介護施設での看取り(ターミナルケア)は存在するのか? 病院で病人が亡くなるのは普通のことです。いわゆるターミナルケアと呼ばれるものが病院では行なわれています。 しかし、現代の日本は超高齢化社会です。街を歩くほとんどの人や、電車の中やバスの中の人は高齢者が多いですね。一時期、孤独死などと呼ばれる在宅での高齢者の老衰による死亡が問題とされたましたが、本当に高齢者の死に場所は自分の家や病院だけなのでしょうか? 私は7年間介護施設で働いてきましたが、介護施設でも看取りやターミナルケアは行われているのが今の日本の現状です。特別養護老人ホームはもちろん、有料老人ホームや高齢の方向けの専用マンションでも看取りは行われています。 では介護現場での看取りやターミナルケアの現場はどうなっているのでしょうか? この記事で紹介していきます。 他人事ではなく、自分の親も自分自身も何れは死にます。最後を迎える場所を考えておくのは必要な事ですね。 介護施設での「看取り介護(ターミナルケア)」の流れは? 施設で働く介護職必見!看取り介護・ターミナルケアとは?流れや具体的なケア内容を解説 より引用 全国老人福祉施設協議会の「看取…
私が取得できた介護休暇体験 私は祖父が介護状態になり家族では手が足りなかった為に一時的に介護休暇を取得した経験があります。働いていたのは介護施設だったので介護には一定の理解はあったようです。しかしながら、介護職は汚い・キツイ・危険の3Kの業界です。私の働いていた施設でも、夜勤後の残業が一般的で有給の取得もままならず…厳しい労働環境でした。 ただ唯一…その介護休暇の申請は通ったのです。 またその後は、産前産後休業や育児休業なども通りはじめ「会社の経営者が変わったのか?」と思えるほどでした。 そこで今回は2020年における介護休暇について取り上げようと思います。ブラック企業さえこの介護休暇は必ず認めます、私自身の経験が証拠です。 介護休暇は何故取れるのか?引用:介護休暇とは? | 労務SEARCH 参考:育児・介護休業等に関する規則の規定例[簡易版] まずは「介護休暇は何故取れるのか?」について説明します。 介護休暇とは日本で労使関係により雇用されている労働者なら、ほぼ全員が取得可能です。細かい条件はもろもろありますが非正規雇用者も取得可能です。介護休暇は「育児介護休業法」という法律で取得することが認…
筆者はオンリー・チャイルド(一人っ子)です。 親との半同居 結婚後に共に生活していたパートナーが、暫く単身赴任をする時期がありました。 子供も二人いて、一番大変な時期に赤ちゃん連れで二回目の転勤についていくには勇気が要りました。 その前に、パートナーの転勤に付いて行って、1人の知人も居ない新しい土地で一から二年間働いて知人をつくり、出産時だけは里帰りをしましたが、自分で選んだ訳でもない土地で七年も不自由に子育てをしたからです。 パートナーが出張で一週間不在の時には子供が高熱を出し、ギャンギャン泣いて大暴れしている子供を抱えて薬局にいる間に、自分も熱を出している事に気付きました。急にめまいがして立てなくなり、薬局で座り込んでしまいました。薬局の人がタクシーを呼んでくれ、パートナー不在の中、子供と二人でダウンしてしまった事がありました。 今度の転勤は上の子が幼稚園、下が赤ちゃんの時でした。転勤に付いて行っても、また出張でパートナーは一週間家に居ない間に、誰も頼る人が居ないのはかなり不安です。子育ては想定外の事の連続で、泣きながら自分の心に蓋をしなければならない日が沢山あるからです。 そんな事情もあり、二…
介護職員のバーンアウトとは? 介護職員といえば切っても切り離せない問題が『バーンアウト』です。 バーンアウトとは日本語では『燃え尽き症候群』と訳され、対人支援職で働いている人には起こりやすい精神的状態です。 うつ病等とは違い、精神的な疾患ではないのです。 しかし日々人への支援に携わる業務は、目に見える形で成果が現れにくいので…日々の業務に疲れ果て職務を放棄してしまう状況を指します。 看護職や医者や教師や他の支援職とは違い、介護職には非常に多いのが現状です。 なぜ介護職員のバーンアウトは多いのか?引用:休職・退職へとつながる介護職の燃え尽き症候群!心の病を防ぐ職場の環境作りが必要|みんなの介護ニュース 結論として、どれだけ介護を頑張っても実を結ばないケースが多いからです。 介護職のサービスまたは支援対象は高齢者の方々です。 高齢者の方は表現は悪いのですが、どちらかというと「支援を頑張れば頑張るほど元気になる」とはいかないのが現実です。 介護職の目的は死が迫る方々へのサービスであり、如何に人生の最後を楽しく過ごして頂くかということが最大の目的になります。 しかしながら、多くの場合は…生きがいや幸せを人生の最後…
