記事を読む前に先ずは言葉の説明から
慌てるその前に面倒な単語が沢山出て来るから、先にいくらか簡単に説明しておく。
- 認知症は誰でもいつかは掛かる病気、頭がおかしくなった訳じゃない。
- かかりつけ医という言葉を聞くと驚くかも知れないがいつも行く病院の医師のこと。
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認知症専門医は認知症に超詳しい医者で、ケアマネージャーというのは介護のスタートプランを作る人。
- 地域包括支援センターは難しそうに聞こえるけど、御老人本人やその家族の悩み解決の駆け込み寺。
- 介護休暇はそのまま。介護の為の休みを社員に取らせるために、会社に義務付けている休みのこと。
- 介護の度数は役人が判断するものでこれをしないと介護サービスが受けられない。
親の言動や行動が奇妙な時は先ず医者へ!!
親が最近お金を盗られたとしきりに騒ぐ、何もないのに急に怒り出す、夕方からヤケにソワソワし出す、直ぐにお腹が減ったと言う…全て認知症の症状の一つ。
直ぐに医者に見て貰う必要がある。出来れば認知症を扱うかかりつけ医がオススメだ。
親が医者の診察を拒否して診察が出来ない!!
地域包括支援センターに至急に相談するべき。
所属するケアマネージャーが対応してくれる。
緊急性がある時は認知症専門医という医者を紹介してくれる。認知症専門医とは書いたままの意味、そう認知症のスペシャリスト。どうしても認知症を患う老人を診察する最後の砦だ。彼等なら必ず診断を下してくれる。
認知症の診断は出たけどどうすれば?
先程紹介したケアマネージャーが何とかしてくれる。
医者は実は何もしてくれない。勿論、認知症専門医でもだ。何故なら彼等医者の仕事は診断と処方だからだ。これから頼りにすべきなのはケアマネジャー。彼女や彼等が何とかしてくれる。
ケアマネージャーは何をしてくれるの?
ケアマネージャーは名前の通り、介護のマネジメントをしてくれる。
要するに介護の計画やプランを立ててくれる存在。いわば司令塔的存在だ。
認知症の診断が出たら後は、実はケアマネージャーより医者の立場が下になる。もちろん介護施設の紹介や訪問介護にデイサービスなど、様々なサービスを紹介してくれる。
じゃあもう家族は何もしなくていいの?
答えはNO。むしろこれから役所での手続地獄がまっている。
医者は診断と処方、ケアマネージャーは介護プラン作りとサービスの紹介をしてくれる。
だが、今の段階では介護サービスは使えない。使ったとしても大変な出費になる。一回訪問介護を1時間受けたら10000円の出費は間違いない。
そこで家族は役所に手続きをしに行かなければならないのだ。
役所で手続きって具体的には?
具体的には介護の審査のための書類の準備だ。
介護サービスを受けるには認知症の重さやどれぐらいの重症度なのか、役場の人間に公的に認めて貰う必要があるのだ。
その準備が実に忙しい。
いわゆる要介護度数を役場の人間が決める。
要介護審査の時は医者の診断書やケアマネージャーとの打ち合わせ、介護プランに関する書類の同意、親の普段からの様子を家族が話せるようにしておく…などなどの準備が必要だ。
働いている場合は有給を二週間ぐらい取る覚悟が必要だ。
そんなに有給取れるはずない!!
それは国も理解している。
だから介護休暇という物が存在する。
介護休暇に関しては、どんなブラック企業もお手上げの、スペシャルな介護のためのお休み期間だ。
取り敢えず、親の様子がおかしいなら、会社に申請さえすれば二週間はぶっ続けで休める。
必ず休める。
しかも年内に二回、つまり四週間は休める計算になる。六週間休めば何とかなる。なんせ1カ月休める。しかもちゃんと給料も出る。
税金払って良かったと思える数少ないチャンスだ。
親の言動がおかしい時やる事はこれだ!
- 先ずはかかりつけ医師つまり町医者に相談
- 診断拒否なら地域包括支援センターに連絡
- ケアマネージャーに介護プランを作らせる
- 御役所の人間には介護の度数を診断させる
- 有給なんて使わずに介護休暇を会社に申請
今回は取り急ぎだから可能な限り最小限の必要事項を並べて書いた。
実際は①〜⑤の事を並列処理していかなきゃならない。そう考えると頭が痛い。
親がヤバくなったら施設に入れようとか考えてる人に言っておくけど、案外そこに行き着くまで相当大変だぞ?家で面倒見るにしろ施設に預けるにしろ、何方も大変という話だ。
親はいつかは老化するのは当たり前、今度は自分の番が直ぐに来る。その時に自分の子供に面倒かけないようにする為の勉強だと思って頑張るしかない。