性同一性障害。
最近、あるLGBT出会い系アプリで性同一性障害の方と交流した。
分からないことだらけだったので色々聞いたり、調べたりしてみた。
私達が想像している以上に性同一性障害は辛いらしい。
鬱病持ちだったり、自殺してしまう人まで数多くいる。
ちなみに、トランスジェンダー≠性同一性障害であり、性同一性障害は「医学的な疾患名」として知られている。
生まれた時の性別と心の性が異なっていることに対し、性同一性障害者はトランスジェンダーよりも「性の適合を願っていたり、嫌悪感や違和感が持続的に存在している状態」を指す。
図で表すとこうだ。
分かりやすい図を発見した。
この性同一性障害、日本での推定患者数はおよそ4万6000人(約2800人に1人の割合で存在する)だと言われている。
少ないようで多いような…
その中には、言葉にできない辛さや苦しみを日々味わっている人、毎日絶望している人、命を絶とうとしている人がいるというのだ。
言葉にできない辛さ。当事者に色々聞いたり、調べたりしたことをまとめてみる。
【LGBTと性同一性障害は別?】
大きなくくりで考えると、LGBとTが一緒で括られているように、LGBと性同一性障害(GID)も一緒のグループだと言えそうですよね?
しかし、これに関しては慎重に考える必要があります。
というのも、性同一性障害は性的指向ではなく、「疾患」です。
LGBとTを一緒にすることすら違和感があると言われているのに、性同一性障害も一緒にしてしまったら、さらに違和感がありますよね。
よって、性同一性障害は全くの別物として認識しといた方がよさそうです。
【性自認とは異なる身体に苦痛を感じる】
性同一性障害者にとって、身体的性別は異性にほかならない。
自分の身体が成長するに従って露になってくる身体の特徴に、憎悪を抱くという。
成長期には、男性だと肩幅が広くなったり、声変わりしたり、筋肉が付いてきて男らしい身体になっていく。
女性だと、身体が丸くなり、乳房が膨らんできたり…
例えば自分の性自認は男で、身体的性別が女だとしたら。
日に日に女の身体になっていく自分に嫌気が差し、鏡を見るのすら嫌になってくるそうだ。
FtM(Female to Male)の人は、膨らんでくる胸に対し、胸つぶしグッズの『ナベシャツ』と呼ばれる服を着て胸を隠したりしている。
【身体的性別で判断される(身体的性別に合わせた生き方が要求される)】
学校や職場などで、身体の性別に合わせた生き方が要求される。
しかし最近だと、性別問わずズボン・スカートが選べる新しい中学校が登場したり、職場でも自分らしく生きることができるように会社側がLGBT対応してくれたりと、昔と比べると大分生きやすい世の中になったなと感じる。
ただ依然として、カミングアウトしなければ見た目の性別で扱われますし、見た目の性別に合わせた服装や役割が求められる。
また、トイレ問題などもある。
例えば、FtM(Female to Male)でパス度(自分が認識している性自認が、外見上第三者から認識されているかどうかを表す度数)が低ければ、男子トイレに入っても怪しまれますし、女子トイレに入っても懐疑的な目で見られてします。
「誰でもトイレ(多機能トイレなどの男女共用トイレ)」など増えてきていますが、それらの施策が色々な物議を醸しているのも事実で、なかなか一筋縄にいかないのが実情である。
【鬱病などの精神疾患を発症する環境の中で生きていく】
性同一性障害者は、異性愛者の人が体験できないような苦しみとストレスにさらされ、鬱病などの精神疾患を発症する環境の中、生きていくことになる。
「自殺総合対策大綱改正に向けての要望書」を 読むと、性同一性障害で、鬱病を抱えながら自傷行為をしたり自殺未遂行為をしたりする人も少なくないことが分かる。
しかし、日本精神神経学会の「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン 」を参照すると、「性同一性障害は精神病者ではない」とされている。
理解されずに鬱病となり、苦しんでいる当事者は多いと思うが…
【まとめ】
性同一性障害。
ゲイである私からしたら、その辛さは100%理解できない。
ただ、前の記事でも記述しましたが、相手のことを想像することや寄り添うことはできると思う。
そして大事なのは「知ること」だと思う。
知らないことは恐怖を引き起こし、恐怖はよからぬ何かを引き起こす。
相手に興味を持ち、知ろうとすることはきっと間違っていない。