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海外旅行

[インドネシア]シンガポール対岸の「ナゴヤ」を歩いてみた

by kinpirafish

「事実は小説よりも奇なり」ということわざがありますがシンガポールの対岸にあるインドネシア領ナゴヤに至っては地名が小説とは比にならないほど奇です(笑)。しかも挙句の果てに地名の由来がまだ謎ですがそんなナゴヤの概要については青字のところをクリックしてご参照ください。  それはさておき、前回の記事で予告したように、今回は旅ができないご時世でも旅の気分を味わうべく「ナゴヤ」をバーチャル街歩きします。筆者はシンガポールから日帰りで突貫で行けるということで予習ゼロで行きましたがシンガポールになれるとここはとんでもなくカオスに感じられること間違いなしです(笑)。   ジャカルタのような終わりの見えない渋滞がないだけまだいいのですが交通マナーは期待しないでおきましょう。    観光するというよりカオスを味わう場所(笑)    シンガポール人の友人からも耳にたんこぶができるほど言われたのですがナゴヤを擁するバタム島には観光名所と言えるようなところは殆どないです(笑)。  その代わり、飾らないカオスな日常を堪能するにはうってつけの場所です。筆者もバタム島に上陸する1か月前にジャカルタを訪れており、当時の感覚が恋しくなってしまったので気が付けば上陸していたという次第です。渋滞はないにしても交通マナーはジャカルタと変わらずメチャクチャです(笑)。    ナゴヤ市内を見下ろす丘にある近代的なモスク    ナゴヤにはいわゆる歴史的建造物というのは殆どないかわりに近代的なモスクが丘の上に立っています。その名はジャバルアラファーモスク(Masjid Jabal Arafah)で、管制塔のようなミナレットと白い網目状のドームが特徴的です。また、このモスクは全体的にガラス張りになっているので礼拝中も近くを通ると中が丸見えです。  ちなみに筆者が訪れた当時は金曜日だったので金曜礼拝が行われており、たまたま近くを通った筆者はその様子が放っておいても目に入るさまでした。しかも信者の数も膨大だったのでモスクの外にも信者があふれ出しているという光景も目にしました。金曜日以外だと時間帯によっては見学させてくれるそうですがそれはコロナが収束してからのお楽しみですね....。  余談ですが島の東側にあるバタムセンターにはピラミッド状のモスクがあります。どれも奇抜なデザインのモスクですね...。    仏教寺院も   前回の記事で民族事情はシンガポールやマレー半島と殆ど同じであると…
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2020/04/04

[事実は小説よりも奇なり]インドネシア領「ナゴヤ」?

by kinpirafish

愛知県の県庁所在地である名古屋市以外にも肥後名護屋などのように「ナゴヤ」と読む地名は日本国内に他にもあります。しかし、これが海外にもあるとなるとどうでしょう?耳を疑う話ではありますが実はありました。      上の写真はCOVID-19の感染が本格化する前にインドネシア領バタム島で撮影した道路標識ですがなにか見覚えのあるものがないでしょうか?「Nagoya」です!目を疑いましたが実際にこれを撮影したときには既に「ナゴヤ」市内にいました。   今は旅ができないご時世ですがオンライン飲み会などのうんちく話でこの「ナゴヤ」の話をネタに使ってみてはいかがでしょう、ということは置いておいてせっかくですのでインドネシア領ナゴヤについて知ってもらうこととしましょう。    シンガポールやマレー半島とは目と鼻の先    ナゴヤを擁するインドネシア領リアウ諸島バタム島はシンガポール海峡を挟んでシンガポール及びマレー半島南岸(ジョホールバルなど)との対岸に位置しています。それは船舶でわずか1~2時間なので目と鼻の先です。(故にインドネシア国内では類を見ない民族事情がありますがそれは後ほど詳しく説明します)  しかし目と鼻の先とは言っても往復3000円以上は余裕でかかるのでバタム島からジャカルタまで飛行機に乗った方がまだ安いことも珍しくないです。    上の地図はバタム島内でナゴヤをズームアップしたものになります。ナゴヤはバタム島の西側に位置しており、今のところ島内最大都市です。しかし、島内東側のバタムセンターの都市発展が著しく、シンガポールやジョホールバルからの船舶の運行本数でいえばバタムセンターの方が多くなっています。    ちょっとユニークな民族事情  インドネシアもマレーシアやシンガポールなどと同様に東南アジア有数の多民族国家なだけあって島が違えば民族事情も違うというお国柄があります。中でもバタム島については位置関係故にちょっとユニークです。  バタム島を含むリアウ諸島は主にマレー系(シンガポール訛りのマレー語を話す)、中華系、インド系の住民が多い構成で、これはマレーシアやシンガポールと殆ど変わりません。強いて言えばそこにさらにジャワ島方面などから来たインドネシア系が多く加わっているところでしょうが、これは独立以後のトランスミグラシ政策(都市部に集中した人口を他島に分散させる)に由来するものが大きいでしょう。  それにしても本来なら旧…
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2020/04/02

