つい最近、というか数日前、胸くそ悪い事件が起きた。その日、約半年ぶりに遠距離恋愛中の相方に会い、片道300km以上の旅行の帰り道だった。つい最近実家に引っ越した私には、相方を泊める場所がなく、ホテルに泊まろうとしたのだ。(実家で私たちが恋人関係だと知っているのは母親だけである。他の家族は何も知らない)私たちが恋人関係であることが快く認知されていれば、問題なく実家に泊められるのだが、男同士という場合なかなかそうもいかない。そしてここはまぁまぁの田舎であり、ホテルを探すのも一苦労である。実家から少し離れた、埼玉県熊谷市でホテルを探した。ホテルといっても、その日に予約なしでダイレクトで入れるラブホテルだ。私たちはかなり疲れていたので、とにかく眠りにつきたかった。シャワーを浴びてすぐ寝ることができる環境さえあればそれで良かったのだ。で、あるあるなのだが、「男同士だと入室禁止」というラブホテルはまだ多い。時代の変化と共に、最近でこそ少なくなってきたように感じるが、それでもまだ多いと思う。思うに、ホテルのオーナーや経営者がLGBTに寛容な人ならおそらくOKなのだが、そうじゃない場合、「絶対禁止」にしている気がする。そこに逆らう余地はない。(東京豊島区にあるラブホテルで、男同士でもOKというラブホテルに入ったゲイカップルが、男性従業員に断られたことに対し声を上げ、行政がラブホテルに対し直接指導した、なんていう事件もあった)とにかく、「男同士はムリです。女同士ならいいですけど」みたいに断われたとしても、大人しく従うしかないのである。そこでブチギレで暴れてしまったら、逆に警察沙汰である。ただ、いざ現地に到着して「男同士でも大丈夫ですか?」と確認するのはバカバカしい。断られたら時間の無駄だ。この記事を読んでいる中高生はぜひ覚えておいて欲しい。私は、「熊谷市 ラブホテル」で検索をかけ、「https://happyhotel.jp/searchArea.act?jis_code=11202」のサイトから、1位に表示されているオーシャン〇ルフィンというホテルに電話をかけてみた。私『遅い時間にすみません。男同士でも入れますか…?眠ることさえできればいいんです』管理人らしき男性『はい?男一人ですか?』私『いえ、2人です』管理人らしき男性『ふっ(嘲笑うかのような感じ)、あの、ホモセする方はお断りしていますのでw』私『あ、そうですか。失礼いたします』とこんな感じで言われたのである。私の聞き間違いで『ホモセクシャルの方はお断りしていますのでw』だったかもしれないが、とにかくあの馬鹿にしたような言い方に怒りを通り越して悲しくなった。反論するまでもなく電話を切ったのは言うまでもない。ただ眠りにつきたかっただけなのに…私の相方は、「しょうがないよ。世間に認識なんてそんなもんだよ」と寂しそうに言った。LGBTブームだとか言われているが、所詮まだまだこんなものなのだ。LGBTに対し嫌悪感を抱いている人は当然多いし、男同士で入れないホテルはまだまだ多い。いちいち傷ついていたらキリがないが、今回ばかりは少し傷ついた。今までネットの甘い世界、LGBTに寛容な方ばかりと絡んでいたから、麻痺していたのかもしれない。結局、2店目も断られ、最終的に泊まれるホテルが見つかったのは、熊谷外の場所だった。今度は普通の『ビジネスホテル』を予約しておこうと思った。反省もしている。