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差別意識、日本とアメリカで少し違う?性的マイノリティの視点から考える。

2020/06/27 更新 2020/12/31


こんにちは。コロナ渦も少し落ち着きを見せた矢先 Black Lives Matter のプロテストによるデモで、第二波が早まるかも、もしくはもう始まっていると言われるこの頃、如何お過ごしでしょうか。

ニューヨークも今週からやっとフェーズ2(飲食店、美容院、オフィスワークなど)の営業再開が許可されましたが、市民はこのプロテストでの治安の不安定さもあり、あまり本格的には外に出たがらない様子。

今回はこのプロテストで見えるアメリカ、ニューヨークの根強い差別問題と、日本で感じていた差別意識の違和感、違いをセクシャルマイノリティの視点から考えてみようと思います。






①差別教育、人権教育の不十分な日本、たまにセンシティブ過ぎるアメリカ


日本の方とたまに話していて本当に驚くんですが、人権教育とマイノリティという物に対しての認識が本当にまだ薄いな、と思ってしまいます・・・。私の友達にレズビアンの方がいるのですが、よく今まで勝手なアウティングをされてきて、本人に問いただすと何が悪いのか分かっていない人が圧倒的に日本に多いと話していました。

アメリカも地区によっては酷いですが、この根強い黒人差別がずっと歴史にあるため、差別に対しての認識やきちんと自分の意思を表明する必要性をもう少しきちんと教わっている気がします。

日本の場合、そもそも個人の意見を人前で強く言ってはいけない、和を乱してはいけない、言い合い、公で喧嘩をするなどもってのほかという空気があるので、そもそもマイノリティについて話し合うという事が少しタブーから抜け出せない事項になっているのかな、と思います。。。そして意見を強く求められる機会がそもそも無いので、自分の意見もよく分からないという人が多く、自分がマイノリティ、マジョリティなのかすらそこまで話さないかもしれません。

アメリカの場合、黒人差別に対してもそうですが差別という事にセンシティブに触れている機会が多いので、返ってそれを利用する問題 "Race Card"を使った(自分のマイノリティの立場を利用すること)利権問題などもよく話題に上がります。





②個人主義であるがため自分でいかに主張できるかが問題のアメリカ、日本では個人の自己主張自体が “自分勝手”。


人種的な差別問題もそうですが、基本的に自分の主張は自分で、というのがアメリカ。基本的に、訴えは自分の口で言えないといけませんし、自分の意見は自分で考えるべき。それを求められる空気を感じます。

なので差別問題は本当に酷いですが、同時に自分で考える強さで議論をできる余地があるのもアメリカ。ニューヨークですと、特に交渉ごとなどは主張は強くあれ、と言われますが、ビジネスのためというだけでなく自分の考えをきちんと持っている人のところにきちんと自分の意見を言いに来る人が寄ってくる気風なので、積極的な意見交換がまたこうした差別意識などを考える機会になっているのだと感じます。

対して日本でまだこのような意見交換が難しいと思うのは、まず自分の意見を持ってそれを主張する、という空気に抵抗がある事。学校教育でもそうですが、常に協調力、他人を優先する気遣いばかりを強く教えられるため、それを乱す事になるディベートは本当に難しいと感じます。

そして日本には “恥の文化” といった社会的な立場が問題自体の解決より優先される、という気質があるため、未だ立場の弱い人の話に触れる事自体が難しく、“偉い人でないと言ってはいけない” というような長いヒエラルキーと家長制度のしがらみもあり、意見を平等に話すという価値観、そして自分が個人として何者か、など話し合う事がまず難しいのではと感じます。






③人権教育の欠如が齎す、“自分に対しての扱い”への疑問。


この黒人差別を見ていてもそうですが、長く制度的差別に遭ってきた黒人達は今回も、行き過ぎた暴動はともかく基本的に主張する事をやめません。おかしい事にはおかしい、という教育が日本より為されているのを感じます。

というか、アメリカの方が個人主義であるが故に常に主張していないと本当に誰も聞いてくれない怖さがあるからかもしれません。同時に、それが自分が社会的にどの立場にあるのかを嫌でも自覚させるきっかけになっているのは確かでしょう。


日本では今ブラック企業や不当な雇用問題、女性差別など数多くの問題が昔より上がってきてはいますが、公共の場ではやはり議論できない空気があると感じます。日本人は打たれ強い、我慢強い、とアメリカでも言われ確かに事実だとは感じますが、それを利用されていい理由にはなりませんよね。日本人は不当に対してかなりの文句は言うがきちんと”議論”しないというのは実はアメリカでも言われているそう・・・。

それはやはり“察する”文化に対しての価値観が強く、相手が察するまで待つ、という癖がついてしまってるのかもしれません。しかし、人権問題となれば不当な扱いをされているのに、いつまでも待っていてもアメリカなら尚更、相手が気付く、言ってくれる筈はありません。

そして、自分への不当に対して一人が訴えることはまた“自分勝手”と見做されてしまいます。問題はそれが個人だけの問題では無い事が多い点。ここら辺が、アメリカの“同調圧力”の感覚の違いかもしれません。“自分”について考える事が自分勝手と見做されるのは、人権があると言えるのでしょうか・・・。







④アメリカも差別は州によって酷いが、個人主義のため日本より緩和されている可能性


アメリカや海外にいると感じるのが、個人の問題と人権は切り離して考えろ、と言われる事。

つまり皮肉にも人種差別が日常的に根強いために、相手に付随してるものとは切り離して相手を扱え、という教育を受ける機会が多いのだと思います。

アメリカでも閉鎖的な州ではまだまだ肌の色、宗教や経済的格差など切っても切り離せない問題が移民の国ゆえに数多くありますが、その個人で考えろという価値観の家庭で育ったアメリカ人は最近比較的若いうちから差別に対して否定的である事が殆どです。そして人種に対する古い価値観と世界の広がった若者との対立が問題になってきています。これは日本も同じでは無いでしょうか。

しかし日本の場合差別問題に対して社会が未だ積極的で無い事と、他人の問題は恥に関わることとしてあまり公に触れづらい分、問題自体を考える機会を損ねている方が多いのが事実では無いかと思います。

私がアセクシャルである事をきちんと把握したのも実は海外へ来てからなのですが、それまでは思い込みだ、とか 個人の思いだけで判断していい物じゃない、など言われて強烈に違和感に思ったのを覚えています。

アメリカでもセクシャルマイノリティに対する問題はまだまだ強いですが、この全ての差別に対して反発しようといった抵抗力は、このブラックライブズマターの中でも繰り返し言われている現在です。つまりこの黒人問題にこれからどれだけ向き合うかで、アメリカも人権に対しての道筋がかなり変わってくるかもしれません。

個人として自分の社会的立場、生き方に目覚めるという自由自体が、もしかしたら人権であるのかもしれないとアメリカでも日本でも常々思うこの頃です。





#性的マイノリティ, #差別問題, #ニューヨーク, #アメリカ
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