[マレーシア]クランの見所はまだまだある!KLから日帰りでどうぞ

by kinpirafish

以前にクラン(Klang)についてまさかのブルーモスク登場であったり、マレーシア最大級のインド人街のひとつであるということを中心に紹介しましたがもちろん見所はそれだけにとどまりません(笑)。  本来ならこちらを先に紹介するのが普通の流れでなのでしょうがリトルインディアを通り越してもはやインディアになっていることを強調したので先走ったというわけです。(インディア(笑)はここをクリックしてください!)  それはさておき、前回は位置関係などをあまり確認しないままだったのでこの場を借りて整理しながら見所を紹介していきます。    クランはスランゴール州の王都クアラルンプール市(以後KL)は周囲をスランゴール(Selangor)州に囲まれており、その州の王都は今回紹介するクランになります。州都ではなく王都と言っているのは実際に州ごとにも王がいるからです。(余談ですがマレーシアには国王もいます)ですからそんな王都には当然宮殿もありますが政権運営については原則としてあまり関与しないので象徴としての存在とみていいでしょう。  そんなクランですが王都である以外にマレーシア最大級の港湾都市としても知られており、港はポートクランと呼ばれています。ポートクランは中心部からかなり距離があるのでよほど出張などで訪れないと見る機会はないのではないかと思います。  クランの位地としてはクアラルンプールから電車もしくはバスで1時間前後なので日帰り旅行にもってこいな場所です。    見所を紹介!ということで早速クランの見所を紹介しますが今回紹介するのはあくまで筆者が実際に訪れた場所のみです。ということで筆者が訪れた範囲内ではありますが見ていきましょう!    王宮(中には入れないはず)    前述したようにスランゴール州の王都であるクランには王宮(イスタナ・アラム・シャー、Istana Alam Shah)があります。王宮自体はクラン市内の標高を少し上げた丘の上にあり、そこから市内を見下ろすようなイメージです。金色に光るタマネギのようなドームが目印ですが実際に中に入れたという話を筆者はまだ耳にしたことがありません(笑)。ギャラリーもあるらしいということは聞いているのですが...。    Church of Our Lady of Lourdes(キリスト教会)    マレーシアというイスラム色が濃いわりには中華系であったり、インド系であったりとごちゃ混ぜな印象が強…
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2020/02/26

釜山一物価が安い?亀浦市場

by kinpirafish

日韓関係が冷え込んでいる副産物として日本初韓国路線の航空運賃が未曾有のほどに安くなっていることもまた事実です。  筆者はこれにつけこんで先月末から今月初頭にかけて韓国を訪れたのですが終わってみればこれまで今回含めて4回訪れた中で最も予算に余裕をもてた気がします。  そんな中で今回途中から釜山に拠点を置いていた筆者なのですが釜山のイメージを問う前にまずは韓国旅行のイメージというと何が浮かぶでしょうか?コスメ、グルメ、Kpop、お洒落なカフェなどが中心になってくるのではないでしょうか?  それでは釜山といわれると何をイメージするでしょう?  水産物が豊富な場所ですからとりわけグルメが中心になるのではないでしょうか?他に海雲台ビーチや東区の階段なども有名ですね。  それにしても題名に入っていた釜山一物価が安い市場とは一体どこにあるのでしょう?  筆者が近くに宿泊していたこともあって実際に訪れたので筆者なりに紹介していきます!    釜山市北区 釜山市中心部が海に面していることとは対照的に中心部から山で隔たれた北区(Buk-gu)は洛東江(ナムトンガン)という河に面しています。対岸には空港を擁する金海(Gimhae)市があり、空港までは車で10分前後しかかからない驚異的な近さです。  また、区内には釜山メトロが2路線走っており、その内1路線が中心部の西面(ソミョン)へ直結しています。また、Korail(韓国鉄道公社)の亀浦(グポ)駅があり、大邱・大田(デジョン)・ソウル方面へ接続しています。高速鉄道KTXも停車します。  今回紹介する釜山一物価が安いと言って過言ではない市場はこの亀浦駅にほど近いところにあります。     亀浦市場 亀浦市場(グポシジャン)こそ今回紹介する釜山一物価が安い市場で、釜山一ディープな体験ができる場所のひとつとしてここ亀浦市場も含まれるでしょう。  ないものはない?実は釜山最大級相当?    中心部ではないせいなのか知名度こそ決して高くない亀浦市場ですが実は観光客に名高い釜田市場と同規模の市場で、チャガルチ界隈とはもはや比べようもない規模の大きさです。中心部の市場と違うのは基本的にアーケードになっていない区画が多い庶民派市場であるところです。  また、亀浦市場は「ないものはない市場」とも言われ、実際に中心部の市場で全く見ることがなさそうな品々を目にすることができます。実際にその品々の一部も覗いてみましょう!    映り…
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2019/11/10

[マレーシア]穴場なブルーモスク?マレーシア最大級のインド人街?クランへようこそ

by kinpirafish

マレーシア旅行でまず頭に思い浮かぶのはクアラルンプールではないでしょうか?強いてクアラルンプール以外で言うとマラッカ、ペナン、ランカウイ島、コタキナバルあたりだと思いますが(地名が既に渋滞してますね)それでも最初は多くの場合クアラルンプールから始められる方が多いのではないでしょうか?  こんなことを言ってしまってはあれなのですがクアラルンプール観光は1~2日もあれば殆ど終わってしまいます。  筆者は諸事情あって4日滞在していたので内2日は隣接するスランゴール州を訪ねていたわけなのですが今回は王都(マレーシアでは州ごとに王都があるため)のクラン(Klang)を訪ねました。予習0だったので着いたときのインパクトが絶妙でしたね(笑)。  なお、アクセスについてはKLセントラル駅からKTM Komuter(通勤列車)を使って約1時間と言った具合なので検討してみてくださいね。    こんなところにブルーモスクなんて聞いてない(笑)    ブルーモスクというとトルコのイスタンブールのものが有名ですが実際にはいろいろなところにブルーモスクと形されるモスクが存在します。イランのイスファハーンと言い、ウズベキスタンのサマルカンドと言い、世界中?にあります。  マレーシアにも実はシャーアラムという町に知名度の高いブルーモスク(マスジドスルタンアブドルアゼィーズアラムシャー)があり、こちらは地球の歩き方などのガイドブックでもよく紹介されている場所です。  そして写真を見ればガイドブックには恐らく紹介されていないであろう青いドームやミナレットの美しいモスクのお出ましです。実はこのモスク、インド系で正しい名前はマスジドインディアとそのままです。インドというとヒンドゥー教のイメージが高いですが北部のベンガル地域などを中心に多くのムスリムがいます。    ちなみにこのインド式のブルーモスク、今でこそ写真のように立派な大きなモスクになりましたが設立当初は街角にひっそりと構えている程度のこじんまりとしたモスクだったそうです。  そのこじんまりとした元祖マスジドインディアは一度壊れてしまい、再建されたときにはインド系(厳密には後に独立するバングラデシュも含む)人口が増えていたこともあってか一回り大きく造られました。その後さらなる拡張を経て現在の姿になり、クラン(Klang)のインド人街(Little India)の象徴となっています。  それにしてもイ…
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2020/02/25

