「MetaTrader5(MQL5)環境でのプログラミング、思ったよりムズいわ。MQL4からサクッと移行できると思ったんだけどなぁ。本当に移行できるのか、心配になってきた・・・。」
私も、↑のような不安を抱えていました。しかし「とあるライブラリ」を使うことで難関(?)を突破し、どうにかMQL5へと移行できました。
筆者は「にわかレベル」のプログラミングスキルながらも、なんとかトレードBot/EA開発を続けている者です。 (@trend774)
この記事では、 「とあるライブラリ」と「とある無料Webアプリ」を使って、30分でMT5向け自動売買システム(=EA)を作る方法について書いていきます。
MT4&5共通ライブラリとBlockEAについて
当記事は主にMQL4ユーザーに向けて書いています。ただ、MQL4言語でのプログラミングが未経験の方でも、気楽にMetaTrader5用のEA作成に入っていけると思います。というのも、プログラミング自体しませんから。アプリがソースコードを生成してくれます。ここ数年流行っているノーコード/ローコード的なやり方に近いのではと思います。
やや前置きが長くなってしまいましたが、「とあるライブラリ」とは「メタトレーダー4&5共通ライブラリ」のことです。
また、「とある無料のWebアプリ」とは「BlockEA」のことです。
「MT4&5共通ライブラリ」のほうはKindle本を買うとダウンロードできます。本のタイトルは「メタトレーダー4&5共通ライブラリによるEA開発入門」 です。有料とはいえ、Kindle本は500円。ワンコイン価格です。(←2022/03/03現在の価格) 私個人の感想ですが、この値段はとても良心的だと思います。しかも、Kindle Unlimited対応ですし。現時点でUnlimitedサービスを利用している人は、ライブラリを無料でダウンロードできてしまいます。
一方、「BlockEA」 については完全に無料で利用できます。BlockEAは昨年(2021年)の秋頃にリリースされたばかりなので、MQL4ユーザーの間でもひょっとしたらあまり知られてないかもしれません。
MetaTrader5で動作するFX自動売買システム(EA)を作る方法
以降は、具体的なEA作成の流れになります。()内は所要時間です。
- Kindle本を購入もしくはUnlimitedで購読。ライブラリをダウンロードする (5分)
- BlockEA公式サイトにアクセスし、チュートリアル手順に沿ってEAの原型(mq5ファイル)を完成させる (5分~10分)
- EAの原型(mq5ファイル)とライブラリを同じフォルダに格納する (3分)
- MetaEditorから2.で作成したmq5ファイルを読み込んで、コンパイルボタンを押す (3分)
所要時間はだいたい30分程度です。
EA作成自体は5分~10分で終わります。チュートリアルの説明どおりポチポチするだけです。
残りの時間は前述のライブラリを用意したり、BlockEAアプリ操作方法のページを読む時間になります。
BlockEAを使うには、以下のサイトにアクセスします。
BlockEA
少し横道にそれて申し訳ないのですが、私の場合、まずここで心地よい驚きがありましたね。「おっとWebアプリ!?なのか!なるほど」 という感想を持ちました。EAとは、Local環境で、IDEのMetaEditorを使ってコーディングするものだ。といった先入観がありましたから。
BlockEAの操作方法は公式サイトに載っています。自動売買プログラム作成にあたって、コーディングの必要はありません。クリックとドラッグ&ドロップを合計10回くらいするだけでEA(自動売買プログラム)が完成します。
EAの原型(mql5ファイル)が出来たら、 BlockEA上にある「mql5ファイルの保存」ボタンを押して自分のパソコンにダウンロードします。
EAの原型(mql5ファイル) を「ダウンロード」フォルダに入れた場合、同じ「ダウンロード」フォルダに、前述の 「MT4&5共通ライブラリ」 一式を格納しておく必要があります。(MT4&5共通ライブラリのKindle本にも説明があります)
または、「MQL」というフォルダを作って、その中にEAの原型(mql5ファイル。拡張子はmq5) を入れている場合、 「MT4&5共通ライブラリ」 一式を同じ「MQL」フォルダに格納しておく必要があります。以下にスクショ画像を貼り付けました。
その後、MetaTrader5を立ち上げて、MetaTrader5上からMetaEditor(IDE)を起動します。
起動方法は、以下の画像に表示されているように「IDE」ボタンをクリックしてください。
あとは、 MetaEditor(IDE) からEAの原型(mq5ファイル)を開いて、コンパイルボタンを押します。
すると同じフォルダ内に実行ファイル(ex5ファイル)が作られます。
この実行ファイル (ex5ファイル)をMetaTrader5にセットすると、為替FXやビットコインの自動売買ができます。
以下は、BlockEAで作ったEAをMetaTrader5で売買シミュレーションした結果です。
おわりに
「今週こそはMT5に移行するぞ!」と心の中で宣言しながらも、ついつい目の前にあるMT4で、習慣になってしまったMQL4のコーディングをしてしまう。。この記事がそんな人への小さな後押しにでもなれば幸いです。