病院で受け取った「処方箋」。
その後の予定がなければ、そのまま最寄の薬局へ持ち込みますよね?
ただ、その持ち込む曜日や時間帯によって、思わぬ追加料金を払っていることに気付いていましたか?
最近は調剤受付時間が延長されていてありがたいけれど…
調剤薬局(以降、薬局)と言うと、病院と同じように朝9時ごろから、夕方17・18時くらいまでの営業が普通でした。
しかし、今では19時あたりまで開いていたり、深夜、数は少ないですが24時間で調剤の受付をしてくれている薬局が増えてきてくれました。また、ドラッグストアの店舗内に併設されるなど、買い物ついでの便利さも加わってきています。
受付時間の延長は確かに、時間に追われた現代人にとってとてもありがたい話なのですが…。《働き方改革》なんて言われているこの世の中で、何も対価なしに延長されるはずありません。ここに大きな注意点が潜んでいるのです。
まずは受付時間。土曜日は特に注意!
基本的な薬局の受付時間といえば、【8:00〜19:00】が一般的です。
これを除く、19:00〜翌8:00までを「夜間・休日等加算」と言う名目で、処方箋受付1回につき40点(400円)追加されます。
また、土曜日に関しては注意が必要です。大抵の薬局の営業時間そのものが短縮されているのもありますが、13:00以降が加点対象の時間帯となっています。
ここで一つ注意点があります
最近はスマホアプリで処方箋の画像を送って、待ち時間を短縮する便利機能がよく利用されています。実際に私もお世話になっています。
よく調剤の受付時間を、このアプリで画像を送信した時間と勘違いする人を多々見受けられます。
残念ながら、それは大きな間違いです。
これはあくまで調剤の待ち時間を短縮するための便利ツールであって、本来の受付ではありません。
その証拠に、薬を取りに行くに至って都合が悪くなってしまうと、簡単にキャンセルすることができます。また、処方箋を病院窓口で受け取った日を含めた4日内に薬局に出向くように、アプリ内で注意喚起されます。
処方箋の元本を薬局の窓口に出す時が「受付」なのです。この時がどの時間帯かで、調剤代に追加料金が発生するのです。
次に曜日。日曜・祝日は勿論、年末年始は要注意!
一般的な街の薬局は、日曜・祝日は定休日となっているところがほとんどなので、わざわざ気をつけるまでもないかとは思いますが、ドラッグストアに併設された薬局の場合は受付しているところが増えつつあるので、ついうっかり受付しないように注意が必要です。
また最も気を付けなくてはならないのが年末年始です。12月29日〜1月3日の期間中も、この「夜間・休日等加算」が適用されます。
私情で営業時間外に調剤してもらた場合は別の加算方法が適用される
緊急で、本来は営業していない時間に無理に薬局を開けてもらって調剤してもらった場合… そんな経験など、余程のことがない限り立ち会うことはないかとは思いますが。
この場合は上記の加算方法ではなく、「時間外加算」「休日加算」「深夜加算」のいずれかが加算されます。
- 時間外加算 …その薬局が届出ている営業時間、以外の時間帯で調剤をした場合。
- 休日加算 …日曜・祝日、年末年始に調剤した場合。
- 深夜加算 …22:00〜翌6:00の時間帯に調剤をした場合。
どのくらい加算されるかと言うと、基礎額(= 調剤基本料+調剤料+施設基準関係加算)が、「時間外加算」は同点。「休日加算」は約1.5倍増し。「深夜加算」は2倍増し。といったところです。
《お薬手帳》は必ず持参
余談となりますが…
処方箋を薬局の窓口で渡すと必ずといって良いほどに言われる「お薬手帳はお持ちですか?」と言う質問。
持参するだけで、1回の受付にかかる「薬剤服用歴管理指導料」500円がガクンと380円まで下がります。3割負担の人で40円の節約になります。
最近はスマホのアプリにも存在する
「ええっ、荷物増える!」
「無くしちゃった!」
「また忘れちゃった!」
…なんて人にはスマホのアプリがおすすめです。
一例ですが、よく利用されているものをご紹介します。
見て分かるように、大抵のものが処方箋送信機能も併せ持っています。これを踏まえると、個人的には「EPARKお薬手帳」が便利だなと思います。
現在地から薬局をサクッと探すことができ、薬局へのちょとしたメッセージを添える機能もあるからです。
それを高いと思うか、安いと思うかはあなた次第
処方箋を薬局に持っていった曜日や時間帯によって代金が変わる医療費の小ネタをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
調剤回数が多い人にとってはなかなかに嬉し話である一方で、どうしても薬局の一般的な受付時間に間に合わない人にとっては、たった120円くらいの追加料金で調剤をしてもらえるので安いものだと思う人も少なくないと思います。
ただ、「ああ、損した!」なんて後悔はないように気にかけてみてくださいね。