[チェコ]チェコの超普通の町が案外面白い:パルドゥビツェ

by kinpirafish

緊急事態宣言の解除だけでも驚きですが、どうも世の中は再び旅できる時代へと移ろうとしているようです。  それはそうと、今回は2年前に初めて訪れたチェコのお話をします。チェコと言えばプラハですが筆者が訪れたことのある都市は1か所だけで、しかもプラハではなくパルドゥビツェという超普通の町でした(笑)。超普通とは言っても旅人にとっても案外楽しい町でしたよ!  ということでチェコの超普通の町、パルドゥビツェ(Pardubice)を独断と偏見で紹介していきます。    そもそもパルドゥビツェはどこ?      確かにパルドゥビツェは地球の歩き方には載っていませんが実は首都プラハから近いです。プラハから普通列車に乗っても1時間少々かかる程度で、ユーロシティーなら1時間ぴったりで到着です。空港もありますがなかなか面白い体験だったので別の機会でじっくり共有します(笑)。ちなみに筆者は空路でのアクセスでした。  そんなパルドゥビツェはチェコ第8の都市で、観光業が大いに盛り上がるプラハと違ってここは工業が中心産業になっています。重機械工業や化学工業、電気設備工場などが集積するパルドゥビツェは第8の都市でありながら重要な産業都市として位置づけられています。  余談ですがパルドゥビツェに拠点を置くHCパルドゥビツェはアイスホッケーの国内リーグの強豪です。    超普通の町だけど...  パルドゥビツェは超普通の町ではありますが何もないということは決してありません。むしろ影が薄くて気づかれないでいると言った方が正しいでしょう。その副産物として観光客でごった返すことがないので過ごしやすいですし、生活感のあるチェコを体感しやすいです。しかも住民曰く、プラハよりかは物価が安いそうです!  それにしてもここ、超普通とか言っておきながら明らかに普通ではない迷要素もあります...。    如何にも工業都市という町並み    チェコというとメルヘンというキーワードが先行しますが、パルドゥビツェは工業で栄える都市とだけあってそれに相応しい街並みを堪能できます。写真は宿泊先のアパートから撮影したものですが、20世紀前半あたりにタイムスリップしたかのようなプラハとはまた異なる趣のある町並みで、町の工業の発展した歴史を物語るかのようです。  超普通の町とか言っておきながら既に旅人受けしそうな予感がします(笑)。    公園から眺める旧市街    高台にある公園からは写真のように旧市街を一望することがで…
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2020/05/26

[カザフスタン]チンギス・ハーンを怒らせたオトラル遺跡で世界史の寄り道

by kinpirafish

今や旅どころか外出することすらハードルの高い日々ですが、じっと耐え忍ぶ以外に術はありません。  そこで世界史と筆者の過去の旅をテーマに、役に立つのか立たないのかよく分からないうんちく話をしたいと思います。  キーワードは「カザフスタン」と「チンギスハーンのガチギレ」です。      チンギスハーン(チンギスカン)  この人物名を知らないという人は世界的にほぼ皆無に近いのではないでしょうか。  短絡的にまとめるならば統一モンゴル帝国(元王朝)の建国の父である共に短期間でユーラシア大陸の大部分を支配下に置くという驚異的な功績を持つ人物でもあります。  ただし、帝国領土が最大になるのはチンギスハーンの死後になってからですが。  このような功績から遊牧民の英雄として中央アジアを中心に尊敬を集めた他、モンゴルでは神としてあがめられています。  そんなチンギスハーンですが中央アジア攻略で背筋が冷えるような側面を見せています。          カザフスタンはどこ?      中央アジアで旧ソ連の構成国でもあったカザフスタンは北はロシア、東は中国、西はカスピ海(海とありますが実際は塩水湖です)、南はウズベキスタン、キルギスタン、トルクメニスタンに囲まれた内陸国です。内陸国としては世界最大級の面積を持つ国であると共に宇宙開発の中心地でもあるバイコヌールもカザフスタンにあるので覚えておいて損はないでしょう。           一口にカザフスタンとは言っても実際にどこでチンギスハーンの怒り具合が分かる場所を見れるかというと、南カザフスタン州のオトラル(Otrar)というところになります。最寄りの大都市は州都シムケント、中規模都市はテュルキスタンで、テュルキスタンからであれば車で1時間半前後です。公共交通機関はないに等しいので筆者は宿主の車で連れていってもらいました。  余談ですが南カザフスタン州はウズベキスタン国境に近いだけでなく、住民も多くはウズベク人です。  そのため、カザフスタンの中にあるウズベキスタンということもできる地域になっています。シムケントという地名もウズベキスタンの首都タシケントのように「ケント」というウズベク語が入ってるところからも地図上ではカザフスタンにいながら文化的にウズベキスタンにいるという体験をすることになります。      オトラル事件と原形をとどめない遺跡      近年復元されたばかりの城門をくぐるとそこにはオトラルの遺跡があります。  元々オトラルはオアシスがあったことで栄…
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2020/04/07

