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映画「ボヘミアン・ラプソディー」を通じてフレディー・マーキュリーの生涯を讃えたいⅣ

2018/12/18 更新 2018/12/27



このまま結婚する筈だったのに、フレディーはレコード会社の上司の男性と関係を持って、でもメアリーも失いたくない、そんな難しい状況になって葛藤していきます。最終的に彼女はパートナーとしての関係は解消しますが、人間としてのフレディーの行く末を、いつも心配していました。フレディーは自分の近所に彼女の為に住む場所を買い与え、せめて友達としては自分を見捨てないで欲しいと思っていたようです。スターダムに上っていく彼はメアリーを失って、世界中をツアーしなければならず、戻る場所がどんどん無くなっていったのです。糸の切れた凧のようにどこまでも飛んで行ってしまったようでした。



メアリーとはたまに連絡を取りつつも、彼女には別のパートナーも出来て、寂しさを生める様にパーティー三昧の乱れた日々を続けてしまいます。もう誰を信じていいのかも分からないくらい、沢山の人々に囲まれて。フレディーも沢山の人々と関わりを持ちすぎて、誰が敵で誰を信じていいのか、もう分からなくなっていました。


根底では、ずっとずっと淋しかった


大人になっても、沢山の人々に囲まれても。世界中から愛されているスターの孤独。誰からも愛されるという事は、誰からも愛されていない事と同義だと聞いた事がありますが、そんな事を思っていたのかもしれません。パワフルで繊細でゴージャスなフレディーは、内面は穏やかで優しい、人恋しい、淋しくて仕方ない、そんな人だったのでしょう。



フレディーは晩年のパートナー、ジム・ハットンよりメアリーに多く財産を残した

晩年のパートナー、ジム・ハットンも、フレディーからの感染と言われるHIVに感染していましたが、それをフレディーは知らないまま、亡くなりました。ジムからの思いやりだったのでしょう。ジムと一緒にいる時のフレディーの穏やかな表情は、舞台の上のQUEENのフレディー・マーキュリーとは全くの別人のようです。心優しく穏やかな顔。


バンドのメンバーにもフレディーの私生活は謎だったとか。バンドのメンバーはみんな結婚して家族がおり、フレディーはバイ・セクシャルである事はプライベートな事だから、なるべくバンドのメンバーには知られたくなかったのでしょう。どこの国にツアーに行っても単独でゲイ・バーにフラフラと行っていた様子が、日本での最近のテレビから分かりました。

日本でおしのびで通っていたゲイ・バーの「九州男(クスオ)」の店主だった男性が、フレディーとの想い出をテレビで語ったのです。フレディーは夜更かしで、長期間睡眠が4時間程だったのではないかと言われていますが、それを裏付けるエピソードとなりました。

フレディーは日本での熱狂的なコンサートの後、夜中の一時くらいに一人でフラッと「九州男」にやってきたそうです。

そしてホテルに帰る時は店主がタクシーで送り、部屋に届けて、疲れてすっかり寝てしまっている彼をそっと部屋に残して立ち去った話を、テレビで公開しました。それからは日本に来るたびにおしのびで一人でこの店に顔を出したそうです。
バンドのメンバーが言う「フレディーの私生活の謎」が、ここにあるようですね。



ジム・ハットンとの出会いもゲイ・バーでフレディーがお酒を御馳走しようとしてジムが丁重に断り、何年かの間に何回か出会って、話だけをして・・と、時間をかけて築かれた関係の様でした。

フレディーは晩年殆どの時間をジムと過ごしつつも、最後はメアリーにお墓への埋葬や財産の管理を殆ど頼んだようです。
メアリーとの絆は、自身の若い頃からで、恋人ではなくなってからも人間として、自分の戻る場所として、心のよりどころとしても頼りにしていたのでしょう。

天才には、『自分を普通に戻してくれる、普通の人』というのが絶対的に必要なんですね。

感受性が強すぎる彼らは、自分だけの高い美意識や世界観の中にいるのは結構辛いのだと思います。自身が作った歌ですら、自分の苦しみが込められている訳です。それを人生をかけて何度も歌うというのは、結構ヘビーなのではないでしょうか?相手が天才や才能型でない、普通の感性の人がいる事で、色々なこだわり過ぎる固定概念から救われて、自分も普通になれるという事なのでしょう。


メアリーは、本来ならフレディーの妻になった筈の人物だった


それをフレディーは痛感していました。その後どんな女性が現れて、私をメアリーの代わりにしてよと言われても(実際言われていたようです)、他の人ではメアリーの代わりはなれなかったのです。メアリーは自分が有名になる前から、苦楽を共にしていた人だったのですから。

だからこそフレディーは彼女に自分の死後の埋葬なども頼み、その場所は今でも伏せられています(近年見つかり、場所の予測はされていますがメアリーは否定しているそうです)。大スターだった彼は、お墓荒らしに遭うのを恐れていたからでしょう。メアリーは若き日のフレディーが青春を共にした、妻になる筈だった人物でした。

自分のバイセクシャルさえなければーそのようにずっと、悩んでいた事も分かります。
晩年の彼の後悔も、私達の想像以上だったのかもしれません。


あの時メアリーと結婚していればー。
バイセクシャルに悩むことも、それが原因でエイズに感染して死ぬ事も無かったのにー

そう考えていたからこそ、メアリーの存在は自分をあの頃の純粋な原点に戻してくれる、一番大事な存在だったのでしょう。






#メアリー, #クイーン, #ジム, #ハットン, #ゲイ, #九州, #男, #バイセクシャル, #結婚
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