山本:FXやってる人と話してると、よく、「バックテスト」っていう言葉が出てくるんですが・・・。これって具体的にどんなことやるんですか?なにかいいことあるんでしょうか?
筆者:バックテストは、スポーツでいうところの「試合前の練習」のようなものです。バックテストをやりこむことで、FXの勝ち組に近づきますよ。いきなりFXのライブトレードをスタートするよりも、遠回りのようで近道だと思います。
この記事では、FXトレードにはなぜバックテストが必須なのか?について書いています。
また、記事の後半では、バックテストのやり方も少し説明しています。
どうもこんにちは。私はFX自動売買を実践しているbauという者です。
また、記事の後半では、バックテストのやり方も少し説明しています。
どうもこんにちは。私はFX自動売買を実践しているbauという者です。
以前投稿した記事にFX自動売買をはじめた経緯などを書いています。
さてさて、なぜバックテストが必要か?なのですが・・・
身もふたもない結論を述べてしまうと、バックテスト無しでFXを始めても相場の養分にさせられてしまうからです。
もうちょっと詳細に言えば、バックテストせず、事前に勝ちパターンを把握しないまま、確認しないままFXを始めても、確固たる軸がないため、相場の養分にさせられる確率が高い。ということになります。
「相場の養分」とはいったいどういうことなのでしょうか?
これから飛び込むFXの世界がどんな仕組みになっているかがわかれば、「相場の養分」についての理解も深まるかと思います。
身もふたもない結論を述べてしまうと、バックテスト無しでFXを始めても相場の養分にさせられてしまうからです。
もうちょっと詳細に言えば、バックテストせず、事前に勝ちパターンを把握しないまま、確認しないままFXを始めても、確固たる軸がないため、相場の養分にさせられる確率が高い。ということになります。
「相場の養分」とはいったいどういうことなのでしょうか?
これから飛び込むFXの世界がどんな仕組みになっているかがわかれば、「相場の養分」についての理解も深まるかと思います。
FXの世界でトレーディングし続けていると、競技スポーツみたいに「勝者」と「敗者」とに分かれてしまう
株式投資のような「投資」とは違い、「投機」であるトレーディングの世界は、ゼロサムゲームだと言われています。
(税金やスプレッドなども含めると「マイナスサムゲーム」であると主張する説もあり)
ゼロサムゲームとは以下のようなゲームです。
最初に、100人の人が集まってみんな同じ日(2021/2/20)に10万円をFXの口座に入れたとします。100人全員が持ち寄った分を合計したお金は1,000万円です。
この1,000万円、トレードを繰り返すにつれて、どういうわけか実力上位10%の人たちにどんどん移動していくような仕組みになっています。反対に、残り90%の人たちのお金はどんどん減っていきます。(相場の状況によっては、その他大勢が80%で上位が20%の場合もあるかと思います。)
上位10人の最初の10万円は、 最終的には100万円になっています。
それ以外の90人のお金は最初の10万円から0円になっています。
ゲームのスタート時点も、ゲームのゴール時点も、どちらも合計は1,000万円です。
ちょっと極端な例でしたが、これがゼロサムゲームというものになります。
その他大勢の90%のゾーンにいるとお金を吸い取られて敗者にさせられてしまいます。なので、なんとかして上位に入らないといけないのです。この多数の敗者を相場の「養分」と言ったりするわけなんです。強い者(のお金)が弱い者(のお金)を食って生きていきます。まるで食物連鎖のような仕組みですね。
スポーツの世界ではゼロサムゲームという言い方はしませんが、「ウィナーテイクオール」という言い方なら聞いたことがあるかもしれません。日本語に直訳すると「勝者総取り」という意味です。
FXと同様、やはりゲーム(試合)を続けていくうちに、勝者と敗者にはっきりと分かれていきます。
たとえば僕は高校の頃テニスをやっていたのでテニスのことを話します。
プロテニスの世界では、ウインブルドンのような大きな大会も小さめの大会も、トーナメント方式になっています。
大会で準決勝くらいまで勝ち残った人には大きな賞金がもたらされますが、予選で負けてしまった人には何も入りません。たぶんATP/WTAのポイントも入らないと思うのでランキングも下がって、プロとして食べていけなくなってしまいます。
こういった勝ち負けが発生する世界では、通常の仕事以上に実力の有無がはっきりしてしまうのです。
FXの世界もスポーツ同様に「練習」をすることで勝ち組に近づく
FXに話を戻すと、バックテストとは、スポーツでいうところの「試合前の練習」だと考える次第です。
とくに、取り組む本人がリアルタイムで操作する裁量トレード派にとっては「練習」の要素が大きいと思います。
なにも練習せずに試合で勝てる人って、かなり少ないですよね?
