前回は、女性が憧れるアニメ映画があれば、もちろん男性が憧れるアニメ映画もありますね。
思い浮かぶのは、スポコンものやロボット、怪獣など子供から大人まではまってしまうアニメがありますが、男の子から男性へと成長する過程で思い浮かぶのはやはり『ヒーロー』ですね。今も昔も、変わらないのはこんな主人公になりたい、カッコイイなぁと夢を持てるアニメがあるということです。しかも、テレビとは一味違う映画ならではのストーリー展開もあればなお楽しめますね。
こちらでは、子供から大人まで楽しんでいただけるように、私もはまった男性なら一度は憧れる昭和や平成に映画化されたアニメをご紹介いたします。
アニメ映画『キャプテン』
『キャプテン』は、ちばあきおの同名漫画で1981年にTVアニメを編集して公開されたスポコン・野球・青春映画です。
当初は、魔球などの突飛な技を繰り出すスポコンアニメが多いなかで、そのあたりにいる普通の高校生の努力が実る少年の手が届きそうな夢のストーリー展開が魅力です。学校の映画上映会でご覧になられた方も多いのではないでしょうか(私もそのひとりです)。
『キャプテン』は、元プロ野球選手のイチローや新庄剛志もファンであったと語るほどで、主人公の谷口タカオやチームプレイに憧れたスポーツ選手は数知れません。特に有名な声優が出演している訳でもないのですが、それがかえって原作のよさを引き立てているのです。アイドルに例えるとAKB48。身近なヒーローといった感じですね。
ストーリー
谷口タカオは、超一流の野球部で有名な青葉学院から来た転校生。墨谷二中は、弱小の野球部ということもありチームメイトから一目置かれる存在になるタカオでしたが、実は2軍の補欠であったために実力は今ひとつ、陰で努力を重ねるのでした。
ある日、思いがけず野球部のキャプテンに任命されるタカオは、チーム一同を強いチームへと導きついに宿命の青葉学院と対決の日を迎えるのでした。
学校の体育館で、スクリーンに映し出された素朴ながらも熱いストーリー。真っすぐなタカオに、野球に興味のなかった私でも感動したものです。その後、テレビアニメ化にもなるほど大人気になりましたが、純粋に野球が好きでひたむきにがんばるその姿は涙なしには見られません。
ぜひ、お子さまに見ていただきたい作品です。
アニメ映画『アイアン・ジャイアント』
『アイアン・ジャイアント』は、ミレニアムに沸いた2000年にワーナー・ブラザース配給・アメリカ発のアニメ映画です。
日本では、残念ながらヒットするに及ばず、2016年にはカットされたシーンを追加した『アイアン・ジャイアント シグネチャー・エディション』も上映中止になってしまいましたが、アニー賞で10部門中9部門を受賞した非常に評価の高い作品です。かなりマニアックな作品ですが、アニオタ(アニメオタク)でなくとも隠れファンは多いですよ。
『アイアン・ジャイアント』は、後に『Mr.インクレディブル』の監督と務めるブラッド・バードがメガホンを取りました。音楽は、1950年代のヒット曲が採用されていてオールディーズの懐かしさ漂う作品に仕上がっているのです。
ストーリー
1957年のアメリカ・メイン州を舞台に、少年ホーガースが巨大ロボットのアイアン・ジャイアントを助けたことから心温まる交流が始まります。
しかし、アイアン・ジャイアントを捜索する政府捜査官のマンズリーが現れ、アイアン・ジャイアントが作られた理由が明らかになるにつれてホーガースも騒動に巻き込まれて行くのでした。
『アイアン・ジャイアント』は特におすすめしたかった作品で、少年とロボットの交流にほのぼのしながらも、意外なストーリー展開に目を離せません。
作品のテーマは、アメリカと旧ソビエト連邦の冷戦時代を背景としているため、シビアで奥深いところは大人の矛盾した考えに無情を感じるでしょう。