[マレーシア]クアラルンプールから遠くはないが近くもない穴場すぎるブロガヒル

by kinpirafish

筆者はいまだかつてクアラルンプールの記事をひとつたりとも書いていません(笑)。が、率直に申し上げてクアラルンプール観光は案外あっという間に回りつくすものですから4日でもむしろ長すぎるくらいでしょう。無論、カフェ巡りであったり、中華街で食い倒れをすれば十分に時間はつぶせますがせっかくマレーシアに来たのですからちょっとはディープな体験もしたいですよね。  ということで今回は遠くはないけど近くはない風変りな名所を紹介します。とは言っても果たして読者様がこれを名所と感じられるかどうかが正直心配な筆者です(笑)。  (なお、クアラルンプール近辺の他の名所についてはこちら(マレーシア最大のインド人街?)とこちら(クランの見所)をご参照ください)  Broga Hill Park  地図をズームアウトすればクアラルンプールからそれなりに離れていることは一目瞭然なところにあるのがよく分かるところに今回紹介するブロガ・ヒル・パークはあります。マレー語だとBukit Brogaと呼ばれており、これはつまり山です(笑)。  クアラルンプールを取り囲むようにスランゴール州が位置しており、そのさらに一番外側にあるのがブロガヒルで、最寄の町(村と言ってもよさそうな気がしますが)はブロガになります。ところがそのブロガはなんとスランゴール州から思いっきり外側です(笑)。ここまでくると何もいうことはありませんね。  要するにここはド田舎なのですが登山好きには一定の支持があるというのもまた事実です。どれくらいかというとしっかりまじめな登山ブログ(英語)にも言及されているくらいです。    アクセス(笑)  アクセスですが端的には車が一番です(笑)。が、筆者のようにそもそも運転免許すら持っていないという場合でも行こうと思えば行けるんです!  クアラルンプール市内からであればKTM Komuter(通勤列車)でKajang駅を目指します。これはメトロのようなMSBKでも行けます。ここまでは簡単で、ここからが肝です。そもそも公共交通機関がないのでここで配車サービスGrabの出番です!  あらかじめスマホにアプリをダウンロードして行き先を決めたら後は車を待って乗せてもらう、ただそれだけです。  Kajang駅からであれば片道概ね25リンギット程度ですから640~770円前後とでもいったところで、クアラルンプールからの所要時間はかかっても2時間以内です。公共…
スコア: 1.06
2020/02/29

ケリビア:地中海の穴場リゾート?

by kinpirafish

チュニジアへようこそ  いきなり「ケリビア」という地名が出たところでなんのこっちゃ分からないのではと思います。  その上でまず覚えておきたいのはケリビアのあるチュニジアの位置関係です。チュニジアはかつてカルタゴ帝国を生んだ北アフリカの地中海に面する小国で、東はリビア、西はアルジェリアに挟まれています。両国ともに政情不安が指摘されていますがチュニジアはアラブの春の成功例として知られているだけあって比較的に治安は良好です。  なお、公用語はアラビア語とフランス語です。  それではケリビア(Kelibia)はチュニジアのどの部分に位地しているのでしょう?  チュニジアはどちらかというと縦長の国で、ケリビアはそんなチュニジアの北部にあるボン岬半島(カップボン半島)の南部にあります。北部とは言っても首都チュニスはそのさらに北にあるので首都からは南下することになります。なお、参考までにチュニジアで最も有名なリゾート地であるスースはチュニジアの南部にあります。  ケリビアへようこそ先述した通り、チュニジア北部のボン岬半島(カップボン半島)の南部に位置するケリビアですが、スースやチュニスから近くて知名度も低くはないエルハマメットに比べるとリゾートとしての知名度は高いとは言えないようです。  それにしてもそもそも筆者がなぜここに来る縁をもったのかというとチュニジア人の友人が元職場だったケリビアに連れて行ってもらえたためです。筆者は2018年の2月と8月で2回訪れることができました。  一見リゾートには見えないが...    南部のスースは徹底してリゾート化されたようですがケリビアのような小中規模のリゾートと言われるようなところというのは殆どの場合、何の変哲もない普通の町であることが殆どです。  写真は2月に訪れたときのケリビア中心部の様子です。ケリビアは都会ではないにしても半島内では比較的に規模が大きい方なので中心部はとりわけ朝を中心に大変賑わいます。    公設市場になります。場内では野菜、肉、生きた家畜用動物、水産物が売られています。このような公設市場はチュニジア各地で見られます。    これは水産物区画で撮影したものになりますがいわゆる底物が目立ちます。実はケリビアはチュニジア国内では漁業で有名になっており、同国においては主に底曳網などの主要産地としての地位を持っています。フランス料理に重宝されるヨーロッパアカザエビもケリビアで豊富に漁…
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2020/01/09

イスラム様式の建築が美しいクアラルンプール駅

by kinpirafish

以前にマレーシアの航空会社の搭乗体験について記事にしたことがありましたが、今回はそのマレーシアに実際に行ってみることにしました!(なお、マレーシア航空について気になるという方はこちら(成田→クアラルンプール)とこちら(クアラルンプール→ジャカルタ)を併せてごらんください)  本題に戻りますがまず最初に訪れたのは首都のクアラルンプールで、そこにはかつて中央駅として機能していたとても美しい駅がありました。最初見たときはてっきりモスクではないかと思ってしまったその駅とはいったい何者なのでしょう?  ムーア様式を取り入れた白亜のクアラルンプール駅    クアラルンプール駅が中央駅でなくなってしまった理由については後ほど解説することとして、まずはこの駅の見所について紹介していきます。まずは何と言ってもモスクと錯覚してしまうような美しい外観でしょう。  クアラルンプール駅自体は1910年にイギリス統治下に開業した駅ではありますが設計を担当したA.B.ヒューバックは駅に本来ならモスクにあるミナレットやドーム状構造を積極的に取り入れていき、最終的に多くのモスクで採用されてきたムーア様式を取り入れてこのような姿になりました。  これはインドのタージマハルの影響も受けていると言われており、実際にクアラルンプール駅以外でも北部のイポー駅もまたタージマハルのような外観から人気を集めています。    当時は現在のクアラルンプール駅周辺に中心街(今ではオールドタウンと呼ばれている)が形成されており、今ムルデカ(独立)広場となっている旧総督府もほど近いところにあります。今は中心部がうつったので利用者もまばらになっていますが駅舎の美しさから観光名所のひとつになっています。    中央駅になれなかった事情    実際のところ2001年までは中央駅として機能していましたが同年4月にクアラルンプール・セントラル駅(以後KLセントラルとする)が開業するとその役目を終えることになりました。日本で例えるなら鹿児島駅と鹿児島中央駅(旧西鹿児島駅)の関係が近いかも知れませんね。  クアラルンプール駅は3面4線の構造で、中央駅にしては線路が少ない印象です。市内交通については川の反対側のPasar seni(パサールスニ)まで連絡橋はつながっていますがあまり便利とは言いにくいでしょう。その状態で路線網を拡大しようとするとこれはさすがに難しいです。  …
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2020/02/23

[カザフスタン]カザフスタンってそもそもどんな国?