またスポーツの話にそれて恐縮ですが、僕はYouTubeでスーパープレイ集を見るのが好きです。
とある日に、サッカー久保建英選手の子ども時代の動画を見たことがあります。
↑を見ると、試合や練習を積み重ねてて、ずっとサッカー最優先だったのだとわかりました。
だから今の活躍があるのだなと。
FXも同様で、実力をつけるために練習が必要だと思います。
ただ、例外があって、陸上のウサイン・ボルト選手はぜんぜん練習しなかったそうです笑
それでもブッチギリで世界記録を出して金メダルを獲得しました。
ぜんぜん練習しないエピソードが本当だとしたら、才能だけで生きてることになりますね。
でも、そういう人って本当に稀(まれ)ですよね。
ちなみに、陸上だけじゃなく、サッカーまで上手いです↓↓
でもやはり、ふつうの人は練習しないと上手くならないし、試合で勝てるようにもならないと思います。
なんだかとりとめないですが、FX自動売買も裁量トレードも、練習にあたる行為としては「バックテスト」がぴったりなのです。とここでは言いたいです。
バックテストのやり方を2つ紹介
さて、ここからは、私がやっているバックテストのやり方を2つ紹介したいと思います。
パターン認識系とデータ分析系です。
上の2つは私が勝手にそう呼んでいるだけで、正式なものではないです。
まずはパターン認識系です。
これはチャートを目視して、勝てるパターンを見つけるというものです。
数値データよりも、チャートから見えてくる形や状態などの認識を重視しています。
FX会社付属のチャートソフトウェアを使う方法
チャートを実際に見て、勝てそうなポイントに印などを付けていきます。
僕の場合だと、チャート画像のスクリーンショットを取って、画像ファイルのタイトルを説明も兼ねて長めのテキストで保存しています。以前はチャート自体にコメントを書くことが多かったのです。でも、けっこう時間がかかってダルいので、、ファイルタイトルにコメントを書くやり方に変えました。
続いてデータ分析系のバックテストです。
4本値データや取引履歴データをExcelなどのスプレッドシートで集計・分析する方法
セルに4本値などのデータを展開して、いろいろ比較検討していきます。4本値はOHLCと表記されることも多いです。Open(始値)、High(高値)、Low(安値)、Close(終値)の頭文字を取ってOHLCです。
比較検討のやり方ですが、人によって千差万別だと思います。
たとえば高値と安値のレンジを時系列で比較して、「なるほど。この期間なら300pipsを超えることはほとんどないな」などといった気づきを積み重ねていきます。セル上の値には「95%」などと、なるべく確率であらわすものを入れて、統計的に優位なポイントを集めていきます。
また、ワークシート関数やセルに埋め込む計算式などを組み合わせることで、ヒゲや移動平均線なんかも表現できます。
Excel のグラフ機能には「株価チャート」のグラフもあります。なので、グラフィカルに確認しようと思えばできますが、僕の場合 Excel を使う時はほぼ数値データだけで見ています。というのもチャートを見るのであればFX専用のチャートアプリのほうが見やすいですし、機能も豊富ですからね。
前述のチャート目視する方法では「形状と数値データ」で判断していましたが、Excel では「数値データのみ」で判断していく感じです。数値データのみで分析するやり方にも優れた部分があると考えます。
以上、 パターン認識系とデータ分析系のバックテストについてさらっと触れてみました。それぞれ一長一短あると実感してます。ちなみに取引履歴データを分析するには Excel よりも Quant Analyzer を使うほうが便利です。
バックテストソフトウェアを使う方法
FX会社付属のチャートをスクショしたり、4本値データを Excel に取り込んだりなどでバックテストするのもありなのですが。実はFXの世界にはバックテストを行うために開発された専用のソフトウェアが存在します。
それが ForexTester やMT4裁量トレード練習君プレミアムなどです。
バックテストソフトウェアはFX会社付属のチャートソフトと違って、有料のものがほとんどです。無料ならともかく、わざわざお金を出してバックテストソフトウェアを購入する価値なんてあるのでしょうか?チャート目視やExcelで十分じゃないの?といぶかしがる人もいるはずです。
上述のようなソフトを開発してる会社の目線で「いやいや、バックテストは専用のソフトでやったほうがはかどりますよ」とオファーされたとします。
