看護師の学士・修士取得や教員免許更新講習のネット完結、他には各種サブスク(Adobe, Microsoft365・・etc)の学割利用で年間7万円節約など。コスパのいい大学として知られている放送大学。
今回、修士選科生というのをやってみて、私自身もコスパの良さを体感できました。
中でも「放送授業のインターネット配信」はオススメです。このサービスを無理やり一言で述べると「大学・大学院授業コンテンツのサブスクリプション」になるかと思います。
というのも、1科目(11,000円~)でも登録すれば、在学期間中の1年間は、理系文系の区別なくすべての「放送授業」をネット視聴できますから。そしてなぜか、大学と大学院の区別もなく、やはりすべての授業コンテンツを視聴できます。これは思いがけない掘り出し物でした。
【放送大学のコスパがいい理由 ➀】 良質コンテンツの土台?「放送大学学園法」
放送大学は私立大学なんですが、国が放送大学の存在自体を推してそうな感じなんですよね。教育・放送分野の国策(or政策)の1つとして。その証拠として、放送大学学園法という法律の存在が挙げられます。法律で保護・規制されてるなんて、なんだか心強くないですか?まぁ長いものには巻かれろ的な考えですけど・・。
「法律もあるし、文部科学省の指導とか避けたいから、ちゃんとやらないとなー」といった感じで、けっこう規律ある運営がなされているのでは?と邪推します。(←上から目線ですね。アンタ何様よ?笑)
実際のところは、「コンテンツは作りっぱなしであとは放置」という運営方法でもなく、動画もテキストも4年に1回のペースで改訂されているようです。改訂のタイミングで新しい知識も取り入れているみたいです。
いいと思った理由の2つ目は「放送授業のインターネット配信」です。
【放送大学のコスパがいい理由② 】「放送授業インターネット配信」は3つの方法で有効活用できる
冒頭ですべての放送授業コンテンツにアクセスできるとお伝えしました。通常、上質な知識を得るためにはコストがかかります。なので、上述の 「放送授業のインターネット配信」 サービスは知識対授業料という点で非常にコスパが良いと感じました。自己投資が最高の投資と言われますよね。「上質な知識を得ること」イコール自己投資という側面があると思いますね。
そんな自己投資銘柄(?)である「放送授業のインターネット配信」の有効活用法について3つ書きたいと思います。3つのうちの1つ目はすべてのコンテンツに触れてから履修への欲が芽生える「逆パターン」、2つ目は教養系ならではの「系横断」、そして3つ目は2015年頃に登場した「オンライン授業」と組み合わせての「ほぼほぼフルオンライン化」になります。
【有効活用法1】すべての授業コンテンツに触れてから履修への欲が芽生える「逆パターン」
全15回の動画コンテンツをざっと視聴してみると「あ、この科目おもしろい。このまま進めて単位ほしい」という欲が芽生えたりしそうです。実際に私はそのように思うことがありました。逆に、「この科目はだいぶ難しいから(今は)避けておこう。」といって事前にドロップアウトを回避できたりすることも。
前もってたくさんの情報を得ることで、今の自分の学力と科目が持つ難しさとのミスマッチを避けることができます。ポーカーの世界では、相手の情報を得ることで自分の状況がものすごく有利になります。これも広い意味で「コスパがよい」といえないでしょうか。
とりあえず、望めば誰でも授業コンテンツにアクセスできます。けど、卒業は誰でも出来るわけではない。たくさんの人に開かれていて、実際のところ学びの場としては理想的ではないかと思います。
「放送授業のインターネット配信」については、YouTubeでも配信してる方もいらっしゃいますね。(動画の5分35秒あたりからシステムログイン後の画面が見られます)
【有効活用法2】 教養系ならではの「系横断」
教養系学部は、学術分野を横断できるのがおもしろいなぁと感じます。
↑プログラムのコア科目の外側に他のプログラムの関連科目があります。かなり自由度の高い履修ができます。
私もこの特徴を利用して、今年度前期は文系社会科学分野の「イランとアメリカ」と、理系情報学分野の「ソフトウェア工学」を履修登録してみました。
この系横断でも「放送授業インターネット配信」のコンテンツフリーアクセスが役立ちます。 事前に授業を視聴してるので「数学系科目むず(かし)そうだけど、放送授業動画見た限りだと・・なんとかイケそうだな」とか「筋トレやってるんで『タンパク質の科学』の回だけは視聴してみたいぞ」などと判断できます。状況問わずコストを気にせずスポット的に受講できるのは、コスパが良いと感じます。この辺はサブスクリプション的だと思う次第です。
