重度の口唇口蓋裂で生まれた我が子 ～２歳での口蓋形成手術～

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今回は、前回に引き続きユウが2歳8ヶ月で行った口蓋形成手術の記録です。

いよいよ入院。

・・・の前に、また微熱が出てきたため、予定にはなかった形成外科の診察が入りました。

いちおう入院して、オペ当日の具合をみて決行するかどうか決めましょうとのこと。

入院は１年半ぶりなので、ユウは慣れない様子ですこし不安そう。リラックスしてもらうため、ベッドの上でお絵かきしたり絵本を読んだり・・・この日はスキンシップを大切にしました。

この時期はまだ肌寒さの残る春先でしたが、病棟はかなり暑いので微熱ありのユウは薄着でも汗びっしょりに。体温調節が難しいです。

病棟にも慣れてきた様子で院内のプレイルームなどで遊ぶユウ。

ただまだ体調は万全でないようで、いつもよりも午睡が多めでした。

手術前には子どもと向き合って手術の説明と「がんばろうね」を伝えることにしていますが、この日は目をそらし聞いてくれませんでした。

朝６時をもって飲水禁止になるため、ＡＭ５：４５にグッスリ寝ている息子を起こし、水を飲ませます。

体温を計り（３７．２℃）、麻酔医の診察、形成外科医の診察。手術できるでしょうとのことで、予定通りオペの運びとなりました。

ここで「おいおい！」と思ったのが麻酔医の診察。医師が、自身の手書きのメモを見ながらいくつか確認をしてくださるのですが、それがことごとく間違っており非常に不安になりました。

大学病院は医師も多いため、手術に関わるドクターが直前になるまでわからないというのはデメリットかも。

麻酔医なので直接執刀されるわけではないですが確認事項がミスだらけだと不安になるものです。

さて、オペは９時から。

前日にできなかった「手術がんばろうねのお話」をして病衣に着替えさせ、時間がくるまでプレイルームで遊びました。

10分前に看護師さんのお迎えがあり、手術室へ移動。

義母も来てくれ、主人もこの日は会社を休んでくれました。

１２時までの予定だったオペですが、１２時になっても１３時になっても看護師さんは来ず・・結局、１４時前までかかりました。

３時間の予定が約５時間。小さな身体で耐えているのだと思うと心が痛みました。

口蓋裂の手術が大がかりなものなのだと再確認します。

術後はとても苦しそうでした。

毎回手術のたびに思いますが、術後は顔つきが変わります。目がするどく、理不尽さにあふれた表情になっています。

この表情をみるのは、とても辛いです。

呻き泣きをしてはいるもののまだ麻酔が効いているので、ユウは眠ろうとします。

が血が詰まりうまく呼吸ができないのと、痛みとで泣くことしかできないようです。

喉のほうに血が詰まっていかないように、身体を立てて抱っこ。

流れてくる血をふき取ってやりたいのですが、唇がとても敏感になっている様子。唇にティッシュが触れると暴れるため、唇には触れないように隙間からそっとティッシュで血液を取っていきました。

ゴミ袋いっぱいに血のついたティッシュがたまり、気が付いたら３時間経っていました。

（実際の写真）

術後１時間半ほどで麻酔がきれてくるはずだから水を飲ませてもOKと看護師さんから指示がありましたが、その時点ではまだ意識がもうろうとしていて、無理でした。

術後３時間経ち、やっと目が開く瞬間が増えてきたのでコップに水を入れてやると、自分で持って一口飲みました。両腕がプルプル震えていたので、まだ覚めきっていないようです。

傷口からの血液はだいぶ薄くなってきました。

１８時は夜ご飯の時間。「食べられるようならドロドロのものを食べてもＯＫ」と指示をもらったので、持ってきていた離乳食初期の（ほぼ液体の）「おかゆ」「桃」を食べさせてみることにしたのですが、ユウは食べたくて口をあけるもののいざモノが入ると痛みがすごいようで大泣き。

でも食べたい欲はあり、一口入れては泣き、一口入れては泣き、、の繰り返しで、小さな瓶の1/3ほどを食べました。

いつものご飯よりかなり少ない量なのでお腹も満たされてないだろうと思い夜中もあげてみると積極的に食べます。（泣きながら）

結局朝になるまでに桃の瓶はからっぽ、おかゆは1/3くらい食べられました。

口唇裂オペのときは夜ほとんど寝られなかったユウですが、この日はずっと抱っこではあったものの２時間ほど睡眠が取れ安心しました。熱は38℃近くあったので頭を冷やしながらでした。

口蓋オペ後は「ゴックン」が難しいようで、ゴックンできなかったものが口から出てくることもたくさん。

ティッシュ、スタイがたくさんいる！という情報は聞いていたので、準備しておいてよかったです。

次回は手術翌日から退院までの様子をお届けする予定です。