毎年11月、タイ北部では、ロイクラトン祭りの時期に合わせて、コムローイと呼ばれるランタンを使用したお祭りが開かれる。
このランタンが、夜空を埋め尽くす光景は、一度見たら忘れられない光景で、”ある映画のモデル”となったことも知られている。
今回は、このコムローイ祭りについて紹介したい。
コムローイ祭りとは
今回、コムローイ祭りとして紹介するが、実はロイクラトン祭り(チェンマイでは、イーペン祭り)の、1行事として行われているのが、今回紹介するランタンの打ち上げ”コムローイ祭り”である。
このコムローイの打ち上げ(ロイクラトン祭りの開催)は毎年日付が変わるため注意が必要だ。
タイ国政府観光庁によれば、
毎年陰暦12月(新暦10月~11月頃)の満月の夜に行われる。
なお、このコムローイの打ち上げは、チェンマイ独特であり
チェンマイでは、このお祭りの関連行事として開催されるコムローイ上げが有名となり、空にコムローイを放つことによって、仏陀に敬意を払うこの行事が、日本では願いを込めて放つ「コムローイ祭り」として知られています。
なお、コムローイは、チェンマイ周辺のあちこちで打ち上げられ、観光客も参加できる。
入場券等が必要だが、最も有名な会場は、イーペンランナーインターナショナル(チェンマイから北に10㎞ほど)で、様々な旅行会社でツアーが組まれる。このような会場では、ランタンを一斉に打ち上げるため、圧巻の景色を楽しむことができる。
このような会場は、チェンマイ周辺でいくつもあり、現地の観光会社より毎年アナウンスがあるため、参考にするとよいだろう。
チェンマイランナーツアー(店主さんやタイ人の店員さんを含め、みなさん日本語が話せるため、さまざまな観光相談に乗ってもらえます)。
ちなみに、チェンマイ市内に流れる、ピン川に架かる橋でも、ランタンを入手可能で、自由にあげることができる(あげてよい時間は決まっているので、要注意)。
イーペン祭り(コムローイ祭り)をピン川から望む。
写真奥の空に見える小さなオレンジ色の光が1つ1つのコムローイ、著者撮影
コムローイ祭り参加の注意点
参加にあたっては、大きく2点注意点がある。
まず、現地旅行会社の知人によれば、“この祭りの期間は、とにかく宿がとれなくなる”とのことだ。
ツアーなどは、半年前ごろから募集が始まるなど、早めの予約が大切だ。
また、航空機も実は制限を受ける。コムローイを打ち上げてよいのは、決まった日程の夕方~夜間にかけてである。
この理由は、実に簡単で、打ち上げたランタンが航空機にあたるような事故を防ぐためである。そのため、チェンマイ国際空港周辺は、コムローイの打ち上げに伴い、飛行禁止になる。
そのため、航空便の減便や時間帯の制約などがありえるため注意が必要だ(なお、飛行禁止時刻は、航空会社に問い合わせるのが良いと思われる。現地のタイの方に聞くと、みなまちまちの回答が返ってくる。事故が起きないことだけを願う…)。
実際に参加してきた!
著者も実際に、2017年にはコムローイ祭りに参加してきた。
実は、 イーペンランナーインターナショナルの会場の周りでは、タイ人を中心に自由にコムローイを打ち上げている(なお、 会場内では、カウントダウンとともに、同時打ち上げを行うため、ある映画のワンシーンを見れるため、せっかくであれば、会場内で参加することをおすすめする。さらに、会場までの交通手段を確保することが、困難なので、ツアー等に参加するのがよいだろう)。
一方、著者の場合は、タイ人の友人と参加したため、入場はせずに参加した。
周辺でも、ランタンを購入でき、1個100円程度で販売されている。
ランタンを数人で支え、着火し、空へと放つ。
ゆっくりと空に昇っていくランタンを見ていると、心が洗われる。
コムローイ打ち上げの様子、奥に見えるオレンジ色の光も、ひとつひとつのコムローイ、著者撮影
コムローイの燃焼材には、薄切りのトイレットペーパーに燃焼材をしみこませたものを使用している、著者撮影
周りの人と、タイミングを合わせて、打ち上げてもよいかもしれない。
今まで参加した祭りで、もっとも美しい祭りだ。
できることならば、これからもまた参加しに、チェンマイに訪れたいと思っている。
ぜひみなさんも、機会があれば参加してみてはいかがだろうか?