「チャラン・ポ・ランタン」という、ミュージシャンをご存知でしょうか。
ボーカルは妹の「もも」、姉はアコーディオンの「小春」という、実の姉妹ユニットです。
「歌」と「アコーディオン」という、他ではちょっと見ない組み合わせですが、それに加えて、「実の姉妹」である点が、更にユニークな点だと思っています。
実際、声は結構似ています。あと、おでこの広さも。
私がチャラン・ポ・ランタンを知 ったのは、「ぎんなん楽団カルテット」。
なかなか独特でしょう。
ちなみに、二人の衣装は、実のお母さん(アシスタント:おばあちゃん)が作っています。
このおうち、芸術一家なんです。
この曲はNHK「みんなのうた」で使われているというのもあって、高橋克実さんとコミカルな曲を演奏していますが、他にはもっと不気味なサーカスチックな曲、アンニュイな曲も多数あります。
サーカスな曲「空中ブランコ乗りのマリー」
アンニュイな曲「フランスかぶれ」
というのも、小春さんが7歳の時に、「シルク・ドゥ・ソレイユ」でアコーディオンを見聞きし、その魅力に取りつかれ、サンタさんに頼んだところが、チャラン・ポ・ランタンのルーツだそうです。
成長し、小春さんがアコーディオンの大道芸人として活動していた時に、小春さんが親知らずを抜きに行ったそうです。
歯医者さんで麻酔をされて、親知らずが抜かれるのを待っている間に、歌詞ありの曲が頭の中でできてしまったようで。
「誰か歌ってくれる人いないかな」と探していたところ、同じ家の同じ部屋に、暇そうな妹が。
(当時、ももさんは普通の高校生として暮らしていたそうです。)
「おまえ、歌うたえんの?」
と、声をかけたところから、「歌」と「アコーディオン」のユニットが始まるのです。
(小春さんは、アコーディオンの大道芸人とは別で、楽器のみのインストバンドも組んでいたため、そのインストバンドにももさんのボーカルが加わる形で、ももさんもステージデビュー。)
もちろん、チャラン・ポ・ランタンのほぼすべての楽曲を、小春さんが作詞作曲しています。
…とまあ、チャラン・ポ・ランタンの紹介はこの辺にして、彼女たちのライブについて語っていこうと思います。
このご時世、なかなかライブに行くのも難しいので、コロナ禍に入る前のライブについて、お話します。
いつかまた、こういうライブができるようになることを夢見て。
チャラン・ポ・ランタンのライブってどんなの?
ライブは、そのバンド構成から大きく3つに分けられます。
- 姉妹劇場
- チャラン・ポ・ランタンと愉快なカンカンバルカン
- チャラン・ポ・ランタンと崩壊バンド
姉妹劇場
「姉妹劇場」という名前の通り、「姉妹のみ」の劇場、つまり姉妹2人だけが演者のステージです。
つまり、基本的には「歌」と「アコーディオン」のみのサウンドになるので、それぞれにより集中して楽しむことができます。
ももさんの力強い、やさぐれた、時に儚い、とか思えば超元気な歌声。
小春さんの哀愁漂う、でも激しい、ちょっと凶器を感じるアコーディオンの演奏。
そして、ももさんの歌声によく合う、小春さんのコーラス。
しっかりがっつり堪能できるところが魅力です。
「いきなり、ライブハウスで立って見るタイプの、比較的賑やかめのライブに行くのは気が引ける。」という方は、この「姉妹劇場」がおすすめです。
「姉妹劇場」では、ホールで客席に座って見るタイプがほとんどなので。
チャラン・ポ・ランタンと愉快なカンカンバルカン
「愉快なカンカンバルカン」というのはバンド名です。
楽器のみのインストバンド(初期からメンバーはコロコロ変わっていますが)でして、このバンドのみで活動することもあります。(年1回くらい)
この「愉快なカンカンバルカン」の楽器構成は、アコーディオン、ドラム、ウッドベース(エレキベースも弾く)、ソプラノサックス(アルトサックスも吹く、たまにフルートも)、テナーサックス(たまにフルートも吹く)、トランペット(たまにコルネットも吹く)です。
ごちゃごちゃなので、メイン楽器だけを並べると、
- アコーディオン
- ドラム
- ウッドベース
- ソプラノサックス
- テナーサックス
- トランペット
とても賑やかで、ヨーロッパの民族音楽を彷彿とさせるような、いわゆる「バルカン音楽」を主に演奏することから、「愉快なカンカンバルカン」という名が付きました。
(「カンカン」は、当初「カンカン帽」をかぶっていたことから。)
この「愉快なカンカンバルカン」に、ボーカルのももさんを追加したのが、「チャラン・ポ・ランタンと愉快なカンカンバルカン」という編成になります。
(小春さんはすでに「愉快なカンカンバルカン」のアコーディオン。)
冒頭のYouTubeでご紹介した、「ぎんなん楽団カルテット」と、「フランスかぶれ」のバックバンドも、まさにこの「愉快なカンカンバルカン」です。
ライブハウスで立ってワイワイ盛り上がるようなライブでも問題ない人は、この「愉快なカンカンバルカン」編成が、一番とっつきやすいかもしれません。
メンバーも多くて見どころがたくさんですし。
のちにご紹介する「チャラン・ポ・ランタンと崩壊バンド」もそうですが、誰かの楽器ソロで、ソロの人が前に出てきたときの盛り上がり様はくせになります(笑)
例えば、アコーディオン小春さんが前に出てきたときには、ボーカルももさんが、
「アコーディオン、小春ーーーー!!」
と叫んでくれるので、観客も、
「うおーーーーー!!!」
と、超盛り上がります!!
チャラン・ポ・ランタンと崩壊バンド
「崩壊バンド」の楽器構成は、アコーディオン、ドラム、ソプラノサックス、テナーサックス(たまにフルートも)、バイオリンです。
こちらは、トランペットの代わりにバイオリンが加わったことで、狂気が増し増しです!!
冒頭で紹介した「空中ブランコ乗りのマリー」のバックバンドも「崩壊バンド」なんです。
こちらも、ライブハウスで立って盛り上がるタイプが多いです。
何と言っても、プラスアルファでバイオリンの狂気がとても良い!
そしてやっぱり、アコーディオンやソプラノサックスとの親和性が高いことから、このサウンドが好きになると、沼にハマりやすいのではと思っています。
この狂気性にマッチする曲があることも、チャラン・ポ・ランタンの魅力の1つですが、とっつきやすさで言うとちょっと下かもしれません。
ですが、もともとこういう雰囲気の曲が好きな方なら、すぐにハマるかと。
まとめ
チャラン・ポ・ランタンのライブについて、大きく3つに分けて紹介しました。
(たまに、この3つ以外の楽器構成だったりすることもありますけどね。トランペットとバイオリンが一緒になってるスペシャル回とか。)
こういうライブのツアーが、大体年に3回くらいはあったんです。
コロナ禍に入るまでは。
今はそれもなかなか叶わず、配信ライブなどの形態をとっています。
それもそれで、家に居ながらにして楽しめるという点ではありがたいのですが、やっぱり生の音を体感したいものです。
そして、他の観客と一緒に盛り上がるのも楽しいもので。
早く、通常のライブをしてもらえるような環境になってほしいものです。
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