介護ってとても大変なことです。排泄介助や、食事の介助、入浴の準備や介助など様々な仕事があります。 しかし、ある方法を用いると、楽になります。今回は、介護職をしていた私が、介護に関する資格を取得する時に実習先で知ったことや、施設で働いてる時に学んだことを紹介します。 これを見て、楽になる介護のコツをつかんでください。 【1人で悩まない】 介護は、1人でやることが難しい作業です。トイレに連れて行ったり、お風呂に入らせたり、食事を与えるなど、様々なことをしなければなりません。 さらに、徘徊が始まると、24時間気が抜けなくなります。先日、このようなニュースを見ました。 認知症を持っていた90代の男性が、電車にはねられる事故がありました。この事故を知った鉄道会社は、男性の家族に多額の損害賠償を請求するため、裁判になったそうです。 しかも鉄道会社は、民法 債権 第714条を知ってました。 前2条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を…
介護保険で自宅改修を一割の料金に 誰でも高齢になると、若い頃はなんでもなかった段差やトビラ、トイレやお風呂などが、体の機能の低下によってとても危険な場所となり、使いづらくなる場面が増えてきます。そうなると、転倒して怪我をするリスクが高くなり、トイレやお風呂を使わなくなったり、不衛生な状況が続くなどして、だんだん自宅で生活を続けることが難しくなってきてしまいます。 では安全に暮らせるように自宅の改修を行なうとなると、改修費用はいくらかかるのでしょう? あれもこれもと改修をすれば、かなりの金額になってしまいます。 しかし、介護保険をうまく使えば自宅の改修が料金の1割を負担するだけで出来てしまいます。 介護保険のサービスの中には居宅介護住宅改修費(介護予防住宅改修費)というサービスがあり、利用者がこれまで住み慣れた自宅でも安全に暮らし続けられるように、住宅内の住宅改修への支援を、介護保険によって受けることができるサービスです。 住宅を介護に適した状態に改修することで、安全に自分のことが行えたり、家族にかかる負担を減らすこともできます。…
介護はいつ誰が必要になるかわかりません。誰しもが必ず歳を重ね、弱っていきますが、それは今のことでなく、いつかのことと思いがちです。 少しづつ状態の落ちていく人に対しては、本人も家族も介護を意識し、準備が出来ますが、別居している親の状態の低下になかなか気が付けなかったり、転倒などの事故で急に介護が必要になった時どうすればいいのかを知っている方はあまり多くありません。 そこで、急な介護が必要になた時、どうすればいいのか、また日々を過ごす中でどのような準備が出来るのかを実際にあったお話を例にして確認していきましょう。 1 まずはケアマネージャーと相談を! 介護が必要な状態になっても、すぐに支援が受けられるわけではありません。 私が担当していた方で、ケアマネージャーに相談したことで劇的に状況を改善出来た経験があります。 この方は、親の状態が急に低下していき、自分のことがほとんど出来なくなってきている中、どこに相談したらいいのか分からず、ベッド、車イス、歩行器など必要と思ったものを全て購入しました。さらに親が寝たきりの状態に近くなった為、仕事も辞める寸前までいったのですが、たまたま関わった民生委員からサービ…
みなさんは、介護をしていて介護ベッドが必要になった時どうしますか? 迷わず買うと思った方は、是非この続きを読んでください。 私は、介護福祉士と介護支援専門員の資格を保有し、現在は介護施設で管理者兼介護支援専門員として、この業界で13年働いています。 普段の実体験を元に、介護保険を使った介護用品の選び方などを解説していきたいと思います。 介護保険による福祉用具の利用について 介護が必要になると、介護用品も併せて必要になる事が多くあります。自宅で介護をしている場合、相談する人が誰もいなくて、不自由なことや、大変なことを自分だけで解決する方がたくさんいらっしゃいます。 どんどん状態の落ちていく母親に、歩行器、車いす、介護用ベッドと購入し、仕事を休んで自宅の段差解消のための簡単な工事まで自分でされていた方がいます。 介護用品は高額なものがとても多くあります。 歩行器でも約3〜5万円、車いすだと約5〜10万円、介護用ベッドにもなると10万円を切るものはあまりありません。 それらは、月に数百円〜千円程度でレンタルをする事が出来ます。
