今回はちょっと軽い(?)テーマで書いていこうと思う。
恋。そう、恋愛について。
LGBT当事者ならきっと多くの人が「ノンケに恋をする」という経験をしたことがあると思う。
そして99%の人が片思いで終わっている。
仕方ない。これがノンケに恋をするということなのだ。
私が今までノンケに恋をしてきた回数は3,4回ぐらい。本当に切ないことばかりだったが、意外といいこともあった。
過去の実体験を絡めながら、紹介していく。ぜひ、悩んでいる若者は参考にしていただきたい。
■中学生
中学生の頃、学校内で可愛いと言われていた女子と付き合ったことがある。
しかし、「なんか違うな」ということですぐに破局。その後、K君という大柄な友達に恋をした。
K君はノンケだったが、たまにゲイっぽいところがあり、とにかく全てにおいて本当に好きだった、と思う。
彼のことをずっと目で追っていたのを今でも思い出す。告白すらできないことが辛かった。
結局、想いを告げる機会もなく、中学を卒業。高校も大学も、完全に別々だった。
ただ、成人式の日をきっかけにまた絡むようになり、今ではたま~に会う仲。
別に恋心はもうない。ただ、彼を見る度に、話す度に「本当に好きだったな」という懐かしくも切ない思いが毎回溢れてくる。
いつか「あの時は好きだった」と言えればいいと思っている。そうでもしないと、当時の自分に申し訳ない(?)ような気分である。
中学生の頃、一体どれほどのLGBTが切ない思いをしたのだろう。。
考えるだけで胸が痛くなってくる。まぁ、仕方がないのだが。
■高校生
卓球の強豪校に進学。日々卓球と勉学に励んでいた。
そこで、人生史上最大レベルの恋をしてしまう。お相手は、卓球部の先輩。1個上のSさんだった。
Sさんも完全ノンケ。彼もまた大柄系だった。
どうしてあそこまで好きだったのか今ではよく分からない。というか、下の名前すら覚えていない。
でもとにかく本当に好きだったし、どうしようもなかった。
毎日一緒にチャリで帰り、たまに釣りをしに行ったり、ゲーセンで遅くまで遊んだりした。
結局、Sさんにも想いを告げることはなかった。Sさんが卒業する日、告白してしまおうかと思ったが、やっぱりできなかった。
そしてSさんは、高校を卒業して、しばらくしたら結婚をした。奥さんとの写真が送られてきて、なんとも言えない複雑な気持ちになったのを今でも覚えている。
もう電話番号も、メアドも知らない。よく行っていた、山の方にある釣りスポットの行き方も覚えていない。
ただ、「本当に好きだったな」という気持ちだけは、色褪せることなく覚えている。今となっては恋心なんてないが…
Sさんに関しては、告白しておけばよかったなと結構後悔している。
K君以上に好きだったし、色々お世話になったから。それに、やらない後悔より、やった後悔の方がいいと思う。
■中学・高校では「青春」と無縁だった
LGBTで、私と同じような経験をしてきた人は多いと思う。
世間の言う、「青春」とはかけ離れた場所にいた気がする。
私には、青臭い春なんてなかった。ただただ、切なくて、空しくて、もどかしくて…
それを青春と呼べるのなら青春なのだろう。
でも私は、今改めて振り返っても、あの日々を青春と呼ぶことは到底できない。
青春を送っている人が心の底から羨ましかったし、同性に恋をしてしまう自分を呪い、もう何度も傷つけた。
何もないことも、1つの青春なのだろうか?そう思うと、少しは救われる。
■ノンケに恋をして報われる?
さて、これが今回一番言いたかったことだ。
今まで数名のノンケに恋をしてしまい、ことごとく打ち砕かれてきた。
大学生になり、ゲイと恋愛をしても、うまく続かなかった。
もう1人で生きていこう、と半ば諦めかけていた時、1人のノンケ(バイセクシャル寄り)に出会った。
紆余曲折あり、付き合うことに。結果今でも続いている。
要は、ノンケに恋をして、叶うパターンもあるということだ。
恋愛に絶望している若いLGBTはぜひ希望を持ってもらいたい。
「私なんか」「どうせ…」なんて思わないでいただきたい。
■告白は大事?
今までの人生を振り返ると、まともに告白をしたことがない。
どちらかというと、ずっと自分の気持ちを殺し、嘘をついてきたから。
ただ、今になって思うのは、本当に好きだなと思うなら、気持ちを伝えてもいいんじゃないか、ということ。
どうなるかは分からないし、自己責任でお願いしたいが、想いを伝えられず一生後悔するぐらいなら、伝えてしまった方がいいと思う。
その結果、私みたいに付き合えてしまう可能性もあるのだ。
私がとった大きな行動とは、「自分の気持ちを正直に伝える」ということだけだ。中学、高校生の時にはできなかったこと。
また、これは完全な持論だが、告白をした時点である意味勝ちである。
99%は断られるかもしれない。でも、相手はずっと覚えてくれる。自分に告白してきた同性を、忘れるわけなんてない。
忘れられない人になるだけで、幸せなかもしれない。
■自分の気持ちに正直に
とにかく、ノンケに恋をしようがLGBTに恋をしようが、自分の気持ちには正直でいてもらいたい、と思う。
現状を嘆き、恋愛に絶望し、自分を傷つけるぐらいなら、ぜひ大きな行動を取ってみて欲しい。
いつかきっと、正直に生きているあなたを好きになってくれる人が現れる。
ノンケに恋をするということは、必ずしも絶望ではない。