by kinpirafish

以前にカザフスタンの名所について2か所紹介したことがあるのですが、今思えば「そもそもカザフスタンって国あるんだ(笑)」というところから始まる方が多かったのではないかと思う筆者でした。  そもそもニュースでも滅多に登場しない国名ですからね、直近でもヌルスルタン・ナザルバエフ前大統領が電撃辞任した去年の春ではないでしょうか(笑)。  それに位置関係も絶妙です。特筆すべきは南側に隣接するウズベキスタンです。ウズベキスタンはサマルカンドをはじめとする豊富な名所や美食で旅人のハートを鷲掴みにしています。このようではカザフスタンの影が薄くなっても仕方がないのでしょう。  とはいえ、実際に訪れてみたら案外面白い場所だったので、渡航経験のある筆者が紹介します!    超が付くほど近未来的な首都ヌルスルタン      現在の首都ヌルスルタンはカザフスタンが旧ソ連から独立したと同時にアルマトイから遷都してきたもので、初代大統領ヌルスルタン・ナザルバエフ氏が電撃辞任するまではアスタナという名称でした。  首都を遷都するときは迷要素が多いときが多いようですが、ヌルスルタンはある意味合理的でした。話すと長くなりますが自然災害のリスク(アルマトイは地震が特に大きな懸念要因でした)を軽減するために首都機能をやや北中部の平野に移してきたというものです。副産物として各都市からの距離関係も均等化してアクセスがよくなったというものもあります。  このような経緯でできたので都市はまだ発展途上で、これをいいことに斬新な街づくりを推し進めました。さらに万国博覧会の開催も近未来的な街づくりをさらに推し進める結果となりました。写真はその万国博覧会の会場となった界隈を映したものですが、これだけ見るとむしろ別の国を連想してしまいそうです。        超が付くほど旧ソ連時代の香りが残る他の都市     ヌルスルタン以外の都市は打って変わって旧ソ連時代の名残を今に残しているので、ロシアにいると錯覚するような感覚です。写真は旧ソ連時代に首都だったアルマトイ市内を映したものですが一言で表せばとにかく無機質です(笑)。極めつけは写真中央上部の星ですね、カザフスタンにいるというより旧ソ連時代にタイムスリップしたかのような感覚を増幅させます。  アルマトイ以外の都市もこのように旧ソ連時代から街並みは大きく変わらない上に公用語にロシア語が今でも多用されていることもあってビザの面倒なロシアに行かず…
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2020/05/22

[インドネシア]ジャカルタ空港(CGK)から市内にタクシーを勧めない訳

by kinpirafish

ジャカルタ・スカルノハッタ国際空港へようこそ  インドネシアの首都であるジャカルタの空の玄関口は初代大統領だった故スカルノハッタ氏にちなんだスカルノハッタ国際空港(以降CGKとします)になります。(厳密にはもうひとつ空港があるのですがそちらは国内線のみの取り扱いです)  それにしてもインドネシアというとバリ島などの方が観光面では知名度が高いだけのことはあってジャカルタのイミグレーションでは外国人レーンがスカスカになっていたのが印象的でした。  さて、あまり観光しに行こうとは思いにくいジャカルタですが出張などビジネス目的で行かれるという方は多いのではないでしょうか?  今回はあまり移動に時間を割きたくないというシチュエーションで的確に移動してもらうためにも空港からそのままタクシーに乗らない方がいい理由を解説していきます。    ジャカルタ市内中心部まではそう遠くはないはずなんだが空港から市内までの経路上のリンクはCGKから市内中心部までの経路になるのですが渋滞を表す赤色や黄色などが目立ちます。  この距離ですと本来なら40分ぐらいで到着できそうなのですが距離がそう遠くはないからと言って安心しているとジャカルタのとんでもない交通事情にひっかかることになります。  渋滞世界一!ジャカルタ  渋滞世界一、これがジャカルタの評判です。  おかげで出張でジャカルタに行くという人からはアポは基本的に1日1件しか入れられないと言うのですがそれもそのはずです。恒常的に渋滞が多く、ひどい場合では1時間経っても2㎞も移動できないようなことがあり得てしまうところなのです。  そして渋滞が特にひどくなりやすいのは雨季の時期だと言われます。  それは冠水してしまうところが多く、使える道路が減るためにただですら交通量の多いところにさらに集中するという悪循環がその要因のひとつです。ですからこの時期にバスやタクシーなどで空港から市内へ行こうとしたら結局5時間以上かかったというような話も決して珍しいことではありません。  承知の上でGrabタクシーを使った筆者ジャカルタが渋滞世界一という評判は重々承知の上で筆者はその有様をしっかり目に焼き付けるために敢えてタクシーを使うことにしました、というのは建前で実際には宿のチェックインまでに時間が有り余っていたので時間稼ぎで渋滞にひっかかりに行ったというのが本当の理由です(笑)。ですからお急ぎの場合は電車を使って…
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2020/01/23

[インドネシア]ジャカルタの動く鉄道博物館:後編(インドネシア版ドクターイエローも登場!)

