病院での診察時に薬を処方されると受け取る「処方箋」。薬局に持ち込み、薬を受け取る仕組みのアレですが、有効期限があるって知っていましたか?また、万が一切れてしまった場合はどうなるのでしょうか?
これを知ったあなたは、きっと走って薬局に駆け込みたくなる…かもしれません。
期限はその日を含めた4日目まで!
処方箋の有効期限は、処方箋を発行したその日を含めた4日目までとなっています。
これは「保険医療機関及び保険医療担当規則」により定められています。
これは4日は4日なので、日曜・祝日も含めます。営業日云々ではありません。
もし期限が切れたらどうなる?
その処方箋はただの紙切れになります。
切れてしまったら、発行元の医療機関にて再発行してもらう必要があります。
簡単に「再発行してもらう」とは言いますが、注意することがあります。
この再発行には健康保険が適応されません。つまり、全額自己負担となるのです。
一般的には3割負担ですので、全額自己負担と考えただけでも恐ろしい金額になりそうです。
そもそも、どうして期限が4日なの?
3日でもなく、1週間でもなく、どうして4日なのか。―――疑問に思いますよね?
主な理由として、まず第一に病状というものは、時間の経過とともに刻々と変化していくものです。医師の診察を受けてから時間が経過すればする程に、あなたの体に求められている治療法が異なってくるものです。
最低4日あれば、土日を挟んでも薬を受け取ることができる可能性が高いことが挙げられます。
仮に期限をその日を含めて3日とします。その日は金曜日だったとすると、日曜日に期限が切れてしまいます。
薬局のほとんどは日曜日は定休日となっています。また、土曜日も営業時間が短縮されている薬局も少なくありません。
となると、必然的に処方箋を受け取った金曜日当日しかタイミングが無くなってしまうというわけです。その病院に行った時間が夕方となると、更に事態は重くなります。
最近こそは、夜まで受け付けている薬局が増えてきましたが、それでも大概の薬局は17時〜18時頃までしか営業していません。―――調剤してもらうタイミングが本当に限られてしまいます。
そこで1日増やした4日となると、月曜日までが期限となります。平日であり、通常営業日なので、丸1日の調剤タイミングというわけなのです。
従って、症状が変化するかもしれない状況下で、最大限期限を延ばしたの「4日」というわけなのです。
期限を切らせないための対策は?
処方箋を受け取ったその日に、その足で薬局にて薬を受け取るのが理想ですが、そう簡単にはいかないのが現実です。
処方された薬の種類や量によって、またその薬局の混雑具合によって、薬を受け取る準備が整うまでの時間が大きく前後してしまいます。
これが辛いですよね…。
そこで、そんな忙しいあなたにおすすめなのが、「アプリ送信」です。アプリ検索で「処方箋 送信」と検索すると、実にたくさんの便利アプリが出てきます。
あなたが普段利用している薬局のアプリを探してみてください。
例えば以下のようなサービスがあります。
使い方は簡単。手元の処方箋の画像を、受け取り希望の薬局を指定して送信するだけ。
薬の準備が出来次第、完了メールが届きます。準備が整ったところで、後は都合の良い時に取りに行くだけです。
とても便利なアプリですが、これには落とし穴があります。この場合は、あくまで処方箋の元本は手元にあるままなので、有効期限内に薬局に出向く必要があります。
あくまでこれは、処方してもらう薬を事前に準備してもらうことで調剤の待ち時間を短縮するだけであって、本来の受付はまだなのです。言ってみるならば、電話口で「○○を△日分準備しておいてください」と、お願いしておくことと同じなのです。
でも悲観しないでください。おくのてがあります。それは、受付だけを済ませて後日、都合の良い日に薬を受け取る「後日受け取り」です。
処方箋の有効期限は4日ですが、元本を薬局へと渡してしまえば、それからの期限はありません。3日後でも1週間後でも、1ヶ月後でも受け取り可能なのです。ただし、薬の種類などによっては期限がありますので、事前に薬局の薬剤師に確認しておく必要があります。
処方箋はなるべくその日中に持っていきましょう
どうしてもという事情がない限り、処方箋は病院を出たその足で薬局に持っていきましょう。どうしても待ち時間が長すぎる場合は、処方箋だけを窓口で渡して「後日受け取り」で対応する事で、期限切れを防ぎましょう。