こんにちは。今回はよくご質問頂くセクシャルマイノリティの結婚観や国内でも始まっているサポートについて一見、一番関係無さそうなアセクシャルの目線から語っていこうと思います。
国内外増える、セクシャルマイノリティの結婚相談所!
私もよくこんなのあるよ!と最近教えてもらうのがLGBTQ向けの結婚相談所。
こちらは普通の結婚相談所とまた少し違い、友情結婚、共生婚など一般では成立させるのが難しい恋愛でない結婚のサポートをしてくれる所。
恋愛でない結婚って・・・???
これを聞かれるたび毎回説明が大変なのですが()、恋愛してない結婚?!愛し合ってないのに結婚とは何事だ!!!とツッコミを入れられそれはそれで複雑な気分になる()無論、嫌いな相手なんかとわざわざくっつこうとは思いませんので、アセクシャルにもさすがに愛はあります。。。
友情結婚相談所カラーズ
こちらがよくお勧めされるアセクシャル向けの結婚相談所。
よく不思議な顔されるんですが、当然アセクシャルにも“結婚できたらなあー”と普通に思う感情はあります。
この辺は人によるので勿論アセクシャルでなくても私は結婚しない!という方もいるかと思います。ただ人生のパートナーというのが欲しいと思ってお互いに成立するならそれは幸せなことですよね。
アセクシャルの場合、やはりパートナーは欲しいけどセックスはしたくない、とか 逆にセックスはしたくないけど養子で子供を受け入れたい、という人など形態は様々ですが、パートナーとの身体的接触を全く・それほど必要としてないという相談が殆どです。
恋愛じゃなく相手を愛してるってどういう事・・・・?
これも単純に感覚が知りたいと思って質問されるんだと思うんですけど、一番近い感覚で言うと家族愛のようなものに近いのかな、と思っています。これは他のアセクシャルの方もよく言うんですけど、一番好きで分かり合える相手ではあるけど、一般の男性、女性はこうあるべき!みたいな感覚の所が薄い、自分もそれを求めないから恋愛にはならない、と言います。
なのでキスとかハグとか、“女性”または“男性”である自分に対して向かった好意への嫌悪感が強いのが基本的なアセクシャルの人達だと思うので、そこで恋愛結婚しなさいと求められても感覚的に成立しないため難しいのです・・・。もしアセクシャルでない相手もそれを知らされずに付き合った場合やはり関係自体が破綻してしまうケースが多いです。
普通の女性が、自分を女として見てくれた!と言うあの誰でもあるはずの喜びやトキメキが、自分にはよく分かりません。。。でも人として好きになった相手は本当に好きなんです・・・。そして自分を人として好きになってくれる事も勿論嬉しい。しかしそこに性的な価値観は含んでいません。
これで伝わるといいのですが・・・()
日本の行き過ぎた恋愛至上主義、女性は早く嫁いで子供を作れ!の闇を俯瞰する私
こういうアセクシャル向けのサイトや恋愛でなく人と関係を作りたい、という人達へのサポートが近年増えつつあるのを心強く感じる反面、日本での未だ根深い恋愛・SEX至上主義的な面はいつも息が苦しくなります。
メディアや誤った性教育による扇動で起きる十代の望まない妊娠、望まない結婚による家庭内暴力や子供への虐待、こうした問題の数々にもいかに世の中が”早く結婚することは社会的な成功”として煽っているかが読み取れます。
一昔前自分達の祖母やなんかの時代だと、戦後産業をいかに早く発展させるかという気風の元とにかく“産めよ育てよ”が基本でした。昔はしかもお見合い結婚が主流でしたので、顔も知らない相手と結婚式当日に初めて会う、という事も普通。今の時代では考えられない事ですが、未だ結婚は人生のゴールという空気は根強く今日も引きづられていると思います。
LGBTQがマイノリティとされている今日ですが、このような結婚制度や行き過ぎた恋愛・性的関係至上を見ていると、男性女性も関係なく日本でも多くの人が制度的マイノリティであるような気がしています。。。
全ての人が健康に人と関わるためのきちんとした性教育の発展と、誰かと一生を共にするとはどういう事なのか、真剣に考える機会が増える社会になることを祈っています。