私は茨城県出身ですが、県外・国外に住んでみて、たくさんの人が茨城についてしらないこと、私自身も茨城についてわかっていなかったことがたくさんあることに気づきました。「茨城県て東北のどのあたり?」と聞かれることも珍しくありませんが、この機会に、茨城県の魅力・注目点をいくつか挙げたいと思います。
水戸藩水戸黄門(徳川光圀)で知られる水戸藩は日本の歴史に大いなる貢献をしました。特に、全国から賢者が集まり、水戸藩で生まれた「水戸学」は、日本の学術の発展につながりました。また水戸学は全国に広まり、吉田松陰や、せごどん(西郷隆盛)に影響を与え、明治維新の原動力となったのです。藩校であった弘道館は、水戸市内にあり、内部や資料を閲覧することができます。そして、日本三名園の一つ偕楽園は、水戸藩第九代藩主、徳川斉昭によって造られ、今も県内外から訪れる人々が絶えないそうです。私も何度か行ったことがありますが、梅の花が満開の季節がお勧めです。
盛んな農業・豊富な食物茨城県は農業がさかんで、農業産出額は全国第二位です。美味しい野菜や果物、お米やお肉に出会えます。私の実家の近所では、産出全国一位の白菜が栽培されていました。つくば・土浦では、レンコン畑や芝畑もみられます。夏にはスイカとメロンを食べたいだけたべれますし、秋にはまろやかな栗やジューシーなナシがおやつになります。保存がきくので期間限定ではありませんが、冬には腹持ちの良いほしいもがなんともたまりません。ブランド肉は、常陸牛や奥久慈しゃもその代表格です。地元の食材を使った有名レストランがいくつかありますが、盛りが良く、おいしい!
東京も近いが、海外も近い茨城県は、東京に近いだけではなく、海外へのアクセスが良く、特に茨城県南西部からですと、千葉県北部にある成田国際空港が近いので海外旅行にとっても便利です。県中央に位置する水戸からでも、車一時間半で成田に着きます。茨城空港も現時点では、海外では上海、台北、ソウルに直行便が出ています。またつくば市内では、外国からの留学生や研究生が多数居住していますので、国際交流行事が盛んです。例えば、イベント運営やサービス・サポート役の一員として、様々な国出身の方々と関わり、学び合うことができます。
日本百名山、筑波山頂上からは、関東平野を望むことができます。晴れた日にはスカイツリーや富士山も見えます。百名山のひとつとしても有名ですが、標高が高くないので、きちんと準備をすれば、お年寄りから子供まで一緒に楽しめる山です。頂上へ、ロープウェイやケーブルカーでも行けるのもありがたいです。登山道には、がま石、母の胎内くぐり、弁慶七戻りと言われる箇所などがあり、あきることはありません。筑波山シャトルがつくば駅などから出ているので、東京駅からでも電車を含めて2時間半で登山道入り口に着きます。温泉もあるので、帰りに寄れると疲れも癒されます。
多くに愛される栄養満点食物、納豆
納豆好きに良く知られるのが、茨城県の納豆です。健康食品の納豆は毎日でも食したいものです。名産地である水戸にはいくつかの納豆メーカーがあり、天狗納豆、だるま納豆などが代表的です。ほし納豆も美味しく使い勝手が良いので、県の特産品となっています。また、県内では納豆を使った魅力的な食料品がいくつか開発され、なっとうのうまいボーの様なものも出ています。
霞ヶ関?インターネットハッキング集団、アノニマスが霞ヶ関と間違えてハックしたのが、霞ヶ浦のサイトでした。霞ヶ浦は茨城県南東部に広がる面積日本第二位の湖です。辺りはいたって平和で穏やかです。ブラックバス釣りの方が断然有名だそうですが、野鳥観察が好きな親戚が、その目的で頻繁に通っています。湖畔を散歩していると伺えますが、ウェイクボードなどのマリンスポーツも体験できるようです。そして、季節限定で遊覧船にのって帆曳船をみることができます。波が穏やかで晴れた日、白い大きな帆が青空に映えてとても綺麗です。淡水魚が苦手な方は興味が出ないと思いますが、霞ヶ浦でとれたフナ、はぜ、そしてワカサギの佃煮は私の実家の食卓によく並びました。白いご飯に良く合います。
夏の二大イベント:日本最大級のお神輿と花火大会
夏のイベントといえばお祭りと花火で、日本全国で様々なものが開催されていますが、下館祇園祭りと土浦全国花火競技大会は安全で迫力があり、世代を超えて楽しむことができます。まず、下館祇園まつりの四日間、担がれているのが本最大級のお神輿。日清戦争の戦勝記念として日章旗の軍艦期の彫刻が施された明治神輿と、新しい平成神輿の二つの大神輿がならぶと圧巻です。近年は担ぐ人、揉む人の数が減って大変そうですが、(そのせいか?)ゆっくりと進むので、時間、場所、気持ちの余裕をもって鑑賞することができます。実は土浦全国花火競技大会の開催は秋(10月)なのですが、暑すぎないので、浴衣を着て出かけるには最高の機会となります。一流の花火師達が集まり、内閣総理大臣賞を狙って腕を競い合います。旅行会社では鑑賞ツアーも組まれるほど人気です。
文武のパワースポット、鹿島神宮
茨城県鹿島市と聞いて連想するのが鹿島アントラーズの人も多いかと思いますが、同市には(より)重要なスッポトがあります。鹿島神宮です。鹿島神宮は、初代神武天皇元年創建で、歴史を持つ古社です。日本神話に登場する、日本建国・武道の神様タケミカヅチが祀られています。日本についてもう一度学ぶきっかけとエネルギーをいただける場所でもあります。
この他にも茨城県について紹介したいことは多々ありますが、簡単に言うと、茨城県は一度は訪れるべき県であるということ、さらに、東京や海外にアクセスを持ちながら、ちょっとした田舎住まいをしたい方には特にお勧めです。