by kinpirafish

  今回でインドネシアでの乗り鉄体験記なるものは3回目になりますがひとまず今回で最終回にします。   前編では乗り方の解説とJatinegara駅で乗り継ぎをしくじった話、続く中編ではジャカルタのターミナル駅のひとつであるManggarai(マンガライ)駅からボゴールへ目指した話をさせていただきました。  これまではいずれも乗り鉄が中心でしたが今回はインドネシア最大のモスクであるMasjid Istiqlalを見学した帰りに最寄り駅であるJuandaからManggaraiまで利用して撮り鉄に精進したお話になります(笑)。  ところで冒頭の写真で背景に実はその例のモスクが映りこんでいるのですがお気付きでしょうか?  懐かしの6ドア車    これまでジャカルタで乗った元JR東日本205系は元武蔵野線(千ケヨ車)がメインでしたが今回は別の路線で見覚えのある205系に遭遇しました。なお、今では6ドア車のついているものは殆ど残っていないのですが使われている路線ももとから限定されていました。  比較的最近になって姿を消したものとして横浜線と埼京線で活躍していた205系に一部6ドア車のついている編成がありましたね(ジャカルタで活躍中ですが)。ところで東京都内ではよく使うあの路線由来のものもここで走っているのはご存知でしょうか?    そう、山手線です。山手線でも一昔前であれば205系が数多く走っていた路線で、その中に6ドア車の入っている編成も少なくありませんでした。そのため、ジャカルタで乗っていると時々「東ヤテ」と書かれたものを目にしますがそれこそまさに在りし日の山手線で活躍していた205系電車なのです。    インドネシアらしい撮り鉄もしたい    インドネシアではジャカルタを走るKereta Commuter(通勤列車)と主に長距離輸送を中心に担うKereta Apiがあり、ジャカルタエリアでは線路を共有しています。  そのため、機関車が特徴的なkereta Apiと日本の通勤車両が共演するというシーンもよく見られます。ちなみに長距離については客車列車で、これはインドネシアの国産だそうです。それにしてもこの機関車がくるとずっしりと重いジョイント音が特徴的なので癖になってしまいます(笑)。    インドネシアらしいといえば何気なさそうに見えるこの構図も該当するでしょう。  理由は単純で、千代田線の車両が元JR東日本(武蔵野線、埼京線、山手線)205…
スコア: 1.01
2020/02/13

[カザフスタン]中央アジアのメッカと言われながら未完に終わった世界遺産

by kinpirafish

悪名高いコロナが収束した暁にまた訪れたいと考えている国のひとつに中央アジアのカザフスタンがあります。  昨年早春に訪れた際、文化的にはウズベキスタンと言っても過言ではない南カザフスタンのとある世界遺産の廟建築を見学したのですが一部修復中だったのでまだ見れてない箇所が残ってるからです。特に見ておきたいのが美しい巨大な青いドームなのですがそれもまた当時は修復中でした....。  今回取り扱う世界遺産というのは中央アジアのメッカとは言われるものの未完のまま終わったホージャ・アフマド・ヤサヴィー廟という廟建築で、南カザフスタン州都シムケントから鉄道で3時間ほど西へ進んだテュルキスタンにあります。    ホージャ・アフマド・ヤサヴィとは何者?      ホージャ・アフマド・ヤサヴィー廟を知る上でまずは知っておきたい人物が廟の名前の由来となっているホージャ・アフマド・ヤサヴィー(Khoja Ahmad Yasawi)という人物です。  平たく言えば「イスラム学者」の一言でまとめられそうなのですが実際のキャリアは詩人でした。そうとは言ってもヤサヴィーは現在のウズベキスタンを拠点に中央アジアで広く宣教活動をし、カザフ人などの中央アジアにおけるテュルク系遊牧民のイスラム化に大きな影響力を持った人物でもありました。  廟のあるテュルキスタン(当時の名称はヤシ)もヤサヴィーが移住してから本格的に都市開発が始まった場所で、ヤサヴィーが没した場所でもありました。同様にここに葬られたことから「テュルクの聖なる土地」(ヤサヴィー本人もテュルク系であるため)という意味を込めたテュルキスタンという都市名になりました。      ティムール朝が本格的な廟を建立しようとするものの...      ヤサヴィーの死後約200年が経過してティムール朝が勃興すると、初代君主であるティムールが当時あったヤサヴィーの廟の増築を命令します。ヤサヴィーの生前のキャリアとヤサヴィー自身が遊牧民から広く支持を集めている人物であったことも要因にあり、加えて当時敵対勢力圏に組み込まれていた地域の遊牧民からも支持を集めるという狙いもあったと考えられています。  こうして小さな廟からモスクや図書館も備えた機能的な大きな廟へと生まれ変わるものの、ティムールが死亡するや否や建設事業は結局打ち切りになりました。  写真は廟の南門を映したものですが、最初の写真のような青いタイルはなく、基礎部分がむき出しの…
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2020/04/08

[マレーシア]マレー半島乗り鉄!クアラルンプールからジョホールバルへ南下!①

by kinpirafish

突然ですが皆さん、深夜特急という本は読まれたことがありますか?巷の旅好きの間では有名な本で、そのシリーズの中に今回乗り鉄するマレー鉄道も漏れなく入ってるとのことなのですが筆者はまだ読んだことも手にしたこともありません(笑)。  それはさておき、今回はそんな深夜特急にも登場するマレー鉄道(KTM)に乗ってクアラルンプールからマレーシア第2の都市にしてシンガポールに向かい合うジョホールバルまで南下します。今回はその途中のグマス(Gemas)駅で乗り継ぐまでの話です。(切符ですが窓口で買いました!)    マレー鉄道の主力電車特急ETS    上の写真が今回クアラルンプール(KLセントラル駅)から途中グマス駅まで乗ったマレー鉄道のETSと呼ばれる特急電車です。ETSとはElectric Train Serviceの略称で、厳密にはAntarabandar(都市間特急、インターシティ)の1種です。  このETSはマレー半島の電化部分を走っており、主な区間はバターワース(Butterworth)~イポー(Ipoh)~クアラルンプール~グマスです。それ以外の区間は依然として電化されていないままなのでまだ走ることができません。今回の最終目的地であるジョホールバルも実はそんな非電化区間に入っているので乗り入れることができないのです。  いやぁしかしかっこいい車体ですね(笑)。    車内    車内はどうなっているだろうということですが座席の座り心地はなかなか良かったです。  クッションがほどよく柔らかく、成田エクスプレスなどのように汎発性が強いのではなく、旧国鉄特急のような深みを感じるような座り心地ですね。(果たして伝わっているか分からないですが在りし日の特急雷鳥や北越などに乗られた方なら分かると思います)    シートテーブルとシートポケットも無論ついていますがなかなか賑やかですね(笑)。  黄色と赤の眩しい広告付きシートと、旅情が半減しても仕方がないような感じの見栄えで落ち着かないですね(笑)。  ちなみに固定クロスシートです。  写真にはとっていませんが実は車両両端にテレビ画面が付いており、常に何かしら映画が流れています。筆者が乗ったときはマカオのコメディーアクション映画で、車内で必死に笑いをこらえていましたが結局終わるころには腹筋が痛くてつらかったです(笑)。    <重要>車内は寒い(笑)マジで  常夏のマレーシアに来たからと言って上着を持っていか…
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2020/03/04

