私は女性なので、女性の一生しか分かりませんので、女性の一生を考えてみたいと思います。女性は男性に比べて、置かれた環境により、幸せの質が物凄く変わる生き物です。女性の一生には男性からは想像も出来ないような壮絶な体験が付き物だからです。それは、出産に関わる多くの事です。今日、一つのニュースが私の心を暗くしました。「兄に強姦され中絶したインドネシアの15歳少女が6か月の禁固刑」少女は一年間で兄(17歳)に8回強姦されており、15歳少女は妊娠六か月で中絶し、頭部の無い胎児の遺体が近隣で見つかったというもの。同国の法律では、人工中絶は刑事罰の対象だそうです。性暴力の被害にあって、辛い思いをし、身体を傷つける事になり、最後は逮捕されたー。問題の大きさを考えるべき時です。幼いうちに強いられた妊娠・出産は、命を落とすケースにもなり得ます。望む、望まないに限らず、女性の身体には毎月勝手に生理が始まります。自分の意志に反して勝手に身体が子供を産む準備を始め、毎月のようにお腹が痛くなり、血が出て、自分で手当てをしなければならない。それは男性には想像がつかない事ではないでしょうか。女性が最初に自分の彼として選ぶのは、「男性として魅力的なタイプ」かもしれません。明らかに見てくれが良く(それは自分の子供が見た目の良い子供になり、モテ、子孫を残せる可能性を示唆しています)、何かしらの運動能力に長けている(どんな環境下でも順応して生き延びる可能性が高くなりそうだから)。それが、動物的本能で選ぶ最初の恋愛相手なのでしょう。しかし面白い事に女性は同じ選び方を繰り返さないように出来ている気がします。むしろ、次々違う新しいタイプを好きになる傾向があります。私はそれを、生物学的視点から、単純に遺伝子にプログラミングされているのではないかと思っています。同じタイプの男性を選んで子供を残した場合、同じようなタイプの子供が産まれ、何かあった時に「私の子供が全員死んでしまう」可能性があるのだと思います。ですから、色々なタイプの子供を身ごもろうとするのは、むしろ生物学上正しいのではないかと思うのです。本当に強くて逞しいメスなら、それを実行するでしょう。現に女性は経済力をつけると、子供を抱えて結婚から独立してしまう。子供の事に集中したいのです。脳科学者の中野信子さんが、芸能人の不倫のニュ-スが出る度に言っていました。「人間の脳はそもそも結婚に向いてないから」と、笑いながら。カマキリの話をご存知でしょうか?カマキリのメスは交尾中に、オスを食べてしまうそうです('Д')えっどうして?特に理由は無いそうです。交尾中に、なんだかお腹が空いてしまった→目の前に頭があった→かじり始めた。そこには、子供のお父さんという概念はありません(◞‸◟)人間の男性の皆さん、女性に対し色々ご不満はあると思いますが、人間で良かったですよ・・。とりあえずそこはありがたいと思った方が良いと思います。どうしようもない種の法則ですから、、。私は母親ですが、ライオンのような子育てもしています。お母さんライオンは四頭で狩りをします。私達人間の母親は獲物こそ捕りませんが、学校の先生の中に変質者が居ないか、どのクラスのどの先生が子供に有害か、自分の子供に有益な情報はないかを密にコミュニケーションを取り合っています。お父さんが居てもついママ友との情報交換や絆を優先してしまうのは、彼女たちとの絆の方が日々とても大事だからです。彼女たちは、自分の子供の友達としていた方が有益だという理由で、うちの子供にもエサ(食べ物やお土産)をくれたり、助けるといつか必ず助け返してくれるし、私の子供を自分の子供と同じように車から守ってくれたり、安全な場所へ避難させてくれたりまでします。子供に有害な人を見つけたら、そのまま黙って見ているお母さんはいません。必ず子供の敵に会いに行って話をつけるし、うまく話をして収められるものは収める、それが仕事だからです。男性は、結婚すると妻が居る場所、そこは「我が家」であり、ホームグラウンドであるから、全くと言っていいほど気を遣わなくなります。