小さなお子さまにも、ごく純粋に友情を育むことや争いは何の得にもならないということを感じていただけたらと思います。ぜひ、ご覧になって下さいね。
アニメ映画『ザブングルグラフィティ』
『ザブングルグラフィティ』は、テレビアニメ『戦闘メカ ザブングル』から生まれた映画で1983年に劇場版として『太陽の牙ダグラム』と同時上映されました。新しいロボットブームを巻き起こした日本サンライズの制作で、大人気ロボットアニメを生み出した天才・富野由悠季が監督を務めています。富野は、このアニメを作るにあたり宮崎駿を意識してその演出方法を取り入れています。
ストーリー
地球が変容してしまった未来・惑星ゾラが舞台。庶民階級・シビリアンのひとりジロン・アモスは両親の敵を討つため掟に反してティンプ・シャローンを追い回しています。そんななかで、お嬢様育ちのエルチと無法者のラグと出逢いともに戦いながら旅をすることになるのでした。
やがてそれは、支配階級のイノセントとの戦いに発展して行くことになります。
はやてのように~ザブングルザブングル♪…テレビ版の主題歌『疾風ザブングル』はアニソン歌手の代表格・串田アキラが歌っています。当時、兄弟から面白いと聞いて見てみたのですが、結構コメディ要素が多く人間模様あり恋模様ありで大好きになりました。
ブサイクで、お調子者デ型破りな性格のジロン。ヒーローとは程遠いはずなのに、そこが魅力となりしっかりとヒーローになっているところに注目です。お子さまと一緒に楽しむうちに大人が夢中になっているかもしれませんよ♪
アニメ映画『機動戦士ガンダムII 哀戦士編』
『機動戦士ガンダムII 哀戦士編』は、言わずもがなテレビの超ヒットアニメ『機動戦士ガンダム』から生まれた映画で1981年に劇場版(シリーズ全3部作)として公開されました。ガンダムと言えば、富野由悠季の最高傑作!アニメが、大人も楽しめるものになった代表作品と言っても過言ではありません。
昨年、40周年を迎えたガンダム。もう一人の主人公と言えるシャアの物語(ガンダムの過去編)『機動戦士ガンダム THE
ORIGIN ジ・オリジン』が放送されたことが記憶に新しいところですね。しかも、地上波で放送されたNHKドキュメンタリー『ガンダム誕生秘話』も反響を呼び、年末にはBSで完全保存版として再放送されたほどでした!
また、『ガンプラ(プラモデル)』や、『モビルスーツ』『ニュータイプ』など数々の流行とともに社会現象を巻き起こしたガンダム。日本が誇るこの作品は、まさにアニメの金字塔として未来永劫に語り継がれるでしょう。
ストーリー
主人公のアムロは、地球防衛軍が誇るモビルスーツと呼ばれる大型ロボット『ガンダム』のパイロットです。人間が宇宙にまで移民政策を取り、壮大な宇宙を舞台にジオン公国軍が仕掛けた独立戦争で、永遠のライバルであるシャア・アズナブルとアムロの戦いを中心に、仲間たちの運命も描かれています。
当時、ロボットアニメファンの間ではガンダム派とマクロス派に分かれていましたが、ガンダムは男の子たちの圧倒的な指示を受けていました。なかでも、3部作の完結編である『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』は圧倒的な人気を得ましたが、私は主題歌『哀 戦士』(歌・井上大輔)が好きなこともあって哀戦士編を一押しとしています。
でも、どれを取ってもよい作品なので3部作通しで見ていただきたいです!!きっと、お子さまを差し置いてお父さんが夢中になってしまうことでしょう♪
まとめ
残念ながら、今はコロナウイルス対策で学校がお休みで外出は自粛しなければなりません。
しかし!この機会を利用して家族みんなでアニメ映画を満喫するのです。
きっと、あなたの大好きだったアニメ映画を思い出して画面にくぎづけになり、外出できないストレスなどふっ飛んでしまいますよ♪