高齢化、介護離職、誰もが1度は耳にしたことがある言葉なのではないでしょうか?これからさらに高齢者は増えていくのに対して、介護をする人材は全然足りていません。 2025年に向けて、毎年6万人程度の人材を増やしていかないと足りないと言われていますが、まだまだ世間では、介護職へのネガティブなイメージが強く、思うように増えてはいません。 しかし、介護職にはみなさんの知らない良いところがたくさんあります。その中から、5つの理由をあげます。 これをきっかけに介護の仕事に興味を持ってもらえたり、現在介護の仕事をやってみようか悩んでいる方の背中を押して、1人でも多くの方が介護の仕事をしてみたいと思っていただければと思います。 【理由1】 無資格からでもどんどんキャリアアップが可能で、業界内の他の専門職への道も広がる 私は学生の時にホームヘルパー2級を取得していましたが、同期には無資格の人も2名いました。現在は昔と比べると、各資格の受験資格も厳しくなっていますので、段階を多く踏まないといけませんが、今でも無資格から経験を積み、研修などを受けながら勉強をしていくことで、介護福祉士の資格を取得したり、ケアマネージ…
一人暮らしの高齢者を支える支援 一人で暮らす高齢者は年々増えていて、2025年には約700万人に達し、国民の3人に1人が65歳以上になると言われています。 近所との繋がりなどの、人との付き合いが少なく、家族も遠方に住んでいるなど、元気なうちはそれでもいいですが、年齢を重ね体が不自由になってくると、大きな不安を抱えながら生活をしている方がたくさんいらっしゃいます。 それは家族も一緒で、一人でいる親が元気で過ごせているかなどの不安を抱えています。ただし、家族は実際の生活は見えていないことが多いです。誰でも自分の子供には弱い所を見せたくないので、元気な姿を頑張って見せてしまい、実際に困っていることは伝えられないことがとても多くあります。 そんな人の為に、各自治体では高齢福祉サービスとして、様々なサービスを提供しています。 よく知っておくことで、家族や自分を助けることになる様々なサービスを紹介し、実際にあった例を交えながら、うまく活用できるように紹介したいと思います。 高齢福祉サービスってどんなサービス? 高齢福祉サービスとは、介護保険のサービスとは別に、各自治体で一人暮らしの高齢者や高齢世帯、又は病気な…
人生100年などと言われる時代ですが、老老介護や介護疲れ、介護離職といった問題が増加し、それが事故へも繋がります。 在宅介護は、いつ始まって、いつ終わるのかわからない事が多く、先の見えない状況は肉体的にも精神的にもとても疲弊させます。 状況によっては、老人ホームを含めた介護施設に入所するという選択肢になります。 この記事では、在宅介護等でやっていける限界の見極め方を解説します。実際に限界を迎えてしまっては、本人にも家族にとっても危険な状況になるので、「限界がくる前」に次に進むことが大切だからです。 一言で介護施設といっても、高齢者(要介護者や要支援者)が入所できる施設は、本人や家族がどのように支援を受けたいか、金額や目的、状態によって様々な選択肢があります。また、入りたいからといっても、すぐに入れないことも多いです。なので、どんな施設でどんな支援を受けたいのか、事前に本人や家族でよく話し合ったり、見たりしながら準備をしておくことが大切です。 在宅介護を続けていて、限界を感じるポイントは人それぞれ違います。この記事が、「限界になる前」に介護施設への入所等を進められる助けになればと考えています。 ●…
photoAC 医療・介護の現場で働く方々にとって介護事故は防がなければいけません。介護事故は、利用者にとって深刻な被害をこうむるだけでなく、関わった介護職個人も責任を問われてしまいます。 そこで今回、介護事故の中でも、命に係わる事態へと発展しかねない窒息について、嚥下障害(えんげしょうがい)を専門にしている言語聴覚士が解説します。みなさんが働かれている施設や訪問先でぜひお役立てください。 窒息とは? 食べたものが気管に入り込むことを誤嚥(ごえん)と言います。誤嚥の原因は、脳梗塞などの嚥下関連筋のマヒがありますが、高齢者全般によくみられる老化現象の一つです。この誤嚥した食物が、空気の通り道である気道を塞いでしまい、呼吸がてきなくなる…この呼吸ができない状況が窒息といいます。 厚生労働省「食品による窒息現状把握と原因分析」によると、窒息事例は65歳以上に多く発生しているのが分かります。 窒息する原因は? 飲み込む力の低下 かみ砕く力の低下 吐き出す力の低下 認知する力の低下 食べるのに必要な力が低下している、吐き出す力が弱い嚥下障害のある方はもちろん、異食や口の中にどんどん食物をつめこんでいく食行動…