女性からするとそれは本意ではありません。2人の時は不満があっても、まだ我慢出来ます。何故なら、女性にとって出産は、「死」だからです。死を経験してまで、その人の子供を産んだのです。その経験は、女性を変えます。「女性は子供を欲しがるから、出産して家に居られるのはきっと幸せだろう」という幻想を男性は抱いている気がするので、実は果てしなく深い男女間の溝を埋める為、提言しておこうと思います。「出産=喜び」という世論は、信じない方が良いと思います。母体が無事だった時、周りから祝福される出産の時のみ、後から初めて喜びに変わるのかもしれませんが、むしろ苦しみと地獄の始まりというケースもあります。そんな事を言ってはいけないんでしょうね。それが、大人の世界の「言ってはいけない事」だと私は思っています。何故なら、「出産はおめでたい事」だからー。でもその考え方は、誰かが作り上げた「幻想」です。色んな事情に縛られて、大人の世界は「言えない事だらけ」。現実を、知った方が今後の為で、対処が出来る。本当の解決方法は、現実を知る事です。女性を本当に理解したい方は、読んで下さい。怖い方はここで読むのを辞めましょう(^^;出産の現実ー。私は一度目の出産の直後、私の中から胎盤が出ませんでした。母体と子供の栄養や酸素をつなぐ大切なものでしたが、子供と一緒に本来外に出なければならないものです。子宮内にそのまま取り残されると、生死に関わります。子供の頭が出る前に、既にハサミで切られています。血まみれで、ほぼ失神しているので、ただもう死にそうなだけです。血まみれでドス黒い紫色のサルみたいな小さな者が、私の子供のようでした。その後、暫く経ち、様子を見にやって来た手袋をはめた医者が、とにかく私の中に手を突っ込んで、物凄い力で引っ張り出したのです。大の男が5分間、大汗をかいて引っ張り続けました。角度を変えたり、持ち方を変えたり、力を入れなおしたりして。引っ張っている力の物凄さは、医者の手の振動からずっと私に伝わっていました。何だか大変らしい。意識混濁状態の中、そう思いましたが、私は声も出せない状態でした。そして5分後、ようやく彼は私の中から胎盤を引っ張り出しました。物凄い大汗でした。そして「もう大丈夫ですからね」と大汗を吹きながら、血まみれの手袋を外しながら笑いました。そして半円形の胎盤を見せてくれました。彼は、自分がやらなければ母体が死んでしまうと分かっていたのです。胎盤はそのまま出ないと、その度に陣痛のような症状が起こり、胎盤があると子宮が収縮してもとに戻らないため、胎盤を出す為の出産のような行為をまた行い続け、そのままずっと出血し続け、出血多量で母体が死んでしまう事も昔は多々あったのです。後から分かったのは、一度中絶をした事がある人などはその小さな傷の上に偶然胎盤が出来た時、傷の上だと剥離する力を自ら出せないから、胎盤をうまく出せなくなって危険になる、という事などでした。今では顔も覚えていませんが、その医者に助けられて私は命をつないだ気がしたのです。日本のような男性社会の中にあって、女性が声を上げる事の大切さを、歳を経て最近気付き出しました。若くて知識不足で、恋愛に夢中になった結果、中絶や色々な想いをする前に、女性達に伝えたい。自分の身体は、もっと自分で守らなければいけないという事。世の中には男性目線の、女性の身体をとても軽く扱う記事が横行しています。それに気づいて下さい。女性の身体はとても繊細で、自分がその価値を下げるとたまたま出会った男性に都合よくどこまでも悪く転がされて行ってしまう可能性があるのです。自分の身は自分で守らなければなりませんから、男性よりも自分の身体に詳しくなって、周りに様々な危険度を自身で伝えていく必要があるのです。娘の母になって、日本の偏った男性社会の情報がとても目に付くようになりました。男性社会にあって、なかなか声に出せずにいる間に様々な想いをしてしまう女性達にも、現実を知って、様々な選択肢が女性自身に増えるよう、声をあげていきたいと思っています。