お家にいる時間が長くなり、何となく鬱屈とした気分を味わっていらっしゃる方も多いと思います。
仲間とともに大きな声を出したり、身体を存分に動かしたりということが叶わない今、見るだけでもスカッとするバレエ動画をご紹介します。
バレエって優雅なイメージだけれど・・・とお思いかもしれません。確かに、バレエには「優雅」という面があります。
でもそれは、一面に過ぎず、ワイルドな男性ダンサーの踊りや、胸のすくような高く美しいジャンプ、汗が飛び散るような回転や男女が競い合うように息をつく間もなく踊るパ・ド・ドゥがバレエ作品の中には存在しています。
Sergei Polunin(セルゲイ・ポルーニン)「Take Me to Church」
最近パパになったばかりのセルゲイ・ポルーニン。
こちらの動画は、そんな彼が、英国ロイヤルバレエ団を電撃的に退団した3年後に発表されたものです。
彼は天才的なバレエの才能を持ち、信じられないほどの努力家でした。最年少で英国ロイヤルバレエ団のプリンシパルとなり、栄光を極めたと思われた矢先に退団。そのことについて彼は「バレエから離れたかった」という理由を述べていました。でも、やっぱり踊ることはやめられなかったのですね。
踊らなかった間のなにもかもを爆発させるように踊るポルーニンにはもはや、神々しささえ感じます。
白い光や、この曲を歌うアイルランド出身歌手Hozier(ホージア)の声の力強さとも相まって、「解放」や「自由」という言葉が思い浮かぶバレエ動画だといえるのではないでしょうか。
クラシックではありませんが、ぐっと伸びたつま先やしなやかなジャンプ、ぐっと伸ばされた長い足は、バレエの持つ美しさを十分に保持しています。
美しいのに力強く、何度も何度もリピートしてしまう方も多いでしょう。
Flames of Paris(パリの炎 )よりパドドゥ
バレエで男女が踊るというと、男性が女性を支え、しっとり踊るというイメージかもしれませんが、この「パリの炎」は違います。男女が恋人同士ではなく、兄弟という設定ということもあり、甘い雰囲気は皆無。それぞれが伸びやかに踊り、ともに同じくらい高く跳び、回転します。特に冒頭のジャンプは、清々しく見ていて気持ちのいいものです。
tales of beatrix potter (ピーターラビットと仲間たち)より
ピーターラビットのソロ
カエルのソロ
シルバニアファミリーが踊っているようなキュートなルックスに心が踊りますが、この動画がすごいのはルックスにとどまらないところ!中にはスーパーバレエダンサーたちが入っているので、とにかく踊る、踊る!!着ぐるみの中にいてこんなに跳んだり動いたりできるのか?と思ってしまいますが、できるんです!
カエルのジャンプとピーターラビットの回転はまるでCGのよう。でも、実写です。
表情は変わらないはずなのに、喜怒哀楽が感じられるところも魅力ですね。
LE CORSAIRE(海賊) よりヴァリエーションとコーダ
こちらは「海賊」という作品のヴァリエーションとコーダの部分です。男性の力強いジャンプと、全力で踊りきった感が見ているだけでも心地よく、爽やかです。運動能力が卓越しているだけでなく、表現力もあるので、どことなくセクシーで惹きつけられてしまいます。
女性の回転も軽やかで、音楽とともに気持ちが盛り上がっていくのを止められませんよね!見終わった時にはきっと「ブラボー!」と叫びながらスタンディングオベーションしたくなるはず。
Matthew Bourne'sSwan Lake(マシュー・ボーン版白鳥の湖)より
男性版「白鳥の湖」ともいわれるこちらは、女性版のハクチョウたちに比べ、力強いという特徴があります。猛禽類らしい動きもあり「美しさ」とともに「不気味さ」や「かっこよさ」を感じるはず。
一人だけ洋服を着ているのが王子ですが、その王子と一羽の白鳥とのユニゾンが気持ちいいこと!シンクロナイズドスイミングでぴったりあった動きを見せる選手たちを見ているような心地よさがあります。
白鳥たちのやや不気味な腕の動きは、ちょっとマネしたくなりますよね。
The Nutcracker(くるみ割り人形)より「雪」
軽やかな動きのダンサーたちが、一人二人と増えていく様はまさに、ちらつきはじめた雪のよう。全員が揃って踊るところはかなり壮観!音楽の盛り上がりとともに気持ちも盛り上がります。ヘッドドレスやお衣装も見どころです。
Notre Dame de Paris(ノートルダム・ド・パリ)よりエスメラルダの友人たち
女性の踊りなのに力強さもあって、かわいらしさも感じさせるこちらのバレエ動画も、ユニゾン加減が気持ちいい動画。タンバリン片手に首をかしげる仕草は、これまたマネしてみたくもなりますね。
後半に向けての盛り上がりに爽快感があります。
まとめ
バレエには、「エネルギッシュで爽快感を味わえる」という側面もあることを実感していただけたでしょうか。
これからも、奥深く多面的なバレエの魅力をどんどんお伝えして参ります。