下がります。
余談ですが、究極に安いのは「院内薬局」です。調剤基本料は24円になります。
院外薬局はこの基本料に加えて様々な加算が更にされますので、これが突出して安くなります。
ここでの調剤が一番理想ですが、医薬分業が進んだ現在では、その数が3割を切っているので中々難しいところがあります。
まとめて調剤で更に節約
この「調剤基本料」。一回の調剤ごとに加点されます。
つまり、まとめて調剤してもらった方がお得になるのです。
例えば、胃薬を28日分処方してもらう場合。処方箋は同じ一般薬局に持ち込むと仮定します。
① 週に1日病院に通い、7日分の胃薬の処方箋をもらう。
② 端から28日分処方してもらう。
① の場合、調剤基本料だけで123円×4回=192円です。
それに対して②は最初の一回だけなので、123円ポッキリとなります。
勿論、これは調剤基本料だけに着目しただけで、本来ならば他にもちょこちょこと追加加点がありますので、その分も節約できます。
症状が落ち着いているので経過観察を理由に、長期の通院が必要という方の場合は、2・3か月分まとまった量を1回で処方してもらうようにお願いしてもらいましょう。意外と、医者からは言い出しにくいらしく、患者から『(経済的な)負担を減らしたい』と言い出せば、出来る限りの配慮をしてもらえるようです。
だからといって、病院ごとに変えるのはあまりおすすめできません
節約のためといって、病院ごとに薬局を変えることはあまりお勧めできません。
病院ごとに薬局を変えることで、複数の薬局で薬が処方されることになります。こうなると、薬の管理が甘くなってしまいます。
処方された薬の重複に気付かず、過分な量の薬をもらっていたとすれば、それは当然ながら医療費の無駄遣いになってしまいます。できれば、「かかりつけ薬局」を決めて一元管理することが望ましいです。
この機会に自身の日常生活において使い勝手の良い薬局をいくつか利用してみて、「かかりつけ薬局」を決めてみてはいかがでしょうか?
1回の節約度は少ないですが…
薬局には種類がある?薬局によって調剤代に違いがある!?調剤代節約の小ネタをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?1回あたりは缶ジュース1本くらいの節約ですが、勿論10回繰り返すとなるとそれなりの節約になります。滅多に調剤を受けない人は気になしくてもいいかもしれませんが、定期的に通う人などはぜひ実践してみてください。