渋滞世界一!ジャカルタ!
人口世界第4位のインドネシアの首都ジャカルタは渋滞世界一という評判が世界的に知られています。
詳しくは以前の記事でも紹介した通りなのでそちらを参照していただければと思いますが、ジャカルタ市内と空港間をタクシーで移動しようものなら実際にどれくらい時間がかかるのか読めないのがなかなか怖いところです。
挙句の果てに渋滞から抜けられずにそのまま飛行機を逃がそうものならもう言わんこっちゃないです。(空港から市内に行く分には筆者のように渋滞を満喫してしまうという思考が働く場合もありますが)
ジャカルタから空港へのアクセスは他にも!
確かに一昔前であればタクシーかバスかの2択ぐらいで、いずれも渋滞はもはや絶対に避けることが不可能でした。
観光でジャカルタに行くという人は実際には決して多くはないようですが海外出張など、ビジネス目的で訪れるという方は多いのではないでしょうか?このような場合だとなおのこと渋滞で時間が読めないというような事態は避けたいものです。
幸運にも実はすでに空港に鉄道が開通しており、今や必ずしも世界一の渋滞を満喫?しないで済むようになりました。インドネシアの物価感覚からかんがみるとやや高い側面はあるものの着実にスピードアップしたのは確かです。今回は鉄道でのアクセスについて紹介させていただきますが乗る前の段階がなかなかの曲者なんです。
KA Bandara(Railink)
今回使用するのはKA Bandara(Railink)という空港連絡鉄道で、ジャカルタ・スカルノハッタ国際空港からデュリ(Duri)、BNI City、マンガライ(Manggarai)駅などに停車していきます。今の時点ではManggarai止まりになっていますが完成した暁にはBekasi駅まで直通する路線です。一部停車駅ではKereta Commuterという在来線に接続しており、そこからさらにボゴール(Bogor)、ジャカルタコタ(Jakartakota)、ジャティネガラ(Jatinegara)方面に乗り換えることができます。
運航頻度としては概ね30分に1本程度で、詳しくはKA Bandara(Railink)のHPをご覧ください。
なお、この列車は実は乗る前がなかなかの曲者だったりします。
一部駅周辺の治安が微妙?
写真はデュリ駅近辺で撮影したものです。
比較的所得がかなり低めの世帯の集まる界隈で、スラムのような雰囲気を醸し出していました。それだけあって治安もやや懸念が残りますが、そんなところのど真ん中に空港行きの列車が止まる駅があるとはなかなか思えないですよね。
ここはまだいい方なのですがマンガライ駅についてはデュリ駅以上に治安が微妙な節があります。いずれにせよ、駅を利用する際はタクシーなどで入り口の目の前で降ろしてもらうのが無難です。
同様に乗るときはGrabなどの配車サービスで入り口の目の前まで来てもらうようにしましょう。
支払いは現金不可!
インドネシアはまだどちらかというと現金社会のようですがKA Bandaraだけはなんとこともあろうにクレジットカードでしか決済できません。券売機で買っても窓口などを通じて買っても現金不可です。
つまり、現金しか持っていない時点ではじめから使うことができないというある種恐ろしい交通手段です。ちなみに筆者はデビットカードを使ってみたのですが見事に失敗したので大人しく別のクレジットカードを使うことにしました。
乗ってみていかが?
ひとたび買い終えたら後は電車に乗って空港までゆっくりするだけです。
ジャカルタ市内の通勤列車はいわば動く鉄道博物館として鉄道ファンには名高いですがKA Bandaraについては新型のスマートな列車です。次回は正面から捉えたいですね。
なお、この列車の車内は固定クロスシートで、座るところによっては進行方向の逆を向くことになります。ただ、この列車はデュリ駅でスイッチバックを行うため、結局はどこに座っても進行方向の逆を向くことになる場面が訪れます(笑)。
この列車、乗り心地はばっちりですが車窓はというとこれがなかなか厳しい現実を突きつけられます。長いこと線路に沿って広がるスラム街を見ることになるのですが見るからに衛生は最悪です。しかもかなり密集しており、このような状況で人身事故が起きないのがむしろ不思議なくらいです。
いよいよジャカルタ中心部の高層ビルも小さく見えるようになってきました。空港に近づくにつれ、田畑もちらほら見えるようになります。
飛行機が見えてきたところで列車はラストスパートをかけます。終点に到着し、下車すると各ターミナルまでスカイトレインで移動することになります。(スカイトレインは無料です)