でもユーザーに受け入れられなければ一時的なもので終わってしまいます。
しかし、バックテストソフトウェアは廃れることなく、地味ですが細々と売れ続けているように見受けられます。もう15年以上にわたってFX系ソフトウェア市場の一角を占めています。
この事実は、ユーザー側も「バックテストソフトウェアはFXをやるうえで重要だよな~」と認識している証拠だと考えられないでしょうか。
私は ForexTester を使っているのですが、やはり、専用ソフトなので、汎用の Excel でバックテストするよりも使い勝手はいいです。MetaTrader4のバックテスト機能とも異なります。たとえば ForexTester にあるNotesの機能だけでも買ってよかったと痛感しています。(下の画像左下のNotesのどれかをダブルクリックすると、該当のチャート箇所に一瞬で飛べるんです。この機能だけでもどれほど快適か!><)
チャート目視だけや、Excel でのバックテストに行き詰まっていると感じたら、目を向けてみるといいかもしれません。視界がパッと開けるかもしれませんよ。
ForexTester4の画面 (クリックで拡大します)
ForexTesterを使うことで「練習としてのバックテスト」ができる環境を用意できます。「練習」は「シミュレーション」と言い換えることができます。フライトシミュレータというソフトがあるように、ForexTesterは「トレードシミュレータ」という機能も盛り込んだソフトウェアになるかと思います。
「練習としてのバックテスト」の具体的なやり方については、実演動画を見てもらうのがわかりやすいでしょう。YouTubeにForexTester解説動画がありましたので紹介します。
動画の投稿者はインドネシアのバリ島に移住したというFXの専業トレーダーさんです。ForexTesterを使ってシミュレーション(この記事のテーマ的にいえば「練習」)をされています。
【FX手法】フォレックステスター検証 100戦トレード~その①~ 7桁トレーダーが相場の何を見ているか?言語化してみます - YouTube
基本的なやり方は動画内で操作している通りです。まず再生ボタンを押して実際の相場の動きを再現させます。次に、ローソク足が動いている途中でチャンスだと思ったら、実際にトレードします。
シミュレーション時にトレードした位置や売買履歴、インジケーターの状態などは、プロジェクトファイルとして丸ごと保存できます。続きをやりたいなと思ったらプロジェクトファイルを開けばOKです。ポンド円でZigZagをメインにしたトレード、ユーロドルでトレンドラインを軸にしたトレードなど、目的ごとにプロジェクトを分けるのも良さそうです。
動画は2020年にUPされたものですが、2015年の相場を再現して検証しています。
あなたがFXのLiveアカウントやデモアカウントでトレードしていたとします。2015年の相場の動きが出るのは2015年の1回限りです。もう一度スイスフランショックの動きを見てみたいと思ったとしても、それは叶いません。当たり前ですね。しかし、シミュレーション機能のあるバックテストソフトウェアを使うと、2015年の動きをまるまる再現できます。動画ファイルの再生ボタンを押すような感じで、2015年の動きを再生できます。2015年のどの位置からでも再生できますし、また、もし望むなら何回でも納得いくまで再生可能です。再生スピードも細かく調整できます。
シミュレータ機能のあるバックテストソフトウェアを使うと、どのポイントでエントリーするのが正しいのか、わかるようになるでしょう。静止したチャート画像を眺めるよりも、実際に動いているローソク足に反応しながらのほうが、納得いく形で自分の中に落とし込めるでしょう。
このように、ヒストリカルデータさえあればだいぶ昔の相場にタイムスリップしてシミュレーションできます。ヒストリカルデータはあらかじめForexTesterに付属してます。また、 Alpari や FXDD, Axiory などのFX会社からも無料でダウンロードできます。
おわりに
バックテストという行為はひどく地味ですが、有益だと思います。
付属のチャートソフトでバックテストするもよし。専用のバックテストソフトウェアを使うもよし。
バックテストをやりこむことで、相場の養分から脱出しちゃいましょう。
付属のチャートソフトでバックテストするもよし。専用のバックテストソフトウェアを使うもよし。
バックテストをやりこむことで、相場の養分から脱出しちゃいましょう。