大阪の中心部、梅田からすぐ。北浜・中ノ島に「OPTIMUS cafe」(オプティマス・カフェ)はある。
 北浜駅から徒歩2~3分。ランチタイムは行列ができることも珍しくない人気カフェだ。
 このお店の特徴は大きく2つ。「テラス席がある」ということと、そして「ヴィーガンカフェである」ということだ。
 テラス席は解放感があり、蒸し暑い日でも風が抜けて涼しさを感じられる。目の前には土佐堀川が流れ、すがすがしい雰囲気の人気席だ。
にも掲載されている(Amazon.co.jpより)
 ヴィーガン食とは、動物性食品を選ばない食事のこと。魚や卵、牛乳なども口にしない。OPTIMUS cafeのメニューも動物性食品が使われていない。
OPTIMUS cafeのメニュー
 朝7時半からオープンしているOPTIMUS cafeでは、モーニングのメニューも充実している。
低カロリーで栄養豊富なオートミール
 モーニングメニューには他にもプレートやフレンチトースト、グラノーラ豆乳ヨーグルトなどがある。
 ランチタイムの定番はブッダボウル。
OPTIMUS ブッダボウル
夏のブッダボウル
 これは「夏のブッダボウル」。季節ごとに異なるブッダボウルがあるらしい。夏はサッパリとした口当たりのものが増え、少しピリ辛なのもうれしい。
大豆ミート唐揚げセット
 大豆ミートでできた唐揚げは、お肉を使っていないはずなのに旨味があり、食べ応えが抜群。サラダやマリネでたっぷり野菜もとれ、栄養価もばっちりだ。
そばジェノベーゼパスタ
 そば粉を使ったパスタは日本人ならほっこりするおいしさ。味付けはかなりしっかりされているので満足度も大。ジェノベーゼの香りがたまらない。
豆乳クリームパスタ
 豆乳系のソースも、豆乳特有のクセが強くなくて食べやすくとても美味しい。
ピタパン
 ちょっと控えめのランチや軽食にぴったりなピタパン。具材は3種類あり、好きなものを選べる。これは唐揚げ。中には野菜もたくさん入っている。
 カフェメニューでバリエーション豊富なのはスムージーだろう。
「 STAY YOUNG 」「 BE PRETTY 」「 BE GORGEOUS 」など全8種類のカラフルなスムージーがあり、入っている野菜やくだもの、うれしいポイント(整腸、美肌など)もメニューに記載されている。
STAY YOUNG
 こちらは期間限定のスムージー。少し暑い日にテラスで飲むと気持ちいい!
グルテンフリーマフィン
 おすすめしたいのがこのグルテンフリーマフィンだ。プチプチした食感と甘すぎない味、お腹への満足感が最高。マフィンは持ち帰りもできるが、人気で売り切れている日も多い。あったらラッキー!
ティラミス
 普通のティラミスのようにさらっと口で溶けてしまう感じではなく、食べ応えがあってしっかり味わえる。こちらも甘さ控えめなので、しつこさがなくて後味もすっきり。満足感のあるデザートだ。
コーヒー
 コーヒーはブラックでもとても美味しい。写真には映っていないが、ミルクも用意されている。オーツミルクを使用しているらしい。入れてみると、よくある市販のミルクのようにコーヒーの風味を変えてしまうことがまったくなく、風味はそのままに少しまろやかになった。
テラスからの景色
土佐堀川の向こうには…
 テラス席から一望できる土佐堀川の向こうには中之島地域のシンボル、中央公会堂がある。
国指定重要文化財 大阪市中央公会堂
 指定重要文化財でもある中央公会堂は大正時代にできた建物で、オペラや講演会など大阪の文化芸術を発展させる催しの拠点となっていた。現在も式典やイベント、市民への貸し出しなど幅広い目的で使われている。
川べりを歩く白鷺の姿や、
おこぼれを貰いに来たスズメ
 あわただしい日々の中でほっとのんびりできるひと時を過ごすことができる。
 もちろんテラス席だけでなく、店内席もある。雨の日は店内席のみの案内になるので注意が必要だ。
OPTIMUS cafeの提案
 店内を入ると、壁際にこんなパネルが掲げてある。これを見るとOPTIMUS cafeの理念がある程度理解できるだろう。
肉を食べないのは、何のため?
 私はヴィーガンではない。だけど、OPTIMUS cafeとの出会いをきっかけにヴィーガンの人たちのSNSなどを見る機会が増え、肉食をすることは多くの問題を抱えていることなのだと知った。
 食肉となる家畜を育てるためには、大量の水や穀物を消費すること。CO2の排出量が多く、地球温暖化の一因になっていると指摘されていること。森林伐採も著しく、自然の動物の住み処を奪うこと。そのため野生動物は行き場をなくし、人間と混在するようになり、かつては野生動物にしかなかった病原性ウイルスが人間を介するようになっているとも言われることetc...
 そういった問題に目を向けはじめると、自然とお肉を食べる量は減った。
 また、はちみつの生産における問題が見えてきたり、家畜や鶏の飼育環境の問題点に関心を持つようになった。ヴィーガンではなくても、ヴィーガンの視点をもつことで、視野が広がった。
OPTIMUS PAINT
理念の横には、OPTIMUS PAINTという塗料についても書かれている。
OPTIMUS cafeの店内は環境にやさしい塗料を使用しているそうで、「こういうところも好き」だと店員さんも話す。
店内に入ったところ
2階への階段と壁面
OPTIMUS cafeを考えるきっかけに
 ほっと一息くつろぐことができて、美味しい料理が楽しめて、そして考えるきっかけになるOPTIMUS cafe。
 もちろん、ヴィーガン食だから何も問題が生じないというわけではなく、アボカド栽培や大豆ミートの生産にもまだまだ解決しないといけない問題はあるようだ。
 OPTIMUS cafeはヴィーガンであれという押し付けは一切ないし、ただ純粋に食事を楽しむこともできる。それもいいだろうし、気が付いたら関心をもっていたというのもまたいいだろう。食事を楽しみながら「食」に関して知ることのきっかけになる飲食店はそう多くはない、そう思うとぜひ多くの人に利用してほしいお店なのだ。
「OPTIMUS cafe」
7:30~19:00
(BREAKFAST7:30~11:00,LUNCH11:00~15:00,CAFE11:00~19:00,BAR(ONLY SUMMER)18:00~22:00)
大阪市中央区北浜2-1-14 1F
TEL:06-4256-1664
※情報は2021年7月1日時点のもの
TEL:06-4256-1664
※情報は2021年7月1日時点のもの
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