【有効活用法3】 2015年登場の「オンライン授業」と組み合わせて「ほぼほぼフルオンライン化」
去年受講してみて、「かなりのところまでオンライン大学・大学院に移行中なんだな」との感想を持ちました。オンライン授業は2系統ある感じです。従来の放送授業をネット対応させたものと、最初からオンライン授業として登場したものです。
今回の記事でとくにコスパがいいと強調してるのは、従来の放送授業をネット対応させた「放送授業のインターネット配信」になります。配信コンテンツは履修登録してなくてもアクセスできてしまいます。 私はもともと後発の「オンライン授業」に惹かれて履修登録しました。そしたら同じ管理画面内に「放送授業のインターネット配信」もあってたまたま存在を知ったという流れです。
ちなみに、オンライン授業には体験版が用意されています。
ここにアクセスして実際にさわってみるのがいちばんよくわかります。
「オンライン授業」と「放送授業のインターネット配信」との違いとは
放送大学のオンラインサイトで過ごしているうちに、「オンライン授業」と「放送授業インターネット配信」の違いがわかりました。 オンライン授業は配信期間が定められています。期間が終了するとメンテナンス中の画面に切り替わります。一方、放送授業のインターネット配信には配信期間というのは定められてないようです。いつでも、いくらでも視聴できます。
また、放送授業はオンライン授業とちがって、科目修得試験があります。科目修得試験はマークシート方式のようです。(私は2021年1学期から放送授業科目を受講するため、いまのところ科目修得試験の経験なし) そして過去の平均点もほぼ公開されています。試験時間自体は短く、50分ほどのようです。
この50分だけ確保できれば残りはすべてオンラインで完結する、ようです。なので修士まで取ろうと考えている方は「ほぼフルオンライン」で卒業要件単位までは取得できそうです。ほぼほぼフルオンラインで、修士選科生のうちに単位を取り終える、サイレントインベージョン的な単位修得です。
なお、放送授業はインターネット配信だけではなく、テキストとあわせて相互補完的に学習を進めます。
放送授業とオンライン授業の比率は6:4くらい
それから、極端な例ですが「すべてオンライン授業のみ」で固めても卒業要件の単位数まで取れそうです。前述の「系横断」を活用して、興味の赴くままにオンライン授業を取れば可能になります。今のところ、全科目のうち3~4割くらいがオンライン授業です。これからもっと増えるかもしれません。
ただし、教養系とはいえ、一部、実務寄りの科目があるので注意。看護師等、明らかに医療従事者向けの科目があります。あまり考えず履修すると痛い目に合いそう。。 まぁそこまでオンラインにこだわることもないわけですが。
あとがき
私はお金も時間もあまり持っていませんし、派手な学歴等もありません。こんな私ですが、大学や大学院に少し興味があったりします。お金がないのだから教育系YouTuberの無料コンテンツでいいんじゃない?無理しないようにね。と心の声が聞こえます。でも、マイペースで正規教育もやってみたい。
それから、私は通学・通勤共にわりと苦手。コロナ騒動以降はますますその意識に拍車がかかり。。なので、正規教育サービスを受けるなら、できればオンラインでお願いしたい。とまぁこんな、ふわっとしたことを考えている者であります。フルタイムの仕事をしつつ個人事業主もしているから、学業をメインにするのは難しい状況でもあります。
そのようなわけで、コスパが良さそうでオンライン授業メインの大学を探しました。いろいろ調べた結果、放送大学が良さそうだと考えました。
放送大学のことは以前から知っていました。ただ、どこかテレビ番組やラジオ番組のイメージが強かったです。 番組を持ってることでは有名だけど、実際はどんな感じなのか、よくわからなかったのです。
でも調べていくうちに、「こりゃいいかもしれん」という考えに変わって、実際に行動に移して出願・履修もオンラインで行った次第。去年(2020年)は、1年間を通して修士選科生となりました。(昨年「大学院入試なしで修士課程の学生になる方法」という記事名で投稿させていただきました。)
そして、この一年を通じて、放送大学の「学生」となることは、とてもコスパのいい自己投資だということを、自分の体験として実感しました。
特に放送大学の「放送授業インターネット配信」はオススメです。
1科目でも登録すれば、理系文系の区別なくすべての「放送授業」をネット視聴できます。大学と大学院の区別もなく、やはりすべての授業が視聴可能です。
この記事が、放送大学の受講を考えている、私のような社会人の方の参考になれば幸いです。