クリスチャンが設計したインドネシア最大のモスク

by kinpirafish

世界最大のムスリム人口さて、イスラームという言葉を聞いてイラクやイラン、サウジアラビアなどの中東地域を連想される方が多いかと思いますがそれらの地域の中に世界最大級のムスリム人口を抱える国はひとつとしてありません。それではどの地域の国が最大のムスリム人口を抱えているかということなのですが実は東南アジアにあります。答えはインドネシアです。  インドネシアは総人口においても世界第4位ともともとの人口も多く、それだけあってムスリム人口も世界最大規模というわけでもあります。今回はそんな世界最大のムスリム人口を抱えるインドネシア国内最大級のモスクを訪れましたので紹介させていただきます。  マスジド・イスティクラル    今回紹介するインドネシア最大のモスクの名前はマスジド・イスティクラル(Masjid Istiqlal)で、首都ジャカルタの中心部にあります。あまり観光名所の多くないジャカルタ市内で貴重な観光資源になっていると共にムスリムたちの大切な祈りの場でもあります。そんなマスジド・イスティクラルですが実は極めて異才を放つモスクでもあります。  クリスチャンが設計したモスク    マスジド・イスティクラルは戦後にイスティクラル(アラビア語で独立の意)を象徴するモスクを建造しようということでできたモスクなので歴史は浅いです。  それでもインドネシアのみならず東南アジア最大のモスクとして異彩を放つマスジド・イスティクラルですが実は設計したのはなんとクリスチャンでした。設計を担当したのはフレデリック・シラバン(Frederich Silaban)というスマトラ島出身の建築家で、間もなくインドネシアの建築界を代表する一人になりました。  事実としてスマトラ島のバタック人(キリスト教徒が多い)のようにムスリム以外の人口も多いので多民族国家としての性格がこのモスクにも表れたと言えるでしょう。  地味だけど合理的な造り    中東や中央アジアなどのモスクは何かと真珠のような美しさを誇るものなど、とにかく目立つ要素が多いですがインドネシアは世界最大のムスリム人口を持ちながらモスクは基本的に地味であまり目立ちにくい存在になりがちです。マスジド・イスティクラルにしてもどちらかというと地味なモスクなのですが実は気候に合わせたとても合理的な造りになっています。  ジャカルタはどうしても高温多湿な気候になるので内部の涼しさが最優先されます。それを実現す…
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2020/01/30

【インドネシア】ジャカルタ市内と空港間はやっぱり鉄道が楽!

by kinpirafish

渋滞世界一!ジャカルタ!  人口世界第4位のインドネシアの首都ジャカルタは渋滞世界一という評判が世界的に知られています。  詳しくは以前の記事でも紹介した通りなのでそちらを参照していただければと思いますが、ジャカルタ市内と空港間をタクシーで移動しようものなら実際にどれくらい時間がかかるのか読めないのがなかなか怖いところです。  挙句の果てに渋滞から抜けられずにそのまま飛行機を逃がそうものならもう言わんこっちゃないです。(空港から市内に行く分には筆者のように渋滞を満喫してしまうという思考が働く場合もありますが)    ジャカルタから空港へのアクセスは他にも!確かに一昔前であればタクシーかバスかの2択ぐらいで、いずれも渋滞はもはや絶対に避けることが不可能でした。  観光でジャカルタに行くという人は実際には決して多くはないようですが海外出張など、ビジネス目的で訪れるという方は多いのではないでしょうか?このような場合だとなおのこと渋滞で時間が読めないというような事態は避けたいものです。  幸運にも実はすでに空港に鉄道が開通しており、今や必ずしも世界一の渋滞を満喫?しないで済むようになりました。インドネシアの物価感覚からかんがみるとやや高い側面はあるものの着実にスピードアップしたのは確かです。今回は鉄道でのアクセスについて紹介させていただきますが乗る前の段階がなかなかの曲者なんです。    KA Bandara(Railink)今回使用するのはKA Bandara(Railink)という空港連絡鉄道で、ジャカルタ・スカルノハッタ国際空港からデュリ(Duri)、BNI City、マンガライ(Manggarai)駅などに停車していきます。今の時点ではManggarai止まりになっていますが完成した暁にはBekasi駅まで直通する路線です。一部停車駅ではKereta Commuterという在来線に接続しており、そこからさらにボゴール(Bogor)、ジャカルタコタ(Jakartakota)、ジャティネガラ(Jatinegara)方面に乗り換えることができます。  運航頻度としては概ね30分に1本程度で、詳しくはKA Bandara(Railink)のHPをご覧ください。  なお、この列車は実は乗る前がなかなかの曲者だったりします。  一部駅周辺の治安が微妙?    写真はデュリ駅近辺で撮影したものです。  比較的所得がかなり低めの世帯の集まる…
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2020/01/25

スロバキアで見つけた聖書の一節、ニトラにあるゴルゴタの丘(カルヴァ―リア)

by kinpirafish

その前にスロバキアってどこ?ヨーロッパ地域は我々日本人にとってはなじみ深い目的地ではありますがスロバキアは穴場中の穴場です。チェコの東側に隣接するチェコはかつてチェコスロバキアの構成国にして南側に隣接するハンガリーやオーストリアとはオーストリア=ハンガリー二重帝国の構成地域という関係を持っていました。      そんなスロバキアですが日本からのアクセスは意外に面倒なもので、モスクワで乗り継いでブラチスラバに降りない限りブダペストかウィーンなどから陸路で目指した方が速いです。参考までにブダペストから首都ブラチスラバまでの所要時間は電車で2時間ほど、ウィーンからは1時間前後です。    ニトラ  スロバキア南西部にあるニトラ(Nitra、ハンガリー語表記でNyitra)はかつてハンガリー人の多く住まう町でした。その証に第1次世界大戦後の戦後処理の一環だったトリアノン条約で解体されるまでハンガリー領だったニトラには今もハンガリー系の建築物を見ることができます。  写真の右側にうつっている教会にも城にも見えるものはニトラ城で、ハンガリー時代に築城されました。  そんなハンガリーの息遣いがどこか残っているニトラには首都ブラチスラバからは概ね2時間前後でアクセスできます。このニトラこそ、今回紹介する聖書の一節が垣間見える場所になります。    イエスが十字架にかけられたゴルゴタの丘聖書の一節とは新約聖書でイエスキリストがゴルゴタの丘で十字架にかけられる場面を指しています。  まずはイエス自身が十字架を担いで丘の頂上まで登り、イエスキリストはそこで他の受刑者2人と共に十字架にかけられます。そこにさらに茨でできた冠を皮肉交じりでつけられ、やがて絶命してしまいます。  絶命したイエスはやがて弟子らに埋葬されますが3日後には棺の遺体がなくなっており、生前の予言の通り復活して天に昇った、というのがおおまかなアウトラインになります。  ヨーロッパではゴルゴタの丘のことを「カルヴァ―リア(英語ではカルヴァリー)」と呼ぶところが多く、また、カルヴァ―リアと名付けられた丘がヨーロッパ各地にあります。  このような丘には頂上に十字架がささっていることが多く、聖地とほぼ同格にみられていることが多いです。このような丘は実はニトラ市内にもあり、ニトラを象徴する場所のひとつになっています。    Kalvária v Nitre  …
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2019/12/22

ベトナム、ホイアンにて4万VNDでの食べ比べ(200円未満!)

by kinpirafish

Xin chao!(ベトナム語でこんにちは)  突然ですがベトナムの食事というと何を思い浮かべられますでしょうか?  フォーや生春巻きは有名ですし、日本国内でも実際に食べれる店は意外に少なくないものです。他にバインミーというベトナム式サンドイッチも有名ですね。  それにしてもベトナムの食べ物は果たしてそれだけでしょうか?これ以外にも知られざるローカル料理があるのではないか、そう思った筆者はベトナムで最初の滞在場所となったホイアンで食べ比べを行うことにしたのですが果たしてそもそも名前があるのかというような料理に出くわすことになりました。      価格観整理VND(ベトナムドン、ベトナム通貨)ベトナムの通貨であるドン(今後VNDと表記します)は東南アジア屈指の「0」が多い通貨です。在りし日のジンバブエドルほどではないにしろ、ハイパーインフレを起こしているイランのイランリアルといい勝負になっています(笑)。  日本円と天秤にかけると1円≒約220VNDほどになるので100円のものを買うと仮定するとあっという間に2万VNDを突破することになります。  ホイアンの物価事情ベトナムは我々からみれば物価が非常に安い国であることに間違いはありません。筆者は生憎ホイアン以外ではダナンを訪れただけなので詳細は依然として分かりかねていますがホイアンはやや高いクラスにあると見ていいでしょう。  そもそもホイアンはランタンの景観で有名な旧市街が世界遺産に指定されており、今やどこを見ても必ず外国人観光客(特に豪欧米、韓国、中国、日本人)がいるほどの観光地になっています。このような場所ではたとえ観光客にとって安いと思えても現地住民からみれば客単価は上がっています。  その最たる例として、コーヒーがあります。コーヒーは概ね2万VNDで足りることが多いですがここでは5万VNDになっている店が数多く見られました。このような店で注文していたのはほぼ外国人のみだったと覚えています。    4万VND(200円未満!)の食べ比べホイアンで4万VNDは安い部類に入るようです。市内の食堂ではなく、いわゆるレストランでは5~8万VND以上かかっていることはざらにあります。  また、後日ダナンに移動したときは4万VNDで食事できるところをみつけるのは意外にも困難を極めました。ですから4万VNDはかなり安い方だと今はみてよさそうです。  ホイアン市場内  まずはホイアン市場…
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2019/12/17

正規運賃なんてあってないようなもの?運賃は車掌次第。ベトナム、ホイアンーダナンのバス旅

by kinpirafish

ベトジェット航空が就航してからベトナムはこれまでにないくらい訪れやすい国になりました。往復運賃が2万かそれ以下ということも今や珍しくはないです。今回はそんなベトナムでびっくり仰天の路線バスの旅をすることになるのですが今回紹介する路線はなかなかの屈指の曲者です。  筆者はベトナムではまだこの路線でしか利用したことがないのですが乗り方や払い方も日本とは大きく異なるので参考になればこちらとしては幸いです。    世界遺産のホイアンへのアクセス  旧市街が世界遺産に指定され、ランタンの景観が大変美しいことで有名なホイアンへは中部の都市ダナンからのアクセスが最も便利です。ダナンからのアクセスはレンタカーを除いて大まかに3通りに分けることができます。  1.タクシー最も無難なアクセス方法ではありますが最も高くつくアクセス方法でもあります。  利点としてはダナン市内のどこからでもさっさと乗ってそのまま目的地まで直行できるところになります。ホテルからホテルへのピンポイント移動であれば有用ですがこれでは日本円に直しても2000円前後かかるところがどうしても否定できません。また、不幸にもメーターのついてないタクシーを利用してしまうとぼられてしまうことが多いので要注意です。  筆者のおすすめとしては東南アジア版ウーバーのようなGrabというアプリをダウンロードしてそれで配車してもらうのがいいです。  2.ホイアンエクスプレスのエアポートシャトル空港から直行するのであれば断然これがおすすめです。これは700円前後でダナン国際空港からホイアン市内のホテルなどに向かうのでタクシーと比べると格段に安く、事前予約制なのでぼられるような事態は起きません。反対にホイアンから空港へ向かうときもこれがおすすめです。運行頻度は1時間に1本です。  3.Danabus  最も安いのがDanabusという路線バスを利用してアクセスするものです。ダナンバスターミナルを起点にダナン大聖堂、五行山付近を経由してホイアンバスターミナルへ向かうルートですが安いとは言ってもなかなかの曲者です。その理由は後ほど改めて説明することにします。    Danabusの曲者な運賃事情  HPによると正規運賃は18000VNDまず、DanabusのHPを閲覧してみると一番上のRoute 1のDa Nang-Hoi…
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2019/12/13
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