実はLGBT以外にもたくさんのセクシャリティがある。
例えば、Xジェンダー(自分の性別を男性でも女性でもないと思っている人)や、アセクシャル(人に対して恋愛感情も性的欲求も湧かない人)など。
アセクシャルに似ているもので、
「人に対して恋愛感情は抱くが、性的欲求は抱かない」
人のことをノンセクシャルと言ったりもする。逆に、
「人に対して恋愛感情は抱かないが、性的欲求だけは抱く」
人をアロマンティックと言ったりもする。
これらを全て含めて「LGBT」だ。最近だと「LGBTs」と言ったりもする。「s」は代入可能という意味での「s」だ。
今回は、「s」に含まれるセクシャリティである『パンセクシャル』について書かせてもらう。
パンセクシャル とは日本語でいうと全性愛者のことを指す。バイセクシャル(両性愛)と似ているが、全くの別物だ。
私にはもう2年以上付き合っている彼氏がいるのだが、彼はパンセクシャルである。もともとは女の子が好きで、女の子としか身体の関係を持ったことがない。
私の大学時代の友人(女性)にもパンセクシャルがいる。彼女は今、職場にいるXジェンダーに恋をしているらしい。
パンセクシャルについて、Wikiでは以下のように定義されている。
全性愛(ぜんせいあい)、パンセクシュアリティ(pansexuality)、オムニセクシュアリティ(omnisexuality)とは、男性/女性の性の分類に適合しない人々も含め、あらゆる人々に恋をしたり、性的願望を抱いたりすること。全性愛の性質を持っている人を全性愛者(ぜんせいあいしゃ)、パンセクシュアル(pansexual)、オムニセクシュアル(omnisexual)、パンセクという。
彼等の中にはパンセクシュアルとは、社会的であれ、生物学的であれ、性というものは意味の無いものであるという思想的立場から、性別にとらわれず特定の人間に恋をしているだけと考える人もいる。パンセクシュアルの「パン」とは、ギリシア語に由来し、「全て」を意味する。
「パン」とはギリシャ語で「全ての」という意味で、パンセクシャルは男性女性に限らず全ての性別(身体的性別、性自認、ジェンダー)に対し、恋愛感情や性的欲求を抱いたりする人のことだ。
一方、バイセクシャルのBi(バイ)は、英語で「2つ」という意味があり、「男性」か「女性」の二択である。バイセクシャルの人達にとって、Xジェンダーや性同一性障害の人は恋愛対象に入らない。
パンセクシャルに関しては、基本、「好きになった人が好き」の究極体である。性別や性自認など"全く"気にしていないのだ。その時その時で好きになった人のセクシャリティに惹かれれるといったイメージ。性別の枠を完全に超越している。
自分のことをバイセクシャルだと思っていた人間が、ある日パンセクシャルに気付くというケースもよくあるようだ。
前述した大学時代の友人(女性)だが、彼女も最初は自分のことをバイセクシャルだと認識していた。
私の彼氏も、最近パンセクシャルだと気付いたようだ。もともと、異性愛者かバイセクシャルだと思っていたらしい。
「なんかパンセクシャルの方がしっくりくる」
と思ったら、おそらくパンセクシャルを名乗っていいと思う。明確な基準などないので。
人は自分がカテゴライズされることに安心感を抱く傾向がある。帰属意識が強いのだろうか。
さて、今回一番言いたかったことなのだが、パンセクシャルは「浮気しやすい」というイメージがあるようだ。
性別の壁を越えて誰でも好きになれるという点で考えれば、そう思われても仕方ないだろう。
ただ、結論から言うと、
パンセクシャルと浮気性は全く関係がない。
もし、パンセクシャルでよく浮気する人間がいたら、それはその人の性格・性質である。よく覚えておいて欲しい。
そう、全ての性別を好きになるということと、同時に複数人を愛せるということは全くの別物だ。
ちなみに、同時に複数人を愛せるというセクシャリティもあり、ポリアモリー(複数愛)と呼ばれている。
ポリアモリーは浮気や不倫でもなく、理解されるのが難しいセクシャリティと言われているのだが。。
正直、ポリアモリーに対して理解は1mmもできない。「まぁ、そういう人もいるんだな」程度の認知だけしている。
まとめると、
バイセクシャルとパンセクシャルは似ているようで全く違うということと、パンセクシャルと浮気性は全く関係がないということ。
勘違いしている人も多いので、書かせてもらった。
パンセクシャル同士のコミュニティやお茶会などもあるようなので、気になる人は顔を出してみてはいかがだろうか。