「就活の方法」と聞くと、みなさんはどんなものを思い浮かべるでしょうか?
最も一般的なツールとしては、リクナビやマイナビなどのいわゆる「ナビサイト」が挙げられるかと思います。全国の企業の採用情報が掲載されていて、サイト上から一括でインターンや選考にエントリーすることもできます。
かつての就活では、紙のカタログで企業の資料を取り寄せていたり、大学で自由に読める卒業者名簿を使ってOB/OG訪問を中心に活動をしていた方も多いと聞きます。
紙媒体や人脈を利用したアナログな形から、インターネットを使ったデジタルなツールが中心になったという点だけでも、現代の就活はすでにかつての就活と大きく異なると言えるでしょう。
しかし、ここにきてなお、就活様式は変化を続けています。インターネット技術のさらなる進歩や数々の人材ベンチャーの登場などにより、おそらく数年前、数十年前に就活をした方々にとっては「そんなのあるの!?」というツールがたくさん出ています。
そこで今回は、2019年卒の学生としてわたしが行なっていた就職活動の様子をお話しさせていただきます。
◆ わたしが活動の中心にしていた「スカウト就活」
わたしが行なっていた就活の中心にあったのが、「スカウト就活」という方法です。(「逆求人就活」ということもあります)
これはどういうものかというと、学生側が詳しいプロフィールを登録しておくと、それを読んだ企業人事の方から個別でスカウトメッセージが来るというサービスです。スカウトを受け取った学生と企業とのマッチングが成立すると、その企業のインターンや選考に参加したり、社員の方と面談をしたりすることができます。
すでにこうしたサービスは何社もの会社からリリースされています。基本的にはWebサイトの形を取っているところがほとんどですが、スマホアプリを出しているところもあります。
◆ わたしの使っていたスカウト就活サイト
わたし自身が使っていたスカウトサイトを一部ご紹介します(^^)
① OfferBox(オファーボックス)
スカウト型の就活サイトとしてはおそらく最もポピュラーかと思います。わたしの代である2019年卒の学生は10万人以上が登録していたそう。
アプリも出ており、非常に使いやすいサービスでした。登録企業は中小企業中心に約5000社。
② iroots(アイルーツ)
大手人材会社エン・ジャパンの子会社が運営するサイトで、学生のプロフィールをかなり詳しく登録することができるのが特徴です。「自分のルーツ」をもとにした就活がコンセプト(=アイルーツ)なので、子どもの頃の自分のことまで表現することができます。
登録している学生は比較的高学歴のことが多く、企業も厳選された優良企業(大手も結構多かった)しか登録できないようになっていて質の高い出会いがありました。
③ ニクリーチ
最近CMでも話題のビズリーチが運営する新卒スカウトサイト。「人事とお肉が食べられる」というのが最大の特徴です。これは「ランチスカウト」という形のスカウトを受け取ってマッチングが成立すると、ランチを食べながら社員の方と面談ができるというものです。わたしも実際に数回タダ飯をいただきました(°0°)
◆ スカウト就活を利用した理由とメリット
わたしがスカウト就活に出会ったきっかけは、カナダにワーキングホリデーに行ったことでした。
海外に住んでいるとどうしても就活の情報をキャッチアップするのが難しく、また帰国後すぐに自分の就職したい業界や企業を選ぶのは困難だと思っていました。そこで、海外にいながらにして社会人の方に話を伺う機会を持てないものだろうかと考え、Skypeやインターネット上でできる就活相談を探したのです。
そのネットサーフィンの末に、初めて「スカウト就活」というものを知ることに。プロフィールを入力するだけならどこにいてもできるので、帰国の1カ月ほど前から複数のサイトに登録を始めました。
すると、いくつかの企業からスカウトをもらうことができ、その中から面白そうな会社にメッセージを返すとマッチングが成立。まだカナダにいるうちから、Skypeを使ったオンライン面談をしてもらえることになりました。
こんなふうに、わたしは海外にいたことがきっかけでスカウト就活に出会い、帰国後も活動の中心にスカウトを置いていました。
ちなみに、ワーキングホリデー中の就活についてはわたしの個人ブログで詳しくまとめました。よろしければご覧ください〜!
そんなスカウト就活のメリットとしては、次のようなものが挙げられます。
知らなかった優良企業に出会える
自分からエントリーする企業というのは「誰もが知る有名企業」になりがちですが、それが必ずしも自分に合った会社とは限りません。
一方スカウト就活は、自分のプロフィールを読んだ企業の人が「この人材は自社に合いそう、必要だ」と思って連絡をしてくれるので、自分の知らなかった、自分に合った企業と出会うことができます。
企業の方と1対1で話せる
スカウト就活はいわゆるダイレクトリクルーティング(企業が個人にオファーをする形態の人材採用)なので、大勢の就活生に対して行われる企業説明会と違い企業の方と個別でじっくり話すことができます。これは本当に素晴らしいことで、かなり突っ込んだ質問をすることもできますし、人事の方と個人的につながって長く良い関係を持つことも可能です。
また、中小企業であれば社長が直々に出てくださることもあり、とても刺激的な経験ができます。
通常の選考ルートをスキップできる
企業側からしっかり目をつけてオファーをもらえるので、実際に会ってみて話が合えば、通常の数段階の選考ルートをスキップしてどんどん次の選考に進むこともできます。場合によっては最初の面談でいきなり社長と話して内定が出ることもあります。
◆ 「就活」はどんどん多様化する
今回はスカウト就活をご紹介しましたが、他にも新しい就活ツールは登場しています。
たとえば、OB/OG訪問といえばかつては大学の名簿や人脈を辿っていくことがほとんどだったはずですが、現在ではOB/OG訪問マッチングサービスが複数あり、そのサイト上で話を聞きたい社会人を見つけてメッセージを送ることもできます。自分の大学の先輩だけでなく、広く様々な人の話を聞くことができるのがうれしいところ。
このように、就活というのは年々形を変えています。わたしの場合は2019年卒で、まだ一応3月解禁の年でしたが、今後は就活規定も緩くなり、大学1,2年生でも就活を始めるようになるだろうと言われています。
まだまだ目が離せない就活市場。就活生は状況のキャッチアップが大変かもしれませんが、情報弱者のわたしでも海外にいながら情報を集めることはできたので、ぜひ早めにアンテナを高く持って動いてもらえるといいかと思います。
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