前回に引き続き、トランスジェンダーについて書いていく。
今回は、パス度、パスグッズ、ホルモン療法について。
トランスジェンダーは、「生まれた時の性別(身体的性別)と心の性(性自認)が異なる人」のこと。
LGBTの中で「T」に該当し、日本全体で0.7%=約90万人がトランスジェンダーに当たると言われている。
90万人・・・そんなに多いのか・・・
■トランスジェンダーが気にするパス度について
パス度について改めておさらい。
- パス度とは、「自分が認識している性自認が、外見上第三者から認識されているかどうかを表す度数」のことだ。
- FtM(Female to Male,身体は女性で心が男性)の人は、第三者から「男性」として認識されればパス度が高いと言える。
- MtF(Male to Female,身体は男性で心が女性)の人は、第三者から「女性」として認識されればパス度が高いと言える。
自分が認識している性が外見に寄せれていない状態のトランスジェンダーの多くは、性別を疑われたり、不審がられたりして、少なからずストレスを抱えている。
外見が全てではないが、このパス度が高いと、日常生活において比較的不便なく快適に過ごすことができる。
トランスジェンダーの困り事や悩み事の1つとして、トイレ問題があるが、パス度が高ければFtMの人が男子トイレに行っても、MtFの人が女子トイレに行っても何も問題は起きない。
しかし、パス後が低い人が、自ら認識している性自認の方のトイレに行ってしまうと、周りから懐疑的な目で見られたり、場合によっては通報されたり。
また、パス度が高ければ性別を確認されるシーンの時に、「男ですか?女ですか?」と聞かれる機会も減り、性別についていちいち説明をする手間も省ける。
このようにパス度が高ければ高いほど、発生し得る面倒な出来事ややり取りを回避することができ、精神的なストレスから解放されるのだ
また、第三者から自然に認めてもらえるという点で自分の自信にも繋がる。
そう、つい最近の出来事を紹介する。
私は銭湯が好きでよく行くのだが、偶然、FtM(Female to Male,身体は女性で心が男性)の人が男性風呂に来た。
胸を隠していたが、おそらくオペはしていない。
遠目で見ても、「え?女性?なんで?」と思ってしまった。
髪の毛は短かったが、明らかに女性だったのだ。
要は、パス度が低い状態。多くの人が二度見などしていた。
で、1つ思ったことがある。
女性風呂にどうしても入りたいという男性異性愛者(変態)が、MtF(Male to Female,身体は男性で心が女性)のフリをして女性風呂に入ることも可能ではないか?
見た目が女性っぽい男性なんていくらでもいる。やる気になれば、できるはずだ。
仮に通報されても、本人がMtFだと言い張れば何とかなるのでは・・・
(いつか炎上するかもしれないのでここら辺にしておく)
■パス度を上げれるためのパスグッズを紹介(FtM向け)
FtM(Female to Male,身体は女性で心が男性)向けのパスグッズをご紹介する。
ナベシャツに関しては前回の記事で詳しく説明したのでそちらをご覧いただきたい。
ミクロゲンパスタ
【出典元:啓芳堂製薬株式会社/】
ミクロゲンパスタはクリーム状の外用育毛剤で、眉毛やヒゲや胸毛など、頭髪以外の硬毛が生える部分の発毛促進と育毛の働きを促してくれる。
筆者はあごヒゲを生やすために数か月間使用していたことがあるのだが、使用前と使用後だと、見違えるほど毛が濃くなった。
勿論個人差はあると思いますが、お勧めの商品。
なかなかヒゲが濃くならないFtMの人はぜひ使ってみて。
ナベシャツ
ナベシャツとは、胸を平らに見せることができるタンクトップ型/サラシ型/Tシャツ型のシャツのことだ。
胸をぎゅっと押さえ付けるため、慣れるまでは少し苦しいかもしれませんが、すぐ慣れるとのこと。
胸が出っ張って見えなくなるので、FtMの人からすると必須アイテムである。
■パス度を上げれるためのパスグッズを紹介(MtF向け)
続いてMtF(Male to Female,身体は男性で心が女性)向けのパスグッズをご紹介する。
抑毛剤
MtFにとってヒゲは天敵である。
2018年現在、調べると沢山の抑毛剤が出てくるので、自分が一番いいなと思ったものをぜひ購入して試してみて欲しい。
ちなみに、筆者は以前「ゼロファクター」という抑毛剤を使ったことがあるのだが、なかなかいい感じだった。
個人差はあると思うので、色々試してみるのも手だと思う。
(永久脱毛している人も多いのだろうか?)
バストアップサプリメント
バストアップについて調べると、「プエラリア」というワードが出てきた。
プエラリアとはタイやミャンマー北部に自生するマメ科の植物でバストアップや男性ホルモンの分泌を抑えるらしい。
そして、大豆40倍ものイソフラボンを含んでいる
女性だけでなく男性にも効くとのこと。
ぜひ「プエラリア」が含有されているサプリメントを試してみて。
■手っ取り早くパス度を上げるにはホルモン療法がいいの?
外見上のパス度を上げたいのであれば、効果に個人差はありますが、ホルモン療法を取り入れることが一番早いと言われている。
※トランスジェンダー・ホルモン療法とは
「MtFトランス女性」には女性ホルモンのエストロゲンの投与、「FtMトランス男性」には男性ホルモンのテストステロンを投与し、性自認に見合った二次性徴の発達を助けることです。
「FtMトランス男性」は、比較的短時間で男性的な外見を作ることができます。テストステロンの投与で声は低くなり、体毛は濃くなりますが、身長はあまり伸びません。
一方、「MtFトランス女性」は、外見を女性らしくするのに時間がかかります。エストロゲンを服用しても声は高くできないし、体毛も除去できないからです(体毛除去は電気やレイザー治療)。一旦外見が整えば、大多数はトランスであることを秘密にします。これはよく「ステルス」と呼ばれます。
ホルモン療法は身体に直接影響を与えるもので、気分の揺れや身体の変化についていけずに苦しむ人もいることから安易にお勧めはできないが、パス度を上げるには確かに有効な手段である。
特にFtMの人なら比較的短期間で男性的な外見を作れるという。
しかし、外見だけが全てではないような気もするが。
見た目のパス度が上がったとしても、恰好だけでは満たされない人がきっと出てくるはず。
大事なのは、外見と同時に内面も磨いていくことで、内側から湧いてくる自信に任せて、自分らしく堂々と生きることだと思う。
今後トランスジェンダーの友人も作っていきたい。