ミュージカルや演劇など観劇に行くとき、座席はどのように選んでいるでしょうか?
チケット料金の予算、役者の顔やテクニックを間近で見たい、人それぞれの選び方がありますね。こちらでは、最適な座席の選び方をご紹介いたします。
座席の基本
座席は、主に舞台に向かって「左、中央、右」の3つのブロックに分かれており、演目によっては「S席、A席、B席」などランク分けがされていますので、希望の予算からランクを選ぶ必要もあります。
最適な座席
舞台を鑑賞するに最適な座席は、「1階・中央ブロックの8列目前後」です。あまり前の列になると出演者を見上げる状態になり、後ろの列なると当然ですが表情や細かな動作が見えにくくなるのです。
そのため、舞台と最前列の座席の間に空間を設け、3列目を最前列として数える劇場も少なくありません。オーケストラピット(座席と舞台の間に演奏者がいる)があるときは、開始列がさらに後ろなりますので気をつけましょう。
その次に適した座席は、「2階・中央ブロックの1、2列目」です。1階席・後方の列で見るよりも、はるかに見やすいでしょう。
やはりランクづけされているだけあって、ランクが高い座席は観やすいですね。
鑑賞の仕方で選ぶ
他にも下記のように、鑑賞の仕方によってたくさんの座席の選び方があります。
- 演劇の場合は、1階・中央・8列目前後の座席がおすすめ。役者の表情から仕草、芝居の流れや背景など舞台装置まで堪能できる。
- 大きな劇場でミュージカルやバレエなどを鑑賞するときは、2階・中央・1、2列目もおすすめ。メインになる役者だけではなく、アンサンブルキャストや群舞などの配置全体を一目で把握でき、きれいなV字や円を描く配列を見るためにもよい座席。
- 役者が降りてくる階段が舞台上の左右に設けられているのであれば、その階段の位置と対角線上になる座席。
- トイレが近いなど上演中に座席を立つことがある場合は、通路側の座席。
- ファンの役者中心で観たいときは、できるだけ前の座席もしくは花道近くの座席。
予算で選ぶ
予算で選ぶ場合は、ランクを見るのが早いでしょう。基本的には、ランクが低ければ低いほどチケット料金が低価格になりますので、分かりやすく購入できます。特に、チケット料金が高めに設定されているオペラやバレエなどはD席やE席までありますので、日によって演目(プログラム)が異なる場合でも、費用を節約して観ることができるでしょう。
ただし、席によっては舞台から離れるだけではなく、見切り席と言って舞台の一部分が見えない座席もありますので、節約する中でも何を優先させるかを考えて決めることです。
学生であれば、学生割引を適用する劇場も少なくありません。学生割引や学生料金など提示されますので、学生手帳を持っている方はよくチェックして利用すると便利ですね。
また、銀座の歌舞伎座では「一幕見席」という当日券も発売されています。この座席は、演目の一幕だけを見るチケットで、座席は劇場の4階に位置しており、演目によっては1,500円からと大変リーズナブルに設定されているとても魅力的です。幕を通してみたい方は幕ごとのチケットをまとめて購入することも可能です。
ただし、早く並べば座席を購入できますが、その枚数は少ないようです。立ち見になることを覚悟して並ばないといけません。一度、歌舞伎を体験したい、大ファンで何度も観に行きたいという方には最適と言えるでしょう。
行ってみたいけど行きづらい…という方のために
劇団四季の専用劇場など、劇場によっては車椅子の方のために用意された座席や、小さなお子さん連れで観るためのガラスばりの座席など、観る方に配慮された座席が設けられている場合もあります。
座席を選ぶことで、誰もが楽しむことができますので、これを機会にぜひ舞台を鑑賞していただけたら嬉しいです。
まとめ
近年では、だいぶ観劇も身近になってきたとはいえ、映画に比べるとまだまだ敷居が高いと言えます。都内まで行かれなくても、全国公演でまわって近くの劇場で上演されることもありますが、昔ながらの劇場では、階段しかないところや一般用のトイレしかないなど利用しづらい面もあるでしょう。
海外のように手軽に観に行くためには、子供からお年寄りまで多くの方が劇場に足を運ぶことで、チケット料金が下がることもあれば、劇場の設備が改善されることにもつながるでしょう。そうなれば、観劇も映画のように身近な文化になると言えます。
紹介した中にはなくても、自分はこの方法で座席を選んだら一味違った! という座席の選び方も発見できると思います。ぜひ、いろいろな座席で観劇を